異世界からお姫様を連れて帰って来た勇者様は可愛い幼馴染に懐かれる!!そして魔物もやってくる!!

@kaminetu

勇者様は現実世界に戻るってよ

「勇者様魔王から世界を救ってくれてありがとうございました」

「帰らないといけないのか?俺は君と結婚したいのだが」

「いけません。私だって悲しいのです。でも勇者様は私よりいい人に巡り合います。だから安心してください」


 俺は拒否をしたかったが彼女に引っ張られる形で、ワープゲートに入った。ワープゲートに入ったら二度と俺とお姫様は会えない。そう思うと寂しくなりぎゅっと彼女のおててを握った。俺はその手を離さずにお姫様を引っ張り無理矢理、一緒にワープゲートに入った。嫌そうな顔をせずにお姫様は嬉しそうに微笑みながらワープゲートの中に引き込まれた。


 無事俺は元の世界に戻れた。それは我が家の臭くて懐かしい匂いを感じ取れたからだ。俺の右手にはお姫様の手があった。お姫様もコッチに連れてくることに成功した、みたいで良かった。


 「ここが勇者様のお部屋なのね。とてもくさいけどクセになりそうですわ」

「お姫様に言われて俺は嬉しいよ。でも良かったのかい、あんな感じでお姫様のお父様と別れてしまって」

「勇者様ったら私のこと愛しているからつい気を許しちゃって」


 そういうと照れた表情をして顔が赤くなった。赤くなった顔を眺めて俺は可愛いと思ってしまった。この可愛らしい笑顔のお嬢様を守りたいと思ったのだった。


「遊佐の部屋から声が聞こえてくるね。あらま、遊佐ったらやるじゃない。可愛いらしいお姫様をこんな部屋に招待するなんて」


 俺の母さんはまるで俺はモテないだろうと言う感じで言って来た。現実世界では冴えないが異世界ではカッコいいと言われたのだがやはり現実はうまくいかないみたいだ。


「始めましてお母様、私はエドリックスヒャンドルです」

「あら外人かしら。金髪でいいわね、遊佐の好みのタイプね」

「外国人?」

「ほら他の国の人だよ。確かにどこどこの国で分かれていたから外国人って言葉はなかったもんねぇ」

「そうでしたわね?無知で申し訳ないですわ」


 とお嬢様の謝り方を見て母さんは困ってしまった。お嬢様に巡り合う機会はないのだから当然と言っては当然なのだが。母さんもお嬢様みたいにほほほほと微笑みながら困惑していた。


「あのお母様、金貨を売れる場所とかあったりするのかしら?」

「あるわよ。確か愛ちゃんのお母様が社長の場所よ。せっかくひこもりをやめたんだから愛ちゃんにもあって来なさい」

「げぇぇっぇ」


 俺には厳しい発言をして俺が引きこもった理由である。引きこもった結果、神に暇だと言われて強引に転生されてお姫様と会ったのだから引きこもったのは良かったと思う。




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