第27話 対人戦④
ソレは魔法ではない
呪法
いわゆる禁忌というものだ
呪法は魔力を必要としない
ナオキvs光宙が始まる
15分前
光宙
【君がナオキ君?対戦よろしく!!】
ナオキ
【うん!光宙くん!よろしくね!
正々堂々戦おうね!】
光宙
【うん!お互い合格しよう!】
ナオキ
【そうだね....】
光宙
【どうした??】
ナオキ
【実は僕、、右足を怪我していてね
上手く動けないんだ。だから正直
戦えるか不安なんだ。】
光宙
【ははは、なんだそんなことか
回復魔法使えるから治してあげるよ】
ナオキ
【え、いいよそんな!光宙くんの
魔力が勿体無いし、、、】
光宙
【気にしなくていいよ!でも貸し1な!笑】
ナオキ
【ありがとう....この借りは必ず!!】
(.. . ....... .... ...)
光宙
【ん?何か言った??】
ナオキ
【ううん、なにも!じゃあお願いします!】
光宙
【《エクストラヒール》】
・・・
光宙
【あれ?】
《魔法の発現を感知しました。設定半径10m
以内の魔法を全て無効にします》
【へ?魔法無効?なに?】
ナオキ
【あっはっははは】
【君ってほんとお人好しなんだねえ】
光宙
【ナオキくん、どういうこと?】
ナオキ
【君に入学されちゃ困るんだよ
いや、君たちにと言うべきか】
ナオキ
【《呪法 ディライドプラズマ》】
光宙
【がっっ...身体が痺れて動けない...】
ナオキ
【《呪法 呪具召喚 鬼神の鎚》】
【おらぁああ!!!!】
ボゴっ
光宙
【がぁぁぁぁっ 痛い痛い痛い】
ボゴっ ボゴっ ボゴっ
ボゴっ ボゴっ ボゴっ
光宙
【・・・】
光宙は意識を失っていた。
全身の骨は粉々に砕け散っていた。
ナオキ
【ふぅ。ここまでやれば大丈夫かな。
さて、試合時間だ】
ズルズルズル
ズルズルズル
誰かが誰かをひきずっているような
そんな音だった
ナオキ
【すみません、先にうっかり
倒しちゃいました....】
試験官
【え?そ、それはどういう....】
ナオキ
【なんかいきなり殴りかかってきて
魔法も使われて、僕も抵抗しないと
やられるので動けなくしました!
もちろんですが殺してません。
ただ治療は必要かもしれません】
試験官
【そういう事情なら仕方ないわね....
うーん、どうしようかしら。
あとはノアさんだけなんだけど】
ノア
【私はなんでもいいですよ】
ナオキ
【えらく余裕なんだね君】
ノア
【?】
試験官
【んー、ノアさんは無属性で魔力0って
判定が出ているのよね...】
ナオキ
【え、それは試験にならないのでは?
まぁ僕も誰でもいいですよ】
試験官
【んー、ノアさんどうします?】
ノア
【その人でいいですよ。
ナスビさん?でしたっけ】
ナオキ
【ナオキです。舐めてます?】
ノア
【ごめんなさい、私興味無いことを
覚えられなくて、、、】
クスクス クスクス
会場でバカにされるナオキをみて
笑いが起きる
ナオキ
【僕をコケにしたな。いいよ君で。
後悔するなよ】
試験官
【では決まりですね。ただ、ノアさんは
無理しないよに!ナオキさんも無茶な
ことはだめですからね!!】
【それではナオキvsノア 試合開始!!!!】
ナオキ
(一応使っておくか.......)
《呪法 魔法封印 半径100m》
【ほら。先手やるから魔法使ってみろよ】
【あ、魔力0だから無理かww】
ノア
【.....?】
ナオキ
【無口なやつだな。もういい
こっちから仕掛け】
寒気がした。
と同時にナオキは悟った。
1歩でも動けば殺される。
そして、ノアは試験など関係なく
間違いなく一瞬で自分を殺せる
あれは多くの生き物を殺してきた
奴の眼だった
生まれて初めて感じる恐怖に身体が
動かなかった。
何かノアの背後にとてつもなく大きな
力がいるようにも感じた
試験官
【両者動きませんね? どうしましたか?】
ノア
【ん】
ノアはナオキの後ろを指さしていた
光宙
【すみません、遅れました。
ってあれ。試合始まってます?】
ノア
【私は代わりますよ。元々彼の試合ですし。】
試験官
【そ、そう?というかさっきまでボロボロ
だったわよね?】
光宙
【いやぁ、なんとか回復しました!】
ナオキ
【ありえない...骨を粉々に粉砕したんだぞ....】
試験官
【えーっと、、、では気を取り直して
光宙vsナオキ 試合開始です!!!!】
光宙
【あぁ....痛かった。】
ナオキ
【どうやって回復したか知らんが
結果は同じだ。どうせ魔法は使えない】
光宙
【さっきは油断したけど今回はそうは
いかないよ】
《エクストラスキル 勇者 発動》
光宙が金色のオーラに包まれる
《聖剣召喚 パルモナ》
光宙の右手に聖剣が.......
試験官
【聖剣が2本!?】
コパム
【なっ。勇者がもう1人!?】
光宙
【防いでみろよ】
《デュアル エッジ!!!!!!》
聖剣による無数の乱舞がナオキを襲う
ナオキ
【チッ...物理攻撃か】
《呪法 呪具召喚 鬼神刀》
ガキィン ガキィン ガキィン ガキィン ガキィン
ガキィン ガキィン ガキィン ガキィン パリィン
ナオキの刀が折れる
光宙がナオキの喉元に剣を向ける
光宙
【終わりだ。試験官】
試験官は早すぎる剣戟に圧倒されていた
試験官
【し、試合終了!!!勝者、光.....】
ナオキ
【あぁああぁがあぁあぁぁ】
光宙
【なんだ....?】
ナオキ
【もういい....めんどくさくなった。
全部怖そう。うんうんそうしよう。
そうだよね。いいよね。うんそうだよね】
光宙
【な..なにいってるんだ?】
ナオキ
【《呪法 魔族の極意 解放》】
試験官
【魔族!?】
ナオキの身体がどす黒く染まっていく
深紅の角、魔眼、黒い翼
そしてとてつもない魔力と呪力の塊
会場にいた見物客の9割が気を失うほどの
禍々しく重い空気だった。
ナオキ
【ゲヒャヒャヒャヒャヒャ、おい人間ども。
お前達は今から一方的に虐殺される
動いた奴から殺す】
キャアアアアアアアアアアアアアアア
観客は恐怖のあまり混乱し逃げ出そうとした
ナオキ
【《呪法 イビルノヴァ》】
ナオキの指からレーザーが放たれる
ブシュゥゥゥゥゥゥゥ
逃げ惑う客の心臓を貫いた
ナオキ
【動くなと言ったはずだが?】
【死んでいくお前達下等種族に言っても
仕方ないが名前だけは教えてやろう。
俺は魔天皇軍第3部隊隊長 ルグだ。】
試験官
【魔王軍じゃない!?魔天皇軍って】
ルグ
【さぁ。死んでもらおうか。】
光宙
【させるか!!!くらえ!!】
《雷魔法 ライトニングボール!!》
・・・
ルグ
【はぁ。アホなのかお前は。魔法は使えない】
《呪法 イビルレイ》
深紅の光が会場全体に降り注ぐ
パリィン パリィン パリィン パリィン パリィン
結界が全て割れ、イビルレイが
観客を襲う
ぎゃああああああああ 痛い
助けてくれ 痛い あああたたああああ
だれか だれかああああああ 死にたくない
ルグ
【ゲヒャヒャヒャヒャヒャ しねしねしねぇ】
試験官
【くそっ、増援はまだか.....
生徒たちは...よかった..この場から離れて
いたか。勇者光宙....死なせてはならない】
光宙
【や、やめろ!!!これ以上命を奪】
ルグ
【《イビルフレイム》】
光宙
【うがァァァァあああああああ】
呪力の込められた炎は魔力を持つものに
とっての天敵だった
光宙が焼け落ちる
光宙
【く......そ...........】
ノア
【・・・】
ルグ
【お前はァ..さっきの女かァ
お前も死ぬんだよクソアマ!!!!!!】
呪素が濃いせいか、空が暗黒色に染まる
【ほんと無口な奴だなァおまえええええ
先に殺してやる。ちょっとだけ
サービスして呪力を込めてやろう】
【《呪法 バルカン》】
特大の呪力の塊がレーザーとなって
ノアを襲う
試験官
【だめだ...もう終わりだ......】
ノア
【んー....んー.......はぁ】
《創造 天魔の盾》
ルグ
【は?】
バルカンはノアが創造した盾に
全て吸収された
【な、なぜ魔法を使える?】
ノア
【これ、魔法じゃないよ
ばいばい。三軍雑魚陰キャ】
《創造 天魔の剣》
暗黒色の空が割れる
そして天気は快晴となる
空の割れ目から魔法陣が現れる
攻撃範囲 半径30km
天魔の剣は回避不可
明確な敵意を向けてきた者にのみ
攻撃する
ルグ
【あは..あはは..あははははははははは
馬鹿げてるなんだそれは】
ノア
【《断罪》】
ルグ
【嫌だあああぁぁぁぁぁあああああああああ】
ルグの消滅と共にノアは意識を失った
レオン
【天魔の剣......なんであの子に貸して
やったんだ?天帝リヴィア】
天帝リヴィア
【気分よ】
27話 完
--------------
次回28話 入学-クラス分け-
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます