第25話 対人戦②



みぃ

【あんたが孝一郎ね。ってあんた

さっきの食堂の!?】


孝一郎

【お腹空いた】


みぃ

【ちょっと!聞いてるの!?】


孝一郎

【僕お腹が空くとダメなんだ

イライラしちゃう】


みぃ

【むかつく。ぶっ飛ばす!!!!】




試験官

【第3試合.......スタート!!!!!!!】




シュン



孝一郎の視界からみぃが消える




みぃ

《光歩》

みぃのオリジナル体術

常人ならざる脚力で地面蹴り

高速で移動する



【こっちよ】



《琥珀》


ドゴォォォォォォォン


みぃの拳が孝一郎を背後から襲う



みぃ

【痛っ....なに!?】


なにか、硬いものを殴った感触だった


みぃの拳から出血する


孝一郎

【鋼魔法 オートメイル】


孝一郎は鋼の鎧を纏っている




試験官

【鋼魔法?そんなの聞いたことない....

8大属性外だと言うのか!?】



会場は未だかつて見た事のない魔法に

大歓声が上がる


みぃ

【くっ...壊してやるわ!!!!】


《槍足!!!!!!》

1秒間に12発。槍の如く鋭い蹴りが

孝一郎のを襲う


ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガン


【なっ....これでも無傷なの】



孝一郎

【オートメイルはね、僕の意思に関係なく

危険が及ぶと発動する自動防御魔法なんだ】


みぃ

【そんなの反則じゃない....私の物理と

相性が悪すぎる...】



試験官

【為す術なしかしら.....】


孝一郎

《火魔法 フレイムアロー》


無数の火の矢がみぃを襲う


みぃ

《光歩》


みぃは必死によけ続ける


【ハァハァ.......ハァハァ.....くそっ....ハァハァ】


孝一郎

【お腹空いたからそろそろ終わらせるね】


【《鋼魔法 フルメタルレイ》】


鉄の槍が雨の如くみぃを襲う



ズドドドドドドドドドドドドドドドドド



みぃも必死に避けるが次第に

かすり傷がついていく


孝一郎

【もう降参しなよ】



みぃ

【誰が降参なんて!!!っあああ...ハァハァ】


みぃの身体はもうボロボロだった。



孝一郎

【じゃあ僕のとっておきを見せてあげる

まだ少し練度が足りないけど】


《錬金術》


とてつもない魔力が孝一郎に集まる


会場は騒然としていた


《錬成 フルメタルゴーレム》


全長4mの巨体をもつ鋼のゴーレムが

錬成される


孝一郎

【ハァハァ....さすがに魔力を使うか......

やれ。ゴーレム】


ゴーレムが拳を振りかざす


刹那、とてつもない風圧でみぃが

吹き飛ばされる


みぃ

【ガハッ.....】


背中を強打し全身の骨が粉々になる


【・・・】


孝一郎

【試験官。終わりです。彼女はもう動けない】


みぃ

【・・・】



ブワァン


孝一郎

【なんだ?】


倒れたみぃの身体から黄色いオーラが

漏れ出す


みぃ

【《極気術 ....解放....》】



みぃの身体がとてつもない量の

気力に覆われる。


試験官

【初めて見るわ...魔力とは別のなにか...】



シュゥゥゥゥゥゥゥ


みぃの傷口が全て塞がり

骨も全て結合された



みぃ

【あんた....終わりよ】


孝一郎

【僕のゴーレムを倒してから言ってよ。

君ごときに倒せ


バキッ


ガラガラガラガラガラガラ


ゴーレムが粉々に崩れ落ちる


孝一郎

【馬鹿な!?】


みぃ

《極気術 極突》


孝一郎

【ゴハァッ】


みぃの拳がオートメイルを貫通し

孝一郎の鳩尾をえぐる


《極気術 螺旋》


みぃの拳の周りに小さな台風ができる



試験官

【そこまで!!!!!!試合終了!!!】


【みぃ!?やめなさい!!!もう終わりよ!!】



みぃは既に自我を保っていなかった



???

【1分経過。終わりかな】



シュゥゥゥゥゥゥゥ


みぃの身体から気力が消えると

同時にみぃは倒れた


孝一郎

【ハァハァ.....なんなんだこいつ....】


孝一郎は悔しい表情と共に

ポテトチップスを食べた。


.............

..........

......



第4試合


倍丸 VS ハオ




ボリボリボリボリ


孝一郎

【あ、僕を助けてくれた人だ】


ノア

【貴方体は大丈夫なの?】


孝一郎

【大丈夫!常に目に見えない薄い

鎧を纏ってるからね。ダメージは

吸収してくれるんだ。って君は】


ボリボリボリボリ


ノア

【さっきはご馳走様。貴方の料理

美味しかったよ。】


孝一郎

【それはどうも!てかどこかで

会ったことある?僕たち】


ボリボリボリボリ


ノア

【さぁ?試合が始まるよ】







倍丸

【降参してくれないか?】


ハオ

【え?それは無理な相談だな】


倍丸

【俺は人を傷つけたくはない。】


ハオ

【すごい自信だね。】


倍丸

【勝つことが当たり前だからな】


ハオ

【ふーん。楽しみにしてるよ】





試験官


【第4試合.....スタート!!!!!!!】




時間にして1分


お互い1歩も動かないでいた。


ように、周りからは見えるだろう



お互い殺気を飛ばしあっていた。


2人にしか見えない世界で戦っていた



そしてついに動く




倍丸

《身体強化 暗殺術解放 70%》


《闇魔法 絶剣ラヴィア》


倍丸の手に禍々しいオーラを放つ

剣が召喚される



【いくぞ】




シュン


倍丸が視界から消える


ハオの背後から倍丸が襲いかかる



刹那光の柱が現れる


ガキィィィィィン



ハオ

【ありがとう。ハク】




試験官

【え?あれって神獣じゃ......】



そして会場は大歓声につつまれる




すげぇ!!! お腹空いた


あれ神獣白虎じゃない!?


俺生で見たのはじめて!!!


かっこいい..... やべぇ



倍丸

【おまえ....】


ハオ

【今度はこっちから行くよ


ハク!いけるね?合成魔法だよ】


ハオ

《闇魔法 地獄の炎》


ハク

《雷魔法 雷渦》


《合成魔法 雷炎地獄》



倍丸

【ありえない】


《暗殺者の衣》


倍丸は間一髪で魔法を交わした



パリィン


ステージの結界に穴があく



試験官

【ちょっと待って、学院の教員が10人がかりで張った結界よ!?それを1人の魔法で】



倍丸

【お前すごいな。想像以上だ。】


ハオ

【そりゃどーも】


倍丸

【じゃあ俺も取っておきをみせてやろう】


《魔剣 アクタ》



ズズズズズズズズズズズズズズズ



魔界から魔剣が召喚される








凛墓賢次

【あ。最後の1本じゃん。

あいつが持ってるのか。後で殺そう】












ハオ

【魔剣....なんてオーラだ】


倍丸が魔剣を一振する


刹那、斬撃が飛ぶ



スパンッ


観客席が真っ二つに割れ崩壊する


試験官

【え?結界は?】



倍丸

【あ。やべ。アクタはシールド系

全部貫通しちゃうんだよね....】


ハオ

【とんでもないねそれ】



試験官

【はい。だめです。もう実力はわかりました

試合終了です!!!!】



倍丸

【ふぅ。あんた強かったよ

よかったらまた手合わせ頼む】



ハオ

【ああ。お互い合格したらな!】


【あっ、おい、危な】




ザシュ









え?











賢次

【アクタもーーーらいっ】




バタッ



倍丸が心臓を貫かれ倒れる





ハオ

【なんだお前......】



賢次

【お前?反応できて無かったくせに

偉そうだな。お前も死ぬか?】



キャアアアアアアアアアアアアアア



会場中に悲鳴が巻き起こる



賢次

【ぎゃあぎゃあうるせぇなぁ

この際だから全員まとめてぶっ】






ノアが空を見上げながらそっと呟いた





《時戻し》






ズゥゥゥゥゥゥゥゥン


カチッ カチッ カチッ シュゥゥゥゥゥゥゥ









試験官

【はい。だめです。もう実力はわかりました

試合終了です!!!!】



倍丸

【ふぅ。あんた強かったよ

よかったらまた手合わせ頼む】



ハオ

【ああ。お互い合格したらな!】






賢次

(なっ....時間が巻き戻っている!?)




賢次の耳元で誰かが囁いた




ノア

【動くと殺す。今余計なことをするな。

そして何も話すな。次は時間を止め

お前を真っ先に殺す。わかったら頷け】



賢次

(コクリ.....)




シュン



賢次が振り返った時には誰もいなかった



賢次

【ハァハァ........だれだ....ハァハァ

俺が恐怖した.....?】



...........

.......

....


試験官

【じゃあ気を取り直して!って30分待って!

会場の修復と結界を貼り直します!】


【次の第5試合は賢次 VS たかとし!!】


【準備だけして待ってて下さいね!!】


.............

.........

.....


たかとし

【青いなぁ。賢次くん】





25話 完


-------------


次回26話 対人戦③












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