第14話 14th たかとし


カタカタカタカタカタカタカタ


たかとし

【ふぅ。今月分やっと終わったー。

この平和な日本でこんな大量の銃

なんて何に使うんだよ(笑)

いっそのことこの密輸ルート全部

警察に売ってやろうかな(笑)】


【うそうそ。まぁ大事なキャッシュポイントの

ひとつだし?内緒にしといてやるよっ

さーて、AP○Xやるかぁ】



たかとしは人より脳が異常に

発達していた。中学3年生の頃には

大学4回生までの全ての学問を

終えていた。たかとしは高校へは

進学しなかった。学校へ行く意味が無いと

考えていたからだ。


そんなときにゲームと出会った。

たかとしはシューティングゲーム

【APOX】に熱中した。


頭脳を活かしプレイスキルを上げ

日本トッププレイヤーにまで

登りつめた。ユーザーネーム【たかてぃ】


謎に包まれた覆面プロゲーマー

たかてぃは日中はゲーム配信をし

夜は銃の密輸斡旋により大金を

稼いでいた。


両親もたかとしを可愛がっており

ずっとゲームばかりしていることは

咎めなかった。


たかとしは退屈していた。

もうAPOXに敵はおらず、銃の密輸も

独自のルートで簡単にこなしてしまう。

たかとしは刺激を求めていた。


..............

..........

......


たかとし

【ん?】


《Noahより招待状が届いています》


いつものようにAPOXにログインした

たかとしだが初めて見るプレイヤーから

対戦のオファーが来ていた。


【誰だこいつ....俺の時間を安く見るなよ

チッ....舐めやがって。断ってやる。】


《Xより招待状が届いています》


【しつけぇなこいつ。ん?なんだ?】


《私に勝てば貴方の望むものをなんでも

差し上げます。ただし負ければ貴方の

大切なものをもらいます。》


【はっ。くだらねぇ。くだらねぇけど

俺に挑戦状とはいい度胸だな。やってやる】


カチカチ カチカチカチカチカチカチカチ


【く、くそっ、なんだコイツの動き】


カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ


【ありえない、、、

日本トッププレイヤーだぞ!?】


【なんで俺の知らないスキルが!!!!】


カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ


【くそ!!!くそが!!!!くそ!!!!!】


【俺が......負け.....た......?】


《お疲れ様でした。私の勝ちですね。

では約束通り....宜しくお願いします》


【な、なんだ....?】


ピンポーーーン ピンポーーーン


【ひぃっ、、、】


自宅のインターホンがなる。


コンコン


【くるなぁああああ!!!!!】


【たかとし?なによあんた。どうしたの】


たかとし

【なんだ、母さんか、、、どうしたの】


【貴方に郵便だって。部屋の前に置いとくわよ

まったく。重たかったんだからね】


たかとし

【なんだろう.......っ、、重たっ】


おそるおそる封を開ける


なっ、、、、、、


底には二丁の銃が入っていた。


【イカロスCYP-22 Dual Burst】


【ほ、ほんものか?でも俺の大事な

物を奪うってどういう....うっ....】


たかとしが銃を握ったそのとき


ドクン........ドクン......


心臓が熱い。意識が飛びそうだ


【ぐっ、、がああぁっ、がはっ、、】


ジーーーーーーーーーーーー プツン ブゥン


ガガガガガガガガガガガガガガガガがガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ


..............

.........

......



ピー ピー



たかとし

【ん、、んぅ、、?ここは、、、】


警察官

【刑務所の中だよ。

大量殺人事件の犯人たかとしくん。】


たかとし

【はい?なんのことです?あ、そうだ。

俺急に意識を失って、、、、】


警察官

【覚えていないのかい?君は二丁の銃で

約250人を殺害したんだよ。】


たかとし

【は?250人、殺害、え?俺が?え?】


警察官

【だが、凶器に使われた銃が見つかって

いないんだ。それが見つかれば間違いなく

君は死刑だろうね。】


たかとし

【そんな、、、何かの間違いじゃ、、、】


警察官

【まぁ、大人しくしてるんだね。

じゃあ。】






たかとし

【そんな....俺じゃないのに....】


《おい》


【え?誰?】


《おい》


【どこにいるの?だれ?】


《上だ》


【うえ...?......なっ、、なんだおまえ!!】


《俺は砲王アダ。お前を砲王へと

覚醒させるために来た。》


【砲王?覚醒?何を言ってるの?】


《何も聞いていないのか。1度しか

言わないからよく聞け》


そこからの話しは衝撃的な内容だった。

異世界でこれから魔族と大きな戦争が

起こること。戦争を勝利へと導く14人の

王が必要だということ。たかとしはその

王に選ばれたということ。砲王アダは

既に死亡しており今は霊体だということ。

他の13人は誰かわからないということ。

魔族の力は強大で14人の王全員が

力を合わせて封印できるかどうかということ。



たかとし

【そんな話し信じられるかよ、、、

大体異世界ってなんだよ。ここ日本だぞ?

そんな漫画やアニメみたいな話しが】


《では現に俺の霊体はどう説明する?

あと250人をお前が殺害したという

話しは本当だ。このままだとお前は死ぬ》


たかとし

【まぁ、一理あるが。わかった。

死ぬのは困る。助けろ。】


《理解が早いじゃないか。》


【この状況では死を待つのみだからな。

なにか方法があるなら言う通りにしよう】


《ふっ。さすがだな。ではまず》


ブゥン


《なっ、んだこれはっ、、あぁあああああ》


砲王アダが消滅した


たかとし

【え?アダ?】


???

《こんにちは。たかとしくん。》


【今度は誰だ!?】


《私は砲神イル》


【アダとはまた違うのか?】


《あんな下位互換と一緒にしないでおくれ。

私は七神が1人 砲神イル》


【今度は神かよ....なんでもいいから助けろ】


《偉そうに。まぁ助けるんですがね。

条件があります。》


【条件?】


《私と契約をして下さい。》


【契約?】


《はい。簡単です。契約頂ければ私の

力が使えます。そして貴方が死ねば私も

消滅します。》


【それだけか?というか今の俺に

選択肢はない。契約しよう。】


《では、契約成立ですね。》


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


【なんだ!?】


《我が名は砲神イル 我が力を与える

たかとしの肉体と引き換えに》


【なっ!?肉体だと!?ぐっ、、ううがあああ】


【・・・】


【《やっと....やっとだ。やっと肉体が

手に入った。しかも若く頭脳も良い

さぁ。世界を獲ろうか。あははは★》】


【《神器解放 イカロス》】


ガガガガガガガガガガガガ

ドゴオォォォォォォォォォォオン


警察官

【なんだ!?!?!?】


【《ホーリーレイ》】


キュィイイイイイイイイイイイイン


ヒュゥンヒュゥンヒュゥン


ドゴオォォォォォォォォォォオン


無数の弾丸が高速で発射される


刑務所は跡形もなく消えた


【《ふむ。まだ2割と言ったところですね。

もう少し力が馴染むまで潜伏しますか》】


............

........

....


たかとし

【《ふむ。不思議な世界ですねここは。

たかとしの記憶があるものの、私は

初めての経験です。おもしろい。》】


【《さて、七神の責務を少しは果たしますか》】


ヒュン


【《えーっと、聖天王レオンか。んー

覚醒条件である感情の引き出しが

難しいそうなタイプだなぁ。

オーラは青か。ふむふむ。あーゆう

タイプはっと...》】


ヒュン


たかとし

【《こんにちは。そして、さようなら★》】


レオンの彼女

【だ、だれ!?】


たかとし

【バァン!!】


指から銃弾が放たれ、脳天に直撃する


【人間ってもろいなぁ★】


ヒュン


たかとし

【《あとはっと、、、お!ここだ★》】


【《こんにちは!レオン君の友達です!》】


レオンの母

【あら!いらっしゃい!えっと、、】


たかとし

【《たかとしです!さよなら!!バァン!》】


【《んー、なんかものたりない??

あ、そうだ!バラバラにしちゃお★

私ってば天才かも!?》】


ヒュン


----------------


たかとし

【《るんるん♪》】


レオン

【・・・】

【店からずっとついてきてるけど、誰?】


たかとし

【こんばんは、レオンくん。】


そこに立って居たのはグレーのパーカーで

フードを深く被っている男性だった。

夜道とフードのせいか顔がよく見えない


レオン

【知り合いかな?けど、コソコソついて

くるのはやめて欲しいな、、】


たかとし

【ごめんなさい、ちょっとプレゼントを】


レオン

【プレゼント?男性からプレゼントされる

覚えはないんだけど。遠慮しとくよ】


たかとし

【まぁ、そう言わずに。ここに置いておくよ。

よいしょっ、ふぅ。結構重かったよ。】

【じゃ、僕は行くから。ちゃんと中見てね★】


レオン

【やれやれ。道の真ん中に置いてったら

迷惑だろうし、とりあえず持って帰るか

って、重っ、、、なんか濡れてるし、、】


そっと箱を下ろすレオン


レオン

【一体何が入ってるんだ?開けてみるか】


ガサガサ ガサガサ


箱の封を丁寧にあけるレオン


レオン

【なっ、、、え、、、】


箱の中には、レオンの恋人の首が入っていた。


レオン

【うあああああああああああああああ】

【嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ】

レオンは絶望した。






たかとし

【《あと一押し★》】






【《おーーー!!飛んだ飛んだ!!!

私ってほんと仕事できるなぁ》】


【《さーて、次次ー♪》】


ヒュン


---------------


たかとし

【《よしよし。こんなもんかな?

赤城に天龍に、皇家にっと》】


【《はぁーーー疲れたーー。うんうん

いい仕事したなぁ》】


【《あ、そうだ。支那羽島が残ってた》】


ヒュン


【《お!いたいた!あれが凛墓くんか》】


........

.....

..


【《おわったーー!破壊の神ムルスの

器も揃ったし私もあっちの世界に

そろそろ戻ろうかな》】


キュィイイイイイイイイイイイイン


【《なんだ!?動けない!?》】


凛墓

【いたいた】


たかとし

【《もう最後の試練は終わったのかい?》】


凛墓

【終わりました。ありがとうございました】


たかとし

【《それよりその気配、なんだい?

破壊の神ムルスの気配がしないよ?》】


凛墓

【ククク.......クックックっ】


【僕はね。神なんて下位互換の器じゃ

無かったみたい。妹が教えてくれたんだ。

僕は........■■■■■■■■■■】


たかとし

【《お、おまえええええええええええ》】


凛墓

【■■■■■■】


たかとし

【《やめろおおおおおああああああああああ》】



ブゥン


14話 完

-------------------------------


次回 15話 新章 王立魔法学院 編 開幕







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