第3話

声が聞こえる。

聞き覚えのある声。

「ノ▆リさ☻、✲のЩは大Å■か≡ら...

♪*か{}かお#ない×よね」

「もう10時♪*んÅ¿どなぁ...」


ぼんやりしていて、そしてノイズがかかっていた言葉が徐々に鮮明になってきている気がする。


「やっぱり──なんじゃЙいのka?」

「ღ✤だったらいいんだけど...あ、目を覚ましたみたい」


ぼやけていた視界が鮮明になって────












「いないいないーーばぁぁ!」



「...」

「あ、あれ?おかしいな、今回こそ面白い顔だと思うんだがな...」


見えたのはおじさん(父)の変顔。

人生で、いや今までの人生全て含めても最悪の目覚めだ。

この顔で父が外に出回っているとしたら確実に皆が敬遠しているだろう。


「こ、今回のは結構自信あったのにまたしてもポデロッソに負けた...完敗に乾杯...」


ガクッといった効果音が似合いそうな父を見て、母はくすくすと笑っている


「今回のは最後のリアクション含めて最高に面白かったわよ、ふふ。でもあの顔を私達以外の前でしない方がいいと思うわ」


「それは勿論だクシィー!二度と同じような体験はしたくないからな!」


なんて事を言ってるが、次に産まれた子供にも同じ顔をするのだろうなと思い少し笑みが零れた。







...?あ、は!?

いやちょ、まてまてまてまて




俺はなんで両親の言葉を理解できてるんだ?

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