第17話 衝動

後ろから抱きしめた桐谷さんはとても柔らかくて小さく感じた。


「ねぇね?」

「何で最近、可愛いって言ってくれないのぉ?」


言って無かった?


「ちょっと寂しいよぉ」


ごめんね

寂しい思いさせて

桐谷さんへの思いは日に日にち大きくなってる事は間違いなくてとても幸せで

会う度に可愛いが更新してるんだけど

口に出して無かったんだね

これからはちゃんと言葉にするね


「あんなに毎日、可愛いって言ってくれてたのに言われないと不安になっちゃうよぉ」


うん、ごめんね


僕は抱きしめていた力を少し強くし


大丈夫だよ

桐谷さんを嫌いになる事は無いし

ずっと可愛いって思う気持ちは変わらないから


「てんてん、、、」


桐谷さんが甘えた声で


「キスしたい」


僕はかなりドキッとした

その表情は少女から大人の顔をした桐谷さんでこんな顔されたら、、、

僕は抑えきれない

高校を卒業するまでは手を出さないと決めたのに!

ふざけて笑いを誘うか

真剣に答えるか

悩みに悩んだ


「だめぇ?」


ダメじゃ無いよ


言ってしまった!

そして、、、

桐谷さんの心臓の音が大きくなったのが分かった

うっ!

我慢できない!


桐谷さんと優しく名前を言って

顔を振り向かせ

僕はキスをした





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