第338話 身分証は大事です!

翌日は朝飯を食って、ギンナの建物や鳥居をアイテムBOXに閉まって出発する。


あの2体の狛狐はそのままアイテムBOXに収納した、ギンナが命令しない限り動かないとの事。


そして今度こそは、帝国の海岸を目指す、入国審査を受けておかないとね。


そしてお昼頃に帝国の海岸を見つけて桟橋のある場所に着いた。

此処は結構桟橋の数があり、船も停まっている。


「さて一度上陸するよ、みんな降りてね」

そして降りて気がつく、みんな身分証を持っていない事に!

……さあどうしよう。


1つは不法入国で、シズカの事を話して許可を貰う、もう一つは一度海に出て隣国のの外周を回って直接、ブロウデス王国を目指す。


ブロウデス王国なら王女に言ってもらい助けて貰えるだろう、ただこの3人の扱いに困る。

全員偽峰◯◯子のナイスボディーで長い黒髪に黒い瞳、どう見ても現代の日本人だよね顔の見た目はね。


そんな考え事をしていると、遠くから人が近づいて来る。


「おめえら、何者だ」

「何処から来た」

10人位の村人が聞いて来る、ただ手には銛や竿を持っているので漁村の人かな。


「ええと亜人国から海沿いにこちらに来ました、入国許可書の発行は何処でしますか?」

海岸の漁村には大体入国審査の村長がいるはずだ。


俺の言葉で、此処でやっと銛や竿を下げてくれる。


「あゝ他所から来たのか、ただ今は村長が隣街に魚を売りに言ってしまったので、誰も許可証を発行出来ん、帰って来るのは午後だろう」

困ったぞ此処でまた一晩か?


「何なら見なかった事にして、隣の国の海の村に行け、帝国は此処でしか上陸はできない事になっている、余所者をただで通すと街の代官に怒られるので見なかった事にするがどうする?」

ここが考えどころか、ふーむ?


「旦那様何を考え込むんだ?」

「あゝ僕達が協力すれば、こんな奴ら相手にならないですよ!」

「俺もすぐに、撃退してやるぞ!」

君達過激な発言はやめなさい、また銛や竿を上げ始めたからね。


「すいません戦いませんからね、ご迷惑をかけますけどこれで失礼します。

ほら海に行くよ」

俺は桟橋で船を出して、手を振りながら桟橋を離れる。


さて帝国の入国許可証がない状態で、隣国の漁村に入る事は出来るのだろうか?

それでも海を走ってブロウデス王国に行かなければね!


ただこの隣国の海岸線が結構長い、これを回るだけで4・5日かかるかも知れない。


「旦那様、あの早い船を出して行かないのか、ワシが一台運転してワカメを後ろにでも乗せて行けば早くならんか?」

「えぇボタンちゃんの後ろに乗るのですか? 旦那様の方がいいですよ!」

「なんじゃその早い船という物を俺に見せてくれるか!」

ボートを止めて、ジェットスキーを出してみる。


「よし乗り換えるぞ、ワカメ裏に乗れ」

「えぇ仕方ないですね、ギンナちゃんは見た事無いから僕が犠牲ですよ、後で旦那様のエキスを貰おうと!」

何か不気味な事を言って、ボタンの後ろに乗るワカメ。


「では、ひとっ走りしてみる」

どうやらボタンは俺の後ろで操縦方法を見ていたみたいだ、上手く後ろのワカメに指示して体重移動もしている。


「おお面白そうじゃな、サッサと次を出せ旦那様」

もう一台出して、今度はギンナが俺の後ろに乗る、ボートはアイテムBOXに。


「出発進行」

何故かギンナがワクワクして俺を急かす、スピードに驚くなよ!












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