第335話 亀さんの名付け!

2人が話し合いを終わりにして俺に言ってくる、大きい方の船を出せと!


出しても乗れないだろうと俺が言うと、新たに小さくなりまたボンキュボンの偽の峰○○子が現れる。


「ふーん妾の真似か!」

ボタンが怒るけど、亀さんは気にせずに俺に言ってくる。


「さあ僕に名前を寄越すのです! 其の龍が名があるのは可笑しいのです! 僕達は名は無いはずです! それを付けられるのは、僕達に戦いで勝ったものだけです! だから旦那様なんでしょう」

亀さん違うよ、寝過ぎて腹ペコで俺に永遠に飯をたかる龍だよ。


「待ていつその様な話になった、我は恩で一緒にいると言っておろう、主人では我が下につく形だ、だから平等の旦那様と言っている」

旦那様なら平等? お手伝いさん達は、その家の主人を旦那様と呼ぶけどね!


「なら僕も旦那様と呼ぶです! ただ旦那様が亀と言うのが嫌なのなら名前を下さいねですね」

亀か亀ね、良い名前はあるだろうか? 1つは有るけど大丈夫だろうか、怒ってガメラになったらどうしよう。


「発表します」

心の中でドラムが鳴り響く、怒涛の如くにドドドと。

シンバルのジャンで発表!


「若芽にします」

「「ワカメ?」」

2人は頭の上に?マークを付けている。


「決定です、亀さんの名前は若芽ワカメです!」

心のくす玉が割れる、色とりどりの紙吹雪と共に。


垂れ幕が若芽と書いてあり垂れ下がる、俺の心の全てが物語っている変更は無しだ!


そして亀さんは納得して喜んでくれたその後に、やはり何処からともなく音声が流れる。


亀を使役しました、寿命が延びます、おめでとう!


だから何のスキルだよ!それでも寿命が伸びるのは嬉しいね。


「なら出発するよ、ジェットスキーと違って速度が遅いから帝国に着くかは微妙だからね」

3人乗りのボートは進んで行く、早く着けば良いけどやはり夕暮れ、帝国には着けなかった。


陸を見て行くと、泊まれそうな海岸を発見! 止めて上陸してみる。


砂地の先はいつも通りに草原、その先の森の切れ間には、また誰かの通る道が細いけど有る。


ただ桟橋と船が無いから、船を隠す又は船の要らない漁をしているのか?


そして2人を連れて森へと入って行く俺達。


「うーん旦那様、此処はやはり帰るのが正解かも、海岸で一晩過ごしても良いですよ」

「そうです、僕も帰った方が良いと思うのですよ」

また帰るコールか? そんなに何度も何かに会う訳ないよ、変な村ぐらいだろう。


そして歩く事10分、何やら薄暗い中に淡い光が見える。


見たくないけど人魂みたいだ!


「いるな!」

「いるですね! 早く帰ろうです旦那様です」

何かに反応したみたいな2人、意見が合っている。


そして人が潜れる鳥居が出て来た、最初は一本そして段々と増えて鳥居トンネルになって来る、伏見稲荷大社の千本鳥居に似ているな。


ただ提灯ちょうちんの灯りでは無く人魂ひとだまなのは勘弁してくれ!















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