第231話 日本の証拠!
少し達落ち着いたシズカが、話を再開。
「まず奴らの着ている服の素材が、元の地球の物だとある時に分かった。
そしてその服は、現代の日本から来た事も分かったんだ」
「何で分かったの」
不思議顔の俺達を代表して、カオリが質問した。
「あゝそれはな、クリーニングのタグを付けたままで、端切れで露店に出て来たものが有ったんだ」
なんだよそれは?
「もしかして、それが我々日本人に対するメッセージだったかもな! ただ見つかったのはその一枚だけだった、そして肌触りの違う布を部下達に集めさせたのだが、亜人の着た古着を集めるのは拒否されてな、中々発見は進まなかった」
結局シズカの政策でも、進展がなかったんだな。
「なら何故その政策を変えなかったんだシズカ?」
「妾は女帝! そう簡単に政策は変えられん、帝国は昔から亜人を認めて来ていなかったからな」
伝統ある国は嫌だね、1度潰れれば方針変わるのに。
「しかし、端切れさえも中々出てこない中、争いで敵を殺して着ている物を剥ぐと、下着のデザインさえ、日本の物と同じ様な物がたまにある、不思議で頭を捻ったけど回答は出てくる事は無かった」
試作品だけど、やはりメッセージなんだろう。
「スベリエでもカオリの下着が売れたから、やはり高級品じゃ無いのか」
「あゝ、お兄ちゃんすぐ回収して来て、なんで妹と母親の下着を売るのよ!」
あゝ不味い、この世界に来て金が無くて、カオリの下着を売った事を又言ってしまった。
寝た子を起こしてしまいました。
「この〜、すぐ回収してこい、さあ行ってこい!」
身軽に俺の横に来て首を絞めてくるカオリ。暗殺者スキルか!
「ほう、現代の下着がこの城にはあるのか?」
シズカが聞いてくる。
「此処には余り無いよな」
俺の問いかけに周りは首を縦に振る、しかし女帝は。
「あるんだ、妾にも分けて欲しい、何故ならこの体に戻ったのだ!日本の物が欲しいなカオリちゃんさ」
今だにシーツを巻いて紐で腰だけを縛った服を着ているシズカ。
確かに日本のものが欲しかろう。
「駄目です! これは我が国の秘宝たとえ帝国でも渡せません!」
王女がシズカを見て、キッパリと拒否する。
「まあ良い、此処に無いなら帰りに隣のマサシの領地に、買いに行く事にしよう! 近い様だからな」
睨み合うシズカと王女。
「もうやめなさいよ、話が進まないから! 大体私とお母さんの古着よ、シズカちゃんはそれでも良いの?」
「あゝ妾は10歳で着の身着のままでこの世界に来た、もうあの頃の体型でも無いしみんな身の回りにあった物は何処かに言ってしまったよ」
俺と違い転生は大変な様だ!
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