第225話 閑話(蕎麦屋のトイレ!)
中を見せるシズカ、2人以外にも鎧を付けない兵士が入ってくる。
「まあまあ、中は狭いからそんなに入れん、君と君が先行で見てみろ」
殿下と騎士団長は、入り口近くの椅子に座り私も隣に座る。
6人がけのテーブルなので、ゆったりだ。
よく見ると、上り座敷に靴で上がりそうたので、シズカは注意する。
「駄目よ! その上は靴を脱いで上がって」
シズカは注意すると、兵士は一度は下に降りてくれる、そしてシズカの方に向く。
「お嬢さん、何故そこは靴を脱がないといけないんだ?」
騎士団長はシズカに質問する。
「ええと畳と言って、素足で歩き座ったり寝たりする所です」
説明が難しい、お店で寝られても困るだけ、よく両親は休み時間に昼寝していたけどね。
「なら奥の戸には何が隠してある?」
奥は座布団と、簡単な物入れだけど、見せないといけないよね。
シズカは、上り座敷に上がって、座布団のしまってある戸を開けて、中の座布団を取り出す。
「この様に人が、この上で座る時にお尻が冷えない様に間に入れる物です、隣はタオルとかエプロンなどが入ってます」
隣の戸を開けて中を見せる。
「あゝ分かったよありがとう、なら今度は奥の扉を開けろ」
兵士は少し奥の扉を開ける、女子トイレだ!
「待ってそこは」
シズカの行動に、騎士が何かを隠していると戸を開けてすぐ刀を構え中に入る。
「族め」
ガシャーン。
兵士の言葉の後に、鏡の割れる音がする!
あゝやっぱり、説明すれば良かったよ、鏡高いのに。
「族がいるのか?」
「ええと、何でしょう消えました」
その言葉に、2人はシズカを見る。
「説明します、隣の扉の前に来て下さい」
シズカは2人を男子トイレの前に連れて行く。
「良いですか、中に人影が現れますけど、それはあなた達ご本人です、なので何もしてきません、では開けますね」
言うとシズカは、扉を開けて中に入る。
「この鏡という物に、自分が写り攻撃したんです、その兵士さんは!」
シズカが言うと騎士団長がまず入り、その後殿下が入ってくる。
「これが鏡という物か、確かに人物が写っている」
この世界には、姿写しというよく磨いた鉄器や石器がある。
「オオ水よりもハッキリと写っているな、我も随分と良い男だろう」
殿下は写る自分を見てまんざらでも無い様子。
「もう一枚の扉は何だ?」
大の方を指差す。
「開けますけど、壊さないで下さい」
一応は釘を刺しておく、見慣れない物を見て壊されたら大損だから。
そして扉を開けて、洋便座を見せる。
「ええとこの蓋を開けて、排便する所です、終わったらこの水を流します」
スイッチを捻ると水が流れる、そして追加の水も出てくる。
何故か、水道と排水が出来る!流石異世界とシズカは納得。
「隣にある扉も同じ物が設置してあります!」
そして騎士団長は小便器を指差す。
「こちらは、どの様に?」
「こちらは男性の為の物です、立ってしますよねオシッコ」
少しシズカは恥ずかしいけど、答えるしか無い。
「女性にその様なことを聞くな騎士団長、ハハハ」
そして兵士の2人が、隣の女性トイレを確認して戻ってくる。
「誰もいません、先程はすいませんでした」
謝る兵士、割れた物は仕方ない、これ以上の破壊はやめて貰おう!特に奥は調理場だ、壊されたら予備はないから!
「この先は私が説明します、これ以上の破損は困りますので!」
シズカの言葉に、殿下と騎士団長、それに兵士も頷く。
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