第217話 女帝は女帝!

囲まれた騎士達が幾つかの質問をして、最後に合言葉をシズカに言わせる。


「これで最後の質問です、脱出時の合言葉は?」

「それかメイド達も聞いて来たな! では言うぞ、妾よりもお主らが先に行け、妾よりも長く生きよ」


その言葉を聞いて、全員が膝を付き頭を下げる。

「ははー、我が剣は女帝様に向かわず、敵に向かいます」

「同じく、我が剣は女帝様に向かわず、敵に向かいます」

「同じく、我が剣は女帝様に向かわず、敵に向かいます」

「同じく、我が剣は女帝様に向かわず、敵に向かいます」

「同じく、我が剣は女帝様に向かわず、敵に向かいます」

全員が同じ事を言って、改めてシズカに忠誠を誓う。


「ならば今からそれぞれの部下に説明して来てくれ、妾は宰相に殺されて生き返ったとな、その宰相も間も無く捕まえられて此処に護送されてくる、絶対に逃すなよ!妾は裏切り者は絶対に許さないからな!」

そしてメイドと騎士達が部屋の外に出て行く。


「良かったよシズカちゃん、どうにか女帝と認められたよ!」

「フン、王国と違って帝国はまだまだ一枚岩だ、ただ何故奴らが裏切ったかだな? おいおい自白させよう、そしてカオリちゃん、マサシの事を確認させてくれ!」

今度はこっちに飛んで来たよ、何をどう話そう?


「さて聞くがマサシ、何故今頃に突然現れた! カオリちゃんと妾は随分と昔にこの世界に来ていたんだぞ、何故マサシだけ後からこの世界に来たんだ?」

そんな事言われても神様の勝手でしょうとしか言えない、神様がいるならばね!


「シズカちゃん、お兄ちゃんだって分からないはずよ、この世界の法則なんて誰も知らないはず、現に私が見つけた子達も別々だもの!」

確かにみんな記憶は現れたけど、年齢は別々だ!


「確かにそうだが・・・」

「私達だって違うでしょう、現れたのも死んだ年齢も」

カオリの言葉にシズカは考え込む、そして。


「なら何故日本人の形をしているんだ? みんな西洋人の容姿だぞ!」

「確かに西洋人の姿よね、何人かは省くけどね」

日本人の姿は俺1人、復活したカオリが2人目、そしてシズカで3人目だ。


「妾はこの姿になって嬉しいけど、なら此奴らも死んでマサシに復活させられたら元の日本の姿になれるのか?」

シズカは王女をはじめみんなを指差す。


シズカの言葉に俺は考える、魔法のスキルはまた増えるのかと。


「お兄ちゃんは、シズカちゃんで終わりって言っていたよ、だからこれ以上は無理なはず」

周りが一瞬喜んで見えたけど、すぐにシュンとなる。


「まあ先は分からないけど、今はこの世界の事を考えないと、帝国と王国の戦争を開始しない事をどうするかじゃの?」

「確かに、犯人が来たら尋問して対処しましょう、若返った女帝さん」

「そうねお互い若返った大公さん、フフフ」


本当に国の事となると歪み合う2人、仲悪いだろうお前ら!











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