第216話 メイドは全てお見通しよ!
「失礼します、部下を呼んで来ました女帝様」
「あゝ御苦労さん、それで何と言っている?」
リンカはメイドをシズカの前に、出して挨拶させる。
「此処にいる若い方は、女帝様の若返った姿だ、失礼の内容に! そして疑うなら何でも質問してみろ、王国の誰も知らない帝国の質問をこの場は許可する」
「ならばまず私達5人の名前をお願いします」
メイドの1人が質問する。
「リンカにレン、スワン、イロドリ、メイ、ディルじゃな!」
「では次です、帝女様の起床時間と就寝時間です」
おおこれはメイドでないと分からないはず。
「朝5時と夜7時じゃよ、年寄りは朝早くて、夜はすぐ寝る健康の秘訣だな」
何人かが頷く。
その後も数々の帝国人しか知らない様な質問をして来る、それを淡々と答えるシズカ。
「では最後です、脱出時の合言葉は?」
「それか・・・では言うぞ!妾よりもお主らが先に行け、妾よりも長く生きよ」
「「「「「女帝様」」」」」
全員がシズカに抱きつく。
「女帝様、たとえ男達が裏切っても我らメイドはあなた様について行きます」
「そうです、あの時のお姿はもう見たくありません」
「お若く生き返られ、おめでとうございます」
「帝国はこの先50年、いや1000年の間は安泰です女帝様!」
どうにかメイド達には分かってもらえた様だ! 残った騎士達はどうするんだ?
「リンカ残った騎士の1番上は誰だ?」
「副団長のラルフですけど、呼びますか?」
「あゝ此処まで来たら呼んで決着を付ける、ただ何かあるといけないので護衛を王国でお願いする」
女帝が言うとカオリが前に出る。
「私が横にいるから安心して、騎士団長は両方を見張る様に、誰も傷付かず平和的に話し合いで解決するわよ」
「ならば、リンカ!騎士達の代表を此処に呼んでくれ!」
「ハイ女帝様」
またリンカは出て行く。
「カオリちゃん、心配かけるがすぐ話し合いは終わる安心してくれ」
カオリは何故と不思議がるが、すぐ答えは出た。
「入ります」
リンカが5人の騎士を連れて入ってくる。
「何故の呼び出しでしょうか、王国の王女様?」
「私じゃ無いわよ、あのベットの上にいる人よ」
5人はシズカを見る。
「あんた達、女帝様の前よ、膝を付いて挨拶しなさい」
声を出したのは、リンカさんが連れて来たメイド。
「何してるの愚図ね、姿が変わっても女帝様よ!挨拶!」
それでも膝を付かない騎士達、何故か怒ったメイド達が無理やり頭を下げさす。
「もうなんて頭の硬い旦那なの!私が挨拶しろと言ったらするのよ、女帝様に不敬よ!」
「あなたもよ、挨拶しなさい」
「「「ほら早く」」」
騎士の1人が反論する。
「我が妻よ、女帝様と言われるけど誰の事なんだ?」
「俺も話が見えない教えてくれるか」
「「「そうだそうだ」」」
その言葉にメイド達が怒り出す。
「妻の言うことが聞けないの!」
「いい度胸ね、腰が抜けるほど夜に作業させてやる!」
「ならうちもね、翌日は騎士団で稽古しなさい」
「ならば私は、娘に当分合わせない様にしてあげるからね!」
「それ賛成、ウチもやる」
どうやら連れてこられた騎士達の奥さんはメイドさん達の様だ!
「ホホホ、夫婦喧嘩は犬も食わぬと言う、まあお前達仲良くせい! 副団長は妾に質問しろ、そして納得したなら膝を付き挨拶しろ」
5人の騎士達は5人のメイドと女帝に囲まれて、少しビビっている。
急に若返った上司だと言われても、すぐには脳が追いつかないよね!
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