第168話 進軍を止める!

しかし遅い進軍、ならばと!


「じゃあね、おじちゃん、後で!」

俺は急いで、目の前の砦に向かう。


ドアの前で大きな声で、尋ねる。

「誰かいませんか!」

すると小窓が空き、声がする。

「何だ!」

その声に気付き、話をする。


「すいませんが偉い方をお願いします、あまり時間が有りません、すぐお願いします」

「そんな事は出来ん、話なら俺が聞く!」

仕方ないな、どうなっても知らないぞ!


「なら言いますけど、此処に奴隷が1000人ほど向かってます、どうやら解放を条件に此処に攻めてきてます、その後ろから追いかけて来る魔獣をどうにかなりませんか?」

「何!」

兵士さんは小窓から外を見る。


「敵襲敵襲、武器を持って門に集合!」

鐘もなり、臨戦体制になる。


「君入るなら、すぐ入れ! 門を確実に閉めるから」

「いえ外の奴隷達を助けたいんですけど!」

「無理だあの人数では、此処に場所は無い」

「裏の門を開けて、そのまま領土に入れる事は出来ないんですか?」

「無理だ目的が分からない、それに良く見ると手に手に武器を持っているじゃ無いか!」

そうだな確かに皆んな両手で武器を持っている。

「では武器を離せば入れて頂けますか?」

「俺では判断出来ん、それに時間が無い、もう閉めるぞ」

副団長を助けてない今、まだ俺だけが助かる訳には行かない!


「諦めます、閉めて下さい、そちらに迷惑はかけたく有りませんから、それじゃまた」

俺は諦めて、奴隷達の一団を見る。


「さて2度目の魔法の実演、全ての魔力を使わなければどうにかなるかな!」

最初の時に全力で火魔法を放って気絶した事を思い出す。

「此処も黒焦げにしたら、どう言い訳しようかね」


俺は大急ぎで、奴隷達の後方に走り込む、そして魔獣との間に入る。

「この間の半分位ファイヤーボールよ出ろ!」

俺の思いに、頭上に火の玉。


「よし行け〜!」

俺は両手に持ったファイヤーボールを投げる。

そのファイヤーボールの通った後は同じ様な黒の大地!


「うーんまたやりすぎたか?」

今回は山もなかったので更に被害が出来ていた。


そして奴隷達に向かって叫ぶ!

「武器を捨てて、門に向かって下さいね、あなた達は自由です」

皆んなが、驚いて武器を捨てるけど、1人だけ俺に向かって来る人がいる!副団長だ。


「貴様は私の司令を邪魔するのか!」

俺を襲って来る副団長。 


全く面倒くさいね、洗脳された副団長は!俺は後ろに周り羽交締め。


「さてどうやって洗脳を解こうかね!」

後ろの砦の門は開かれる、そして騎士達が出て来る。


早い所副団長の洗脳を解かないとね、避けているけど疲れるからね。

この洗脳魔法は、薬品でも身体にショックを与えれば治るかな? 女性は傷つけたく無いけどどうしよう。


門から出てきた騎士達が近づいて来る。


(仕方ない、組み伏せて)


羽交締めを解いて向き合う、まず相手が上段から刀を振って来たところに、相手の手首に手動で剣を離させて懐に潜り込み、内掛けで、仰向けに倒してそのままのしかかり、熱烈なキスを浴びせる。


「貴様待て、何をムグムグ、私にはムグムグ、司令をムグムグ・・・」

やっと大人しくなる副団長。


唇を離すと。

「旦那様ダメです離れては、もお一度お願いします」

「駄目だよ皆んなに見られているからね!」

副団長は我に帰り周りを見渡す。


「嘘〜やだー恥ずかしい」

そう言って俺の背後に隠れる。


「貴様ら此処を襲いに来て、イチャイチャして我に当てつけか!」


そこには騎士をバックに仁王立ちする女性騎士がいた!













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