第167話 突撃!

みんなが馬車を降りる音が聞こえる、少しの時間の後俺は素敵をしながら、ゆっくりと周りを見て馬車の背後の荷台から出て、周りを伺う。


此処に集まった奴隷は1000人、みんな手錠をはめて居るけど戦えるのか?


「よし奴隷の首輪を取ってやる、そしてお前達の前方の砦を破壊しろ!

その後は自由に逃げれば良い」


黒装束の隊長が説明すると、首輪を騎士達が次々と外していく。


「手錠も外してくれ、これでは戦えない!」

奴隷の中から1人が言うと。

「「「そうだそうだ」」」

と、何人かが言ってくる。


「お前ら!門を壊すのに両手の方が力が入るだろう、そのまま進んで行け!」


黒装束の隊長が言うと、奴隷達が騒ぎ始める。


「騒ぐと砦に気づかれるぞ、ほら勇者さんよみんなを連れて門に進軍してくれ!」

目が虚な副団長に隊長は命令する。


「はいわかりました、では私が先頭であの門を壊して来ます」

副団長はマウンテンバイクに跨がり、刀を空に掲げる。


「皆のもの、目標はあの砦の門だ! 壊した後は好きな道に進んで帝国を破壊していけ、では行くぞ!」


奴隷達は口々に。

「行くしかないのか?」

「逃げ道は?」

「本当に生き残れるのか?」

「どうする!」


そんな言葉を言ってはいたが、後ろから魔物が吠え始める。

「ほら進め、進めば門を壊した後はすきにしろ! 行かないなら魔物の餌だぞ」

黒装束達は、魔物を奴隷達にケシかけようとする。


「目標、前の砦!行くぞ!」

副団長はマウンテンバイクを漕ぎ始めるが、中々進んで行かない、走った方が早そう!


それでも草原を進む、副団長と奴隷たち。


(結構進んだな、黒装束のコイツらは追ってこないだろう、俺もそろそろ行くかね)

馬車の影で、ママチャリをアイテムBOXから出して後ろから走っていく。


俺の姿に何人かが気づいた!


「誰だあいつは?」

「何処から出てきた?」

「あいつはあの時の、下男の男は死んだはずでは無いのか?」

皇太子の言葉に、皇太子の従者は。


「はいその、おい隊長あの報告は嘘だったのか!」

従者は、黒装束の隊長を問い詰める。


「私は言いましたよね、森で消えたと!」

「蛇の腹に消えたと言っただろう!」

「蛇の痕跡があったと言っただけです、腹に消えたなど一言も言っておりませんよ!」

2人の押し問答に皇太子は。


「お前らの話は後だ、アイツは何かをやる為にでてきたはすだ!直ぐに止めろ!」

皇太子は言うけど、俺は奴隷たちの後ろから副団長を捕まえる所にいる。


一部の奴隷が俺に気が付き話しかけてくる。

「ハァハァ、あんた良いもの乗っているな、先頭の勇者と同じ物か?」

「そうだけど、やらないよ!」

「いや〜同じ乗り物だ、アンタも勇者かと思ってな?」

勇者って居るんだ!


「俺は違うけどね、ただ先頭の子は勇者なの?」

「アイツら亜人が言っていた、召喚された勇者だと!」

副団長は勇者認定か!


「まあ良いけど、皆さんはこのまま進んで良いの?」

「背後に魔獣がいるから逃げられない、前も帝国の砦だし逃げ道がないんだ!」

「そうかなら先に行って、砦に保護して貰うか?」

「無理だよ、この人数はすぐに通れないからね、魔獣も一緒に入ってしまうからね」


そうか、仕方ないから副団長だけを攫って行くかな。












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