第150話 副団長の家族!

俺はある事を試す為に、奥の倉庫に行く。


倉庫ではポリバケツを大量にアイテムBOXに入れて、今度はお風呂に向かう。

メイド達が恨めしそうに俺を見ているけど無視!


そしてポリバケツを出して、シャワーからバケツにお湯を汲むとアイテムBOXに仕舞う。

湯船にもお湯を張って行く。


背後には副団長がズートこちらを見ている。

「此処は俺の店ですから警護は心配有りませんよ、外からの攻撃も防げますから」

「イヤそうではなくて、そのバケツをアイテムBOXに入れて行く事です、許容量もかなりある様だけど、魔力はどうなんですか? 倒れるか心配です」

確かに初めて全力で魔法を出したら倒れたけど、この位チマチマ使っている分なら大丈夫だろう。


そして湯船がお湯で一杯になったので、それもアイテムBOXにしまって。

「なら少し休みましょうか、外のテーブルで腰掛けて待っていてください」

俺は倉庫に行って紅茶と茶菓子を少し持っていく。

外に出る時にはメイド達がこちらを恨めしそうに見ている。


「お待たせ、こっちは紅茶です、この紙コップに注いで飲んで下さい。茶菓子は適当に摘んで下さい」

副団長は紅茶を一口飲んで、クッキーを頬張ると手と口が止まらなくなる。

よく見るとリスみたいに頬が膨らんでいる。


そして馬が走って来る音がしたら、5頭の馬が館の前で止まると、全員下馬してその中の3人がこちらに歩み寄って来る。


よく見ると年配の人1人と若者が俺位の年齢で2人だ。


「おはようございます、少し良いですか? こちらに王女様はいますでしょうか?」

「ええ館の方にいますよ、いりぐちを入って声を掛ければ誰か出てきます」

その時に副団長が話しかける。


「何でお父さんとお兄ちゃんがここに来るの?」

「おおよく見れば娘では無いか、お前に用がありここまで来たんだ!」

親子が来た理由がわかった、副団長に用があるのね。


「おおよく見れば洋服とは! 甲冑も似合うがそちらも似合うぞ」

「そうですね、洋服もいいですね妹よ」

この2人、言葉は違うけどデスってないの、洋服ばかりの評価だね。


「してこちらの御仁は誰なんだ娘よ?」

「紹介するわね、王女様の旦那様ですよ、今警護中なの」

すると3人は膝を付いて頭を下げて来る。


「知らぬ事とは言えご無礼しました」

「「同じく、ご無礼しました」」

「まあまあ気にしてませんよ、今お茶を淹れますね」

立ち上がり背後を向くと、メイド達が目を輝かせている。


「分かったよ、よろしく」

俺が手を振ると、喜んで飛ぶ様に背後に消える。


しばらくすると、紅茶とクッキーを持ってくる。


「こちらは、王女様の伴侶、こちらのご主人様よりここでしか飲めない紅茶と新作のイチゴジャムクッキーです、味わって下さい」

イヤイヤ乾物屋の店頭に置いてある物だよ、ただクッキーは俺も気になる?


「おおこれは茶葉が違いますね!」

「こちらのクッキーもまた味わいが!」

「クッキーの甘さを紅茶が流してくれて、またクッキーに手が出ますね」

3人は交互に食べて喜んでいる。


俺の見えるテーブルの下にメイドがVサイン。


ハイハイ助かりましたよ、お嬢様方。心で誉めておく!









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