第145話 帝国!

揃いも揃って、俺の個人情報保護法を守れよ、異世界でもね!


「よしよし、何かあってもお兄ちゃんは戦う戦力にはなるわね!」

「それはどうですかね」

カオリの喜びに王女様は疑問を発する。


「何なのよ蘭ちゃん?」

「平和な日本から異世界に転移で来た人に人は殺せるのでしょうか?私達みたいに転生で幼い頃からこの世界で苦労して、盗みに暴行殺人をして来た子もいますよ、大公様のお陰で改心していますけど、此処と言うところでは皆んな人を傷つける事に躊躇なく飛び込みます! 果たしてお兄さんに出来ますかね?」

カオリは考えた、俺の事をそして。


「うん無理ね、お兄ちゃんの性格ならね!なら頑張って守ってやってくれる、せっかくこの世界に地球の物を持ち込んでくれたんだから、長生きして役に立ってもらいましょう」

カオリの言葉に皆んな頷く。


「それじゃあ、私はこれから旅に出るわね!あそこにね」

「やはり行くんですか、帝国に!」

ラインユールはカオリに聞いてくる。


「早々よ、女帝には少し恨みがあるからね、私をこの国に閉じ込めた事を後悔させてやる! この若返った体で!」


カオリが握り拳を作ると、ラインユールが聞いてくる。

「我々の知らない昔にお隣と何があったんです?」


「何かあったって、あの私より年上なだけの女が、私の記憶が戻って来た事でこれから旅をしようとした所を、この国に留めたのよ、私を脅してね! 絶対に許さない、あの女には地獄への片道切符を持たしてやる!」

カオリの背後が燃えている様に見えるのは錯覚か?


「本当に何があったんですか」

侍女の言葉に、カオリは答える。


「良い、本当はこの間死んで諦めたけど、ずーと恨んでいたのよ! 私が10で記憶が戻って、15で商会を立ち上げて、18で死んだ公爵と結婚したのよ、タダ子供が生まれなかったからて、まだ20よその時だって!そして弟の前王が亡くなって、5歳の王子が後を継いだのよ」

またまた、拳を握るカオリ。


「今の王様ですか?」

騎士団長の言葉にカオリは頷く。


「そうよ可愛い甥っ子に政務は大変だから裏で私達が手伝っていたのよ!

そしたらさ、何処で私の功績を知ったのか帝国が脅しに来たのよ、貿易は自国の中のみ、他国としたなら軍を出して王国を潰すってね!

可哀想でしょう5歳の王様を脅しに来るなんて、そこで私達が交渉して、帝国の反対側の1カ国はどうだと言ったら拒否して、私の旦那を暗殺したのよ! 

そしてお前もああなりたくなかったら自国で大人しくしとけってね」

「それでこの国は内政は安定してますけど、貧乏なんですね」


「そうよ、貿易無くして国の発展は無いわよ!」

「何故帝国は、この国に他国の貿易をさせないんです?」

侍女長が聞いてくる。


「それは自分達の後ろの国が疲弊していて、自国の盾にしているの、後ろから他国が来ない様にね、自国の軍も無いから他の国が来ると帝国が助けに来て恩を売るのよ、ワザと敵をけし掛けてね、それも後で分かった事よ!」


「でもこの国は、割と裕福ですよね?」

「軍のお金がかからないからよ、帝国との交渉で、我が国は軍を持たないけど、帝国は無償で助ける事になっているからね、私が書類を細工してお互いのサインで発行したから!でも私が死んだからその書類も無効かも、だから箝口令を敷いたのよ私が死んだと帝国が気づいたら、恐らくは軍を派遣してくるはず、この国を支配するためにね」


皆んな気づいた、箝口令を敷いたのよと大公様が言ったけど、行く道行く道でしゃべって来てしまった、これはカオリにどう説明したら良いかと。







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