第142話 俺の紹介
まだ始まったばかりの話を盛大に発表してしまった王女様、失敗したらどうするのか? 領民の指揮にかかわるんだけどね。
「そして最後に、今この城と背後の館を繋ぐ場所にお店が有ります。
この私の旦那様のお店ですので、間違っても物を盗んだりしない様にね!
このパンは、今総料理長が旦那様の元で教わっていますから、出来る様になりましたら各お家の料理人にお教え致します、後飲み物も数は有りませんので王城のパーティーとかに出せる様にします。
私の就任パーティーは5日後に行う様に、今準備してますのでお手紙が届き次第こちらに来てくださいね!それではこれで終わりにしますけど、興味のある方は背後のお店を見に来てくださいね」
やっと終わった俺の紹介、しかし!
「何で私達の事を言ってくれないの!」
「ずるいよ、自分1人だけの旦那様では無いのに!」
「そうですよ、周りのみんなも納得しません!」
王都から来た人達は首を縦に振る、唯一副騎士団長だけ訳が分かっていない。
「ええい終わりよ終わり、発表終了です!見学は背後の通路に来て下さい、メイド達は軽い食事を作って、騎士団は警備よ、働け動け、領主命令だ!」
王女様は此処で開き直り、全員に指示を出してこの場を去ろうとする。
「全くこれだから王女様はね」
「油断も隙も無いもんね」
「私は旦那様について行くだけです!」
「「早々そうしましょう、旦那様の事を大切に、王女様は2番目に」」
それを聞いた王女様。
「3人とも謀反、謀反ね!」
「こちらの王族様について行くんです!」
「そうよ、きちんと紹介しなかった王女様が悪いのよ!」
「私は言えません、貝になります」
お前ら仲良くしろよ、背後で説明会しないといけないんだからね。
そしてみんなで移動、店の中には2、3人ずつ入って貰って商品説明、ビールは実費で飲ましてあげる。パンは取り敢えず、5個をお土産で持って帰ってもらう。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
その頃のカオリは屋根裏にいた。
「動けないじゃ無いのよ、何で人が沢山いるのよ!トイレ持つかな!
それにしても、あの子達は私との約束を覚えているかな!今日の夜が集まる時だよ大丈夫!」
カオリは生前、皆んなに言ってある事、それは自分の死んだ後の領地に帰った15日目の夜、執務室に集合と言ってある。
そこで大切な話をするかも知れないと、ただ復活とは言っていない。
「私の容姿がこれだとどう説明しようか? 少なくとも前のお婆さんの姿なら認めて貰えるのに、これも皆んなお兄ちゃんのせいなんだからね!」
皆んな人に罪をなすりつける、サダ家の教訓!
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