第130話 領主って!

途中休み休みで、遂に来ました領都、城壁が王都並みにデカいです!


「こちらの城も立派ですね」

どうにか許してもらった俺は、馬車の椅子に座って外を眺めている。


王都の城も立派だけれど、こちらの城も立派です。


「そうね、同じ時期に建てた物なの、こちらは大公様の無くなった旦那様が建てたものよ、何かあった時の王族の移転先だから同じ様にしているの!色だけ違うわね」

「何で色が違うんだ?」

「あゝそれは、採掘した石の質が違う様なの! こちらは黄色に近い色ね、王都の城は灰色だけれどね」

ああ石灰石の成分で変わるんだっけかな確か?


此処は領都、王様がいる所が王都で領主がいる所が領都。


個人の名称も領土を収めている人で呼び名が変わる。

領土全体の名前と同じなのが領主、1街を収めて居るけど元々の領地(旧領地)を収めていて、その名前付き領地に併合された一族が収めていれば、街領主と言われる。


新たな街には、代官とか街長とか呼ばれる人がいて、村なら村長や名代と言われるとの事。


新たな開拓村なら世話役と言い、それでその街や村の歴史が分かるそうだ。


それと各代表は領主が任命して税を納めさせる為の者で、大体領主の身内みたいだ。


ただ、この為に不正が横行して、王都に納める税金が少ないと大公様が言っていたそうだ! 確かに身内で固めれば不正のやりたい放題だよね。


そして大公様が生きていた時に、前世の記憶で領全体を検地してある程度の税収を確保、それを元に騎士団を結成して、王のお目付役になった時に、武力を持って国全体を検地して税を決めた様だ! カオリって凄いね!


そしてみんなが怒っている理由は、大公様のカオリが税を50%と決めたのに俺が40%と言った事が大元の理由らしい! そんなの初めに聞いてないよ〜。


恐らくは、ドロリ領主は他の所を開発せず、俺が火魔法で開拓(やけ焦がした)した所を中心に、自分の領地を発展させるだろうと口々に言われた。


「だって税が10%引きになって、王族に税を納める約束をしたから他の王族は口を挟めない事になっているからね!」

確かにカオリが、どさくさで俺を王族にした!


「開拓のお金もお兄さんが出すしね!」

まあ出す事にしたからね、元々カオリのお金だし、それなら天国で反対しないはず。


「しかし白金貨300枚か、思い切ったわねお兄さん」

うん? 俺は白金貨100枚だけのはずだけど?


「それに3年間は税を貰えないし、返金もしてこなくて良い!イエドロリ伯爵は大儲け間違いなしよね!」

何その話聞いてないよ!


「あらお兄さん、焦った顔してるけど今更よね! 私の忠告を聞かないで話を決めたんだからねプププ」


「待ってくれ、確かに俺は決めたけど誰も教えてくれなかっただろう!」

「もう遅いわよ、まあ4年後の税を貰えるまで安心出来ないわね、白金貨300枚ね(日本円で30億円)大金!」

「おい王女様よ! キチンと俺に教えてくれ!」

「だから、領都に早く行って補佐を手伝いさせて、勉強して教えようとしたのに、自分で勝手に暴走したのだから仕方ないわよ! まぁ今度からは反省して私達の話を聞くことよ!分かったお兄さんプププ」


コイツ2回も笑いやがった、夜泣かせてやるからな!


そして領地に入って領都のお城に着く。

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