第129話 今度は土魔法!
そして3日間は此処で樽に魔力水を分け与える。
領主、お爺さん共に領地から樽を運搬して来て詰めている。
「フウ、樽がもっと欲しい、領主よ何処かにないか?」
「ベンガク殿、街にある空き樽はこれくらいしか無い、後は作らせている」
「それも予算内なの?」
俺は聞いてみる?
「まあ空き樽は輸送費だけですけど、新規に作っている分は予算が掛かってます」
ならばと俺は今度は土魔法を試す。
5m×5m深さ1mで溜池をイメージして作って見る。
「ええと土魔法、溜池!」
俺達の前に空のプールが出来る。
「よし後は水漏れして無いか、魔力水を入れてみよう」
水道にホースを繋いで暫く放置。
少しずつ水位が上がってくる、満杯に成った所で水道を止める。
「後は蒸発で無くなるか、水漏れで無くなるかの検証だね! なんなら屋根を付けても良いかも!」
周りが静かだけど、みんな何をしてるのかな?
後ろを振り向くと、皆さん面白い顔!驚いたり、変に笑っていたりしている。
王女様は顔が引きっているけど大丈夫かなぁ。
「全く持って、お兄さんは何をしているの!」
侍女長さんにまたお叱言を頂くパターンだ。
そしてやはり、店の中でお好み焼きの鉄板の上に正座させられている俺!
「何度も言うわよ、魔法を使うのを辞めなさい!また倒れるわよ!」
「だ大丈夫だと思うよ」
「私の言いたい事は、あの1箇所の溜池をドンドンと増やして行って魔力切れで倒れると言いたいのよ! どうするのよ倒れて心配する私達は!」
侍女長さんの言う事は御尤もで、反論しませんなので解放してください!
「また無償で、溜池を作るなど言語道断ですね、それにお兄さんが作っては白金貨を出した意味が無くなります、雇用をして賃金を払わなければ税収は増えませんよ!」
「そうです王女様の言った通り、農業ギルドでも建設ギルドでも対価を払って注文しないと、お金は動きません」
ラインコールよお前はこちら側だろう、裏切るな擁護してくれ!
「フー倒れなくてよかったです、侍女長の判断は流石ですね」
「もう魔法は私に習ってから、発動して下さい!どれだけの負担が掛かるか分からないんですから!」
騎士団長は侍女長を褒めて、サブマスはやはりお小言ですか。
「もういいだろう」
俺がぶっきら棒気味に言うと。
「コイツ反省していないぞ、侍女長!」
「そうですね、反省の無い言葉です」
「なら此処に置いてはいけないわね、明日領都に向かいます!」
王女様の言葉に侍女長が答えると、突然に決まった領都行き!
「何故に突然?」
俺はお好み焼きテーブルの上で驚いていると。
「あなたがいつまでも、面白くて魔法を使うのは分かりますが、私達はもう一度でも妥協しません! これ以上の狼藉は許しません」
「狼藉ってそれほどの事? 日本語使い方間違って無い!」
「このー、もう出発します、このまま連行!馬車の中でも正座して反省しろ!」
王女様の怒りで、慌てて乾物屋を閉まって馬車に乗り込み走り出す。
領主さんとお爺さんは魔力水が無くなったら、領都に報告にくるそうだ!
さあ見知らぬ領都に行こう!
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