第123話 自領に帰る!

翌日からまた領土に向けて走り出す。そして領地境の関所を通って、ついにトリブロ領まで来た。


「よしここから我が領土、大公様いない後は私が頑張る! 後は領都まで一直線で向かいましょう」

「「「「「おう〜」」」」」


王女の言葉に一団は威勢を上げて、領内に入る。


「久しぶりの、私の故郷待っていたかい!」

(誰も王女様の事は待ってねえよ!)


「お兄さんは何か言いたそうだね?」

「いえいえこの領の主人に意見など有りませんよ」

(けっ、あり過ぎると纏められない俺がいる)


「言いたい事を言っておかないと、夫婦に亀裂が入る、言いたい事は今のうちに言っておいて下さいね、

言ってる笑顔と、目の光が違いますよ!


全て言わない方にしておく俺!


「無いなら私は少し寝るから、毎晩の行為で少し疲れた」

そう言って王女様は横になる、俺はジッと見ている。


「ハイハイ眠り姫を悪戯してはいけませんよ、するなら私にどうぞ!」

俺の手を掴むなり、自分のスカートに招き入れる侍女長さん。

「それずるい、片方は私に下さい」

左手取られ、騎士団長の鎧の中に。


「なら私は空いてる真ん中に」

サブマスがズボンを下げる。

「待て待て皆んな、俺が止まらなくなるだろう!」

その時、王女様が目を覚ます。


「もう五月蝿い!お兄さんは私の後ろで壁を見て寝なさい、残った貴女達は警戒!」

俺は仕方なしに王女様の背後で壁を見ながら寝てしまった。


(ほら嫉妬に燃える女の子に取られたじゃ無いの)

(侍女長が、最初に手を出したんでしょう)

(サブマスがやり過ぎなのよ)

(私より侍女長が悪い! 夜もあるんだから大人しくしているべき)

(何よ! 貴女達は、私が悪いって言うの!)

(そうよ此処は馬車よ、もう少しして屋敷に着けば、部屋を与えられるはずですから、それまでは昼間は我慢しないと)

(あゝ早く屋敷に着かないかな!)


そして領に入って2日目の朝、事件は起こる。

警戒に出て行った馬に乗った騎士2人が、少し前に馬だけが帰って来た。


「魔物なら馬も帰ってこぬな、傷も無いし?」

「盗賊絡みですかね、女だから襲ったとか?」

「1人は副団長だ!並の男なら2・30人いなければ無傷で帰ってくるだろう」

「では、此処で待機組と捜索組に別れるか!」

王女が言うと、侍女長とメイドVS騎士団長と騎士団に別れる。


「俺はどっちかな?」

「お兄さんは此処で私と待機、サブマスは探索に行ってくれ」

「はい承知いたしました」

そして此処での別れが騒動を大きくする。


何故なら1時間しても、誰も戻って来なかった!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る