第115話 マユユさんとお話し!

闇夜から現れたマユユさん、やはりあの事で寝られない様だ。


「私にも下さい、対価は銀貨5枚でしたっけ、なら2本お願いします」

テーブルに大銀貨を置く、俺は奥からビールを持ってくる。


「はい注ぎますよ」

マユユさんに紙コップを持たせて、俺はビールを注ぐ。


「相変わらず美味しそうです」

マユユさんは少し口に付けたと思ったら一気に飲み干す。

「あゝもお一杯下さい、やっぱり店主さんの出す物は美味しいです」

そしてまた注ぎ、飲んでいるマユユさんに聞く。


「スベリエ王国って、此処からどの辺にあるんですか?」

俺の質問にマユユさんは答える、ラインコールは興味津々だよ!


「そうねここから西の方かな、後で地図を見せてあげるね」

あゝやっぱり地図はあるんだ。


「昔ある冒険者が世界一周の旅をしたのよ、確か名前はマゼランだったかな」

マゼラン殺されて、この世界で復活してたんだ!


「そしてその時に書いた地図がこの世界にあるんだけど、西のスベリエ王国と東側の亜人の国との間は海だけど結構近いのよ、それで陸と海とで繋がていて、この世界は輪になっているんだってさ!」

輪になつているんだ!球では無いんだね。


「でもこの先トリブロ領に行くなら海から行けば早いかもね、ただ焦って沖に出ると大型の魔物が出るから気をつけてね、陸沿いを船で行くのが1番ね」

大型の魔物がいるから球体とは調べられず、輪になっていると言っているんだ!

俺は情報の対価にピクルスをツマミに出す。


「ありがとうございます、これも美味しいわね、それにしてもさっきの事は酷くない! 商業ギルマスは泣いているわよ騙されたってね」

それは仕方ないよね、悪役王女と契約したんだもの!


「まぁその内に作り方は分かると思うよ、リンゴ酵母さえ作れればね」

「それよね、でもお兄さんの作ったパンには使ってあったの」

素直な質問、しかしあれが無ければね。


「それを含めて教えるはずだったんだよ、税金さえかけなければね!」

「やっぱりあの馬鹿領主が全て悪いんだ、伯爵は首にすればいいのに!」

「その代わり娘が、俺のメイドになったよ」

夕飯を食べてる時に言われた、明日から俺の専属メイドだとね。


「私も店が無ければ、メイドをやりたいよね、こんなに美味しい物を飲めるんだし」

マユユさんは2本目を開ける。


「私もトリブロ領に本店持って行こうかな、商売の幅が広がりそうなんだけど、そうだ店主さんの専属商店の地位をくれない、取り分は5割出すから!」

おっとそんなに貰えるなら、もう少し話を聞こうかなとビールを取りに立ち上がると、背後に王女様!








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