第112話 腹黒王女!
又みんな揃った、そしてお嬢様は何を言うんだろう?
「まずは我が伯爵領の者が、貴殿に迷惑をかけた事を謝る、賠償として金貨10枚を支払う! これで我が領で起こったことを許してくれまいか?」
金貨10枚って1000万円か、俺は頷く。
「ハイハイ契約書入りますか?」
「いやこれは内密で処理して頂きたい、別に王女様に同じく10枚を迷惑料で支払う、どうでしょう王女様?」
「まあよろしいでしょう、なら全てこの事は内密で」
王女様の裁きで伯爵とは、平穏に終わった。
「我ら親子は、同じく金貨10枚を王女様と貴殿に贈る、それと娘をどぅ奴隷として貴殿にお預けする」
伯爵さん娘さんを奴隷で慌ててますね。
「はい私は身も心も貴方様の奴隷として尽くします、よろしくお願いします」
まだこの親子諦めて無いのかい!
「分かった許そう、お兄さんの奴隷1号として頑張ってくれ」
王女が許可するなよ、俺の事は無視かい!
「私商業ギルドマスター、メラスと言います以後お見知り置きを、それとパンのレシピの事はどうか情報を私共にも下さいお願いします」
「よろしい、金貨10枚でどうですか?」
王女がまた決めるのかよ!俺の立場は何処にあるんだ!
「もう少し安くなりませんか?」
「なら金貨一枚でいいです、ただそこから発生する商品はまた追加の対価が必要になりますけど!」
商業ギルマスは頭に?マーク。
「発生する商品てなんですか?」
「ほらお兄さん、ジャムパンとアンパン持って来てくれる」
またお前は、仕方なしに倉庫に向かい10個ずつ持ってくる。
「マスター食べる前に金貨10枚で契約して下さい、恐らくは金貨をドンドン搾り取られますよ」
ギルマスがパンを取る手を止めるマユユさん。
「マユユは何を焦っている、金貨1枚で作り方、1・2種類なら金貨2・3枚の上乗せだろう」
マユユさんの手を払い、アンパンを食べる商業ギルマス。
「おお甘くて美味しい、そしてこちらはまた違う味なんだね」
次にジャムパンを食べる商業ギルマス。
「こちらも美味い、甘くて酸っぱい感じもするな」
そしてどちらも食べた商業ギルマスが値段を言ってくる。
「ええと、レシピにこの2つの味で金貨3枚で契約でよろしいですか王女様?」
「ええそれで良いわよ、契約しましょう」
俺のレシピは勝手に売買されてしまった。
「それと別の味の時は再度対価を払って下さいね」
「はい大丈夫です、その時はまたよろしくお願いします」
王女様に侍女長、騎士団長が微笑む、それをみたマユユさんは。
「もう商業ギルマス何故金貨10枚で契約しなかったんですか!」
「だって貴女も商人なら、このパンのレシピと二種類のパンの作り方よ、金貨10枚では出しすぎよね」
「ならこの中の具はどうやって再現するんですか?」
「具の再現て、この黒いのと赤いのを入れるだけでしょう、その対価に金貨1枚よ!
何を焦っているの?」
「だからこの黒い物と赤い物はどう作るんですか?」
「あゝそれは、アレ間違えたかしら?」
「何を惚けているんです、ボケですか!契約した時の王女様の微笑みをちゃんとみたんですか」
慌てて王女様を見るけど、扇子で顔を半分隠している。
「王女様、パンの作り方とこの2種類の具の作り方を教えてください」
「フフフ、パンの作り方はリンゴ酵母を入れるのよ小麦粉にね、後砂糖とバターね!
そのパンを焼く前に餡としてジャムか餡子を入れて焼くのよ、それで完成ね」
うわー雑なレシピの教え方、メモ帳無いと書ききれない。
「それだけですか、この赤い物の作り方は?」
「パンの作り方だけよ、具材の作り方は別料金よ!」
王女様は笑い、商業ギルマスは項垂れる。
「だから言ったのに、商売人が騙されてどうするんですかギルマス!
値切るからそれしか教えて貰えないんですよ!」
「あらマユユさんでしたっけ、私はそんな悪では無いわよ」
その時、商業ギルマスは頭を上げて。
「やはり全て教えて貰えるんですね」
「ええ、現物をあげるから頑張りなさい、お兄さん、リンゴ酵母の瓶一本と餡子とジャム、から瓶に詰めてきて」
うわ〜この王女やっぱり悪魔だ!俺は倉庫から商品を持ってくる。
「はいこれが金貨3枚の対価よ、持っていって研究しなさい!頑張りなさい」
俺から商品を受け取った王女様は、そのまま商業ギルマスに渡す。
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