第110話 今の大陸!

終戦、良かったね平和が1番だよ!


「そうでも無いんだよ、そこからは人族同士の戦いが始まったんだ!」

ギルマスは、その後の話をしてくれた。


まず王を殺された国は、敗れた2カ国に賠償を要求、しかし払わないと突っぱねた1カ国を、もう1カ国と組んで滅ぼし、今度は更に近隣の国に戦争を仕掛けていく。


この大陸に50の国が有ったけど、今残るのは、亜人の国を含めて11カ国しか残って居ない。

以前は国主、今は領主なんてのは名前が残っただけ良い方だ、殆どは名もなくなり歴史の過去に消えた。


そしていつの間にか11カ国で、この大陸の取り決めを行う会議をしている。

ただ一度も亜人の国からは会議には出席は無いがな。


「何で出席しないんです?」

「我らが、出席しても1対10では勝てん、なら無視する方が良いだろう、聞いて居ないで通るからな!」


「なら幻影魔法を使う理由は?」

「それは、亜人の国に居ても飽きるからな、みんないろんな所に行きたくなるんだ!

まあ亜人は自由だから摩擦を避けている!中には変わった人族の王族が亜人を嫁に貰いに来るぞ」

ギルマスは笑うが、それならば。


「なら亜人の国に王は居ないんですか?」

この質問にギルマスは渋い顔。


「余り言えんが有力者は居る、ただその方は滅多に人前に出て来ないんだ!あの時の戦争も亜人集めして一度戦闘で三色の旗を持って先頭に立って以来、全ての戦闘で指揮は取ってないそうだ」

「凄い長生きな亜人さんですね」

「そう生きているかも分からない、ただ居れば彼が亜人の代表だな」

男の人なんだね!ウンウン。


「彼と言うからには男の人か!何の種族だったんです?」

「男? 違うぞ、女の人だ!」


俺は思い出す、何かで観たよな確かフランスの画家だよね。

「なあラインコール、お宅の国の人でドラクロワて画家の作品に[民衆を招く自由の女神]てあるよね、それってフランス革命では無くてこの世界の事?」


地面に正座して居たラインコール、そして立ち上がり椅子に座る。

「確か上半身裸でしたので、恥ずかしさの余り人前に出られないのですかね?」

「それよりも、その絵が現代のフランスにある事が問題だよ、その女の人かドラクロワと言う画家がこの世界に居て、あの時代のフランスに帰ったって事だろう、俺達も帰れるかも知れないだろう」

確実なのはドラクロワがこの世界に居た痕跡を見つける事!


「お兄さん反対の事は考えないか! アチラからコッチに来たけど帰れなくなって、どうせ戦争だし、革命との区別は無いだろう、恐らくはその女の人がこちらに居て、恥ずかしさで引きこもり、人族ならもう死んでいるんじゃないか」


そうだよね、絵の中の女の人の後の事は何も分からない。


もしかしてドラクロワはあちらで画家を続けて居たけれど、女の人は革命のゴタゴタで死んで、こちらに来て居たのかも知れない。


まだまだ謎の異世界だね!






 



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