第105話 逃げた判決!
何故か俺が最重要参考人なんです? チョット面倒で逃げただけですけどね!
「まず我が領地にあるルモンデであった争い事を、王女様に申し上げる」
プルゥエル伯爵が、事細かに王女様に説明をしている。
その話を聞くたびに王女様が、俺の方を睨むのをやめて欲しい、俺は何も悪くない!
「話を聞くに、お兄さんが関わっている事は分かった! ただなその方法でパンをこれから焼く事は出来るが、特許は私達の領地の物となる事を了解してほしい」
すると1人の男が抗議してくる。
「それはおかしな事を、その人物は我が領土の町ルモンデで特許を出す予定で、横からさらって行くなどは、王女様でもやめて欲しいです!」
その事にラシーヌは、ため息を吐く。
「ふー、まあ言わんかったがこの者は大公様関係者で、王族です!それにルモンデではまだ何も登録をしていない筈ですよね、街には入れなかったと言ってますもんね?」
そうその頃は街には入れないはずで、不当な税金をかけられると言われ、何処かに逃げるしか無かった。
「お兄さん、逃げた理由を伺っていい?」
ラシーヌは俺に質問してくる。
「逃げた理由か、外で商売していたんだけれど、税金をかけられるって言われてさ、確かにリンゴ酵母は、そのマユユさんて商人に託したけど、それでも税金を知らないうちに掛けられると、冒険者ギルドマスターに言われて、重税で奴隷にでも落とされたら嫌なので逃げたんだ!」
その時さっき発言した男と、伯爵の顔が変わる。
「今の言った事は本当なのか?」
男に伯爵は質問したけど俺は言う。
「背後の冒険者ギルドのギルマスがサブマスに聞いてみてよ」
伯爵の質問に俺は答える、そして伯爵は。
「どうなんだお前達、この者の言う事は本当なのか?」
慌てて男はギルマス達に言う。
「違いますよ伯爵様、私は法律を破りません、そうだよなギルマス」
男の言葉にギルマスは答える。
「伯爵様には、王都まで黙っていようと思いましたが、王女様の手前お答えします、その男の言う事は真実です、その事を伝えて、酒を奢って貰い、我ら2人は酔い潰れて記憶が途中から曖昧なんです」
そこにサブマスが追随。
「王女様、伯爵様!そちらの御仁の言う通りに、領主様は外の者に課税をしようとしていたのは明らかです、私も酔い潰れて記憶は曖昧ですけど」
更に女性が追随。
「私も商業ギルマスとして会議に出ていました、領主様は課税を掛けようとしていましたが、私がリンゴ酵母パンを出した所、考えを変えて来ましたけど・・・その特許と引き換えで税の免除を考えてましたね」
商業ギルマスが言うと男は真っ青になる。
「まさかお前が法律を破るとは、我が目は節穴だったか!」
「違いますよ、確かに美味しいパンの為に税をかけて多く売ってもらおうと画策しましたけど、それも領地の特産品を増やす過程の「黙れお前は喋るな!恐れ多くも大公様のお孫様ラシーヌ王女様に対して法律を曲げて私服を肥やすなど許せん、騎士達この親子を捕らえろ!」
領主と言う男が捕らえられるのはわかるけど、お嬢さんはどうなの?
「まあまあ伯爵、確かに塀の外の者に税を課す事は法律違反だ、ただ未遂であることから、少しは便宜を図ってやれ、娘は何も知らないはずだ」
王女は、娘に温情をかけようとするけど。
「大丈夫です王女様、父共に罰を受けます、ただ領地の母はこの事を知りませんので、許してやって欲しいです」
ラシーヌは考える。
「まあ原因の半分お兄さんの能力ですし、これからは我らが管理するので、この件は不問にしてはどうかな? 伯爵!」
王女様は伯爵に問いかける。
「王女様がお許しを頂けるので有れば、そのように沙汰を申し付けます」
跪き王女様に再挨拶。
「ならば王都に行く必要は無い、全員不問とする。以後この件は無しにとしよう、発言ある者は?」
王女様の裁定に、全員下を向いている。
「反対は無いみたいだ、では伯爵共々領地に帰るが良い!この度はご苦労でしたね」
こうして俺の逃亡による混乱は終わりを告げる予定だった?
何故こうなる!
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