第104話 伯爵領の人々!

止まった馬車からは、次々と人が降りてくる。


「私プルゥエル伯爵の執事です。そちらはユルエル大公様の馬車とお見受けしましたが、大公様はいらしゃいますか?ご挨拶に伺いました」

執事さんが、騎士達に話しかけている、でも後ろに並んでる人達に見覚えがある?


騎士がこちらに報告してきてラシーヌと話していると、ラインコールが彼方の走って行く。


お互い執事同士話し合って、全員がこちらに歩いて来る。

その内の何人かが俺の店と俺を確認する。


「あゝいたよマサシ」

やっぱりマユユだった、そして。


「貴様が逃げた事で、大変な事になっているんだぞ!」

「そうだ!我々を酔い潰して何処かに逃げたと思ったら、此処にいたんだ!」

3人が近づこうとすると、ソリアナが間に入る。


「それ以上近づくな、近づけば問答無用で切り捨てる」

何人かの騎士が、抜刀して周りを囲む。


「まあまあソリアナ剣をしまって、伯爵達は挨拶に来ただけよ」

メリーシュエの言葉で、ソリアナは剣を下ろすと周りの騎士も剣をしまう。


「伯爵、其方の付き添い人の行動には気をつけてもらいたい、不要な行動は不幸を与えてしまうからな」

伯爵に向かって王女様は話しかける。


「はい王女様、お騒がせしてすいませんでした、お前達は俺の裏に来い王女様にまずはご挨拶をしてくれ!」

王女の注意で伯爵は萎縮して、マユユ達に注意して後ろに付けさす。


「改めて、王女様にご拝謁出来てありがとうございます、それで大公様はお元気ですか?」

少しの沈黙の後、伯爵に告げる。


「何日か前に、天に召された、後程中央から連絡が行くと思うが、それまでは秘匿しておいて下さい! 亡骸は我らがこれから領地に送り埋葬する予定で、それがお祖母様の遺言なんです、その為の集団です」


話を聞いた伯爵は驚く!

「おおなんて事だ、大公様にそんな事が起きていたとは、改めて王女様にはお悔やみを申し上げます」

この話を周りの旅人も聞いていて、そこから秘匿情報が国民の間にじわじわと広がっていく、ひとの口に戸板は立てられない。


「それならば我らもお供いたします、大した予定でも無いのでトリブロ領までご一緒させて下さい」

「伯爵の予定は何か?」

伯爵について来て貰っても困るラシーヌ。


「ええと我が一部の街で揉め事が起こりまして。冒険者ギルドと商業ギルドを巻き込んでますので、その裁定の為に王都まで行く予定でした」

伯爵は後ろを見る、知らないおじさんにお嬢さん、冒険者ギルドのマスターにサブマス、そして知らない叔母さんとマユユさんね、後騎士が10人か、食料足りるかな?


「伯爵には御足労いただくわけには行かないわよ、付いて来なくても大丈夫ですよ、そのうち来る中央からの連絡を待っていて下さい」

王女はやんわりと断るけど、伯爵の後ろが騒ぎ始める。


「待って下さい伯爵様!此処に重要参考人がいます、あの人に意見を聴取して下さい」

マユユさんといた、冒険者ギルドのマスターとサブマスが俺を指差す。


「おっ、俺は何も悪い事してないよ?」


そして事情聴取が、何故か始まった!



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