第100話 思惑!

王様の後ろに突然黒い影が現れる。


「王様、今王城を出発しました」

「分かった、では会議を始めよう、まず今さっき大公様は天に召された」

王様の突然の宣言、周りは騒ぎ始める。


「馬鹿な!」

「昨日はあんなに元気だったぞ!」

「何処からの情報ですか、誤報でしょう!」

怒号渦巻く会議場、その時に王様は立ち上がる。


「皆の者静かに、大公様に黙祷!」

そしてみんなが喋るのをやめて目を閉じる・・・。


「目を開けてくれ、此処に大公様が書かれた遺書がある、俺が読むから聞いてくれ」

1、私の故郷トリブロの母国はブロウデス王国に属す。

2、その領主は我が孫ラシーヌとする。

3、税は領内の発展の為20年間王国には税を払わない。

4、その後の税は、国の規定に則り重税と思われない限り金額を支払う。

5、どんな事が合ってもお互いに侵略行為はしない。

6、周りの領主は侵略を行わない。

7、他の国の侵略には、双方共応援を求めないで自力で解決する事。

8、その他は次の王と話し合う。

以上、大公ユルエヌ。


「以上だ、質問はあるか?」

王様は遺言を読み終わり質問を受け付ける。


「それよりも大公様は本当に死んでしまったんですか?」

1人の貴族が再度確認の為質問してくる。


「今影より連絡が来た、ラシーヌ以下大公の側近は全て王城より出ていった、戻る事は無い、大公様の寝室に遺体は無かった」

影の報告をみんなに話す王様。


「遺体は何処に、葬儀をしないといけませんよ王様」

大公様が死んだのだ葬儀を盛大にしないとと思った貴族が質問する。


「昨日大公様に最終確認をした! 我は直接聞いた通り、葬儀は行わない」

「それでは国民に示しが有りません」

王は考えて宣言する。


「20年間隠匿する、そして私が生きていたら、今の息子皇太子と代替わりを行う、その後は王となった皇太子が、ラシーヌと交渉するだろう!これで会議を終わる、大公様の事は箝口令を敷いておけ喋った者は重罪にする」


しかし、いつのまにか国民は知る事となる、理由は・・・


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


「さてお城も出たし、このままトリブロに向かうわよ」

「王女様ルモンデに寄ってください、大切な用があるんです」

ラインコールはエルフを見に行きたい様だ。

「却下よ、道が遠くなるわ!」

「そんな〜」


「聞きなさい、貴方の言う所を通ると3倍はかかるのよ行く距離がね、だから行くわけは無いのよ」

「ならマサシ殿と2人で言って来ますが!」

「俺は行かないよ!」

俺の言葉にラインコールは驚き、ラシーヌは笑っている。


「ほらご覧なさい、お兄さんは行かないそうよ!」

「マサシ殿、もお一度行きましょうよエルフに会いにね」

「だって行って、貴女エルフに見えますけど幻影の魔法解いてくれますか?て言って、攻撃されたらどうしますか、私は安全な所で暮らしたいんです」

最初の国スベリエ王国の、第二王妃と子供のハーフのエルフ王女とドワーフの事は黙っておこう、幻影魔法を使って無いので見えるけどね!


「ならこの先の領地に着いて安全では無い場合はどうします?」

ラインコールは聞いて来たので、俺は胸を張り言う。


「決まってます、ラシーヌを置いて領地から逃げますよ、1人ならどうにでも成りますからね!」


その瞬間狭い馬車の中で女性3人が立ち上がる。

「いた」

「痛い」

「もう狭い」


そして俺に食って掛かる。

「何を言っているの、死ぬまで出さないわよ領地からね!」

「ラシーヌちゃんそれは悪手よ、辞めなさい、ここから逃亡するわよ彼」

うんメリーシュエは冷静だね。


「そうよ着いたら私と契って、もう私にメロメロで離してくれないはずよ」

お前がメロメロなんだろうソリアナは!


「ともかく、領地までは来てくれる、カオリさんとの約束だからね」

「あゝそれは守るよ、その先は見てからだ!」


何故行くのかは新しく現れたクエストスキルを確かめる為だ!






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る