第78話 身分証ゲット!
驚きながらも、パンの柔らかさは高評価!
「お兄ちゃん、聞くけど酵母をどうやって作ったの?」
「だから乾物屋だよ、お前の実家はね! ドライイーストが有るだろうに!
それにルモンデの街で、リンゴからリンゴ酵母も出来てさ、それも揉めた原因になったな」
「ドライイースト、リンゴ酵母」
カオリの言葉に王女様は。
「私も思い出して、リンゴ酵母を作ろうとしましたけど、全て失敗しましたよ」
「私も昔挑戦した、ただ瓶と蓋が合わずカビが生えて断念したわよ」
「そうです、丁度良い空き瓶はありませんよね?お祖母様」
2人とも出来ずに断念したんだ! 2人の会話に俺は答える。
「瓶漬けとかの空き瓶を洗って、熱湯消毒して挑戦して、この間上手く行ったんだ!
何度でも作れるよ、ただ俺はドライイーストあるから作らないけどね!」
胸を張り自慢する俺!
「私が60年間黒パンを食べた時間を返してよ!」
「私も20年は食べて居ました、その時間を返せ!」
そんな事を俺に言われても困る、何事も成功するまでトライしないとね!
「大公様、そろそろ城に戻りませんと」
執事さんが言ってくる、妹はそんな時間かと思っている。
俺は奥の柱時計を見る。
「あゝ8時だね、帰った方がいいぞ、此処にいるからまた明日ね」
「待ってよ、何故時間が分かるの?」
俺は奥の柱時計を指差す。
「さっきから言っているだろう、乾物屋にあった物は全てあるんだよ」
その答えに妹は考えて質問してくる。
「もしかして、水洗トイレと、お風呂もあるの?」
妹の問いに、俺は答える。
「だから一階の物はあの当時のままだよ、俺は毎日風呂に入っているよ、初めての国では、伯爵の娘も毎日入って居たな」
俺が答えた瞬間、王女様が。
「うわー変態オタク、すぐ伯爵の娘を性奴隷にして囲ってたんだ、その所に親の伯爵様が乗り込んできて逃亡してきたんだでしょう! 責任を取らないなんて最低!」
王女様にいきなり作り話でディスられてるんですけど、妹よ!その妹は。
「はー、やっぱりハーレム作る気ね、オタクはこの世界に来たらやる事は、ラノベと同じなんだ、スベリエ王国に使者を出して謝って責任取らないと、サダ家の子孫何人増えるんだろう〜」
勝手に話を作る妹と王女様!
「2人とも聞け!」
俺の叫びにも。
「オタクの
「会ってまだ2時間、聞くに聞けない話がまだあるんだろうか!頭痛い」
王女様は怒るし、妹は頭を抱えている。
「本当に聞けよ、俺は何もして居ない、風呂にはメイド達と一緒に彼女は入っていたんだ!俺は1人でのんびりだよ、カオリもウチの風呂の大きさ知っているだろう、2人一緒は無理な事が!」
俺の言葉に妹は思い出したのか?
「まぁそうだけど、無理矢理なら入れる気がね」
「だっておかしいですよお祖母様! 女の子が毎日来て、お風呂に入る目的が分かりません」
王女様の言葉に、カオリは俺の髪の毛を見る。
「もしかして、シャンプーとリンスもあるの?」
「石鹸も、ボディーソープもコンディショナーもある、売るほどな!ただ売りすぎると無くなるので、数量限定だ」
「どの位持っているの、ボトルの残りは?」
カオリが聞いてきたので、頭の中で考える。
「500mlペットボトルで、毎日10本位かな?母さんが徳用の詰め替えを買っておいたからな、ただこの所は売らないからかなり在庫があるな」
「そんなの何処に置いてあるのよ?」
「倉庫、でも今はアイテムBOXの中かな」
話の先が見えない妹は。
「もう連行して、夜通し尋問するわよ、お兄ちゃん城に来なさい!」
「行っていいのか、俺は市民票ていうか身分証は無いぞ?」
俺の言葉に直ぐに執事を呼ぶ。
「ラインコール」
「はい大公様」
「彼の身分証をすぐに作りなさい、私の親戚としてね!」
「それですと王族で、周りと揉めますけど」
「誰でも受けて立つ!すぐ作りなさい!」
ラインコールは何処かに行く。
「さて半日で出来る乾物屋さんは、どうやれば片付けられるのかしら?」
「あゝ、少し外に出てくれる」
みんなが出たのを確認して。
「はい、BOXの中に入って」
俺が唱えると、乾物屋は消える。本当は唱えなくても消せるけどね。
「「本当に消えたわよ!」」
ハモる2人。
「詠唱短縮です、あんなに大きな物を」
「本当に、小さいアイテム袋なら分かるけど、この建物を短縮詠唱なんてね」
2人の顔が呆れ顔になっている。
「だって標準て分からないもん!」
そして俺は、城に連れて行かれる。
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