第74話 王都の外
※作者より※
此処から本編です、色々とありましたがやっと1話の伏線を回収して話が進みます!一体何個伏線を置いてきたか? まだまだ伏線を潜らせて行きますので楽しみに読んで下さいね。でもあの騎士団長はいらないかな!
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俺は関所を1箇所超えて王都ブロウデスを目指す。
この国はそんなに大きく無く、隣の方にあるみたいだ。
日本でいう所の隣の県の中心から隣の県の中心に行く様な物で最初の所よりは近いのだろう。
3日走ったら、関所で銀貨1枚を払って(身分証は要らなかった)隣の県に入って県庁を目指す、此処では王都ブロウデスだ。
そして5日後、王都ブロウデスの外壁が見えた。
小高い丘で見てみると、前の街ルモンデが1円玉なら千円札位には大きい城壁だ。
そして、城門の前の列も結構並んでいる。
「さて情報収集、此処でも外で果たして商売が出来るかだね!」
流石に王都周りは城壁の外でも、掘立小屋やテントで商売をしている人達がいる。
適当に回りながら、情報を貰おう!
「おいちゃん串焼きは、いくらかな」
「おう兄ちゃん、王都は初めてか、一本銅貨2枚だ」
「なら一本下さいね」
俺はポケットからお金を出す。
「おお今焼けるから少し待ってな」
おいちゃんは塩を振っているがやけに少ない。
「塩は此処では貴重なんだ、山に囲まれて、海の側に行くのは山を越えるか、東回りで隣の領に出ないといけないのでな」
そして一本受け取る、肉は美味いけど塩味が足りないようだ。
「なあ此処も城壁の外は、税金を取られないのか?」
「何だ兄ちゃん知っているじゃないか、魔物や盗賊に襲われても逃げ切れば良いんだよ、あとこの辺を騎士が来たら袖の下を渡せば見逃してくれる、渡さないと店を壊されるぞ」
おいちゃんにまた串肉を焼いてもらう。
「何処まで離れれば、騎士は来ないんだ?」
焼きながら考えるおっちゃん。
「恐らくは、あの丘の上かな、歩きの騎士はあそこまで行かないな、ただ討伐で帰ってくる奴には気をつけろよ、気が立っているから小さな事でも因縁をつけて金か破壊をしていくからな」
何処でも商売を出来るわけでは無いのか、なら隠れて商売をするか?
魔物は魔法水を撒けばどうにかなるし、見つかっても破壊は出来ないからな。
そして俺は丘で戻って、少し奥まった所に店を出す。
そして夜の暗がりで、隠れて電気をつける。
「フフフ、今回はビールの一杯飲み屋だ、魚は炙りスルメを切って出す、初日からは誰も来ないとは思うけどね」
それでも王都を目指す人はいるみたいだ、うどんを食べながら見ていると、馬車も人もある程度は夜道を歩いている。
夜道を見回していると、突然馬の蹄の音が聞こえてくる。
「串焼き屋のおいちゃんの言っていた、討伐帰りの騎士団かな? 初日から会うとはついてないな」
先頭の騎馬が10頭、豪華な馬車が続きその後にも騎馬がが20頭も続いている。
すると全ての列が俺の店の前で止まる。
馬車の中から、執事風の男性が降りてきて、その後に若い女性と歳を召した女性が現れる。
「お祖母様此処で合っているんですか?」
「そうよ、神託が来て50年やっと見つけることが出来たわよ」
50年も此処を見つけていた、誰なんだろう?
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