第52話 あったんだステータス!

俺の対面に座った小さな姫様は、サンドイッチを頬張る。

侍女さん毒味しなくて良かったのかな?


「美味しい、サーラも半分食べて見て、美味しいわよ」

「姫様が王妃様から頂いたお小遣いからお買いした品物、私はいただく事は致しません」

メイドさんから断られると少し悲しそうな小さなお姫様。


「全部は食べれないのよ、残したらお兄ちゃんが困るから、食べてね」

お姫様は残った物を侍女さんに突き出す、仕方無しに侍女さんはサンドイッチを頬張る。


「えぇ美味しい、初めて食べました、それにパンが柔らかいですね」

「そうよ、お城でも食べた事が無いものね、此処に来て良かったわね、お兄ちゃん明日も此処に来て良いかな?」

俺に話しかけて来たけど、後ろの侍女さんは腕で×印。


「隣の宿も美味しい食事を出してますよ、まずあちらに泊まるなら、宿の美味しい料理を食べてください、飽きたらこちらにお越しくださいね」


どうせ明日には帰るだろう、もう会う事は無いはず!


そして食べ終わりリンゴジュースを飲んで、また2人して驚いた顔をしていた。

単なるリンゴジュースだけれどね。

食べ終わると、2人は隣の宿に入っていった。


今度は、反対の騎士団詰め所から騎士団長とまた偉そうな騎士が、こちらを見ている。

そして俺に近づいてきて、何やら怪訝そうな顔をする。


「そこの者、この店の者か?」

「ええそうですけどね?」


「貴様はこの格好を見て、なぜひれ伏さないんだ!」

「単なる騎士さんでしょう?」


「貴様!まあ良いお前に言い渡す、この見窄らしい店を撤去して何処かに行け、

チリ一つ残してもダメだ! 隣は恐れ多くも王家が使う宿だぞ、この見窄らしい店は即刻廃止しろ!」

「待ってください王国騎士団さん、マサシ様は「辺境伯の騎士団長如きが私に意見を言うな! 良いな即刻立ち去れ!」


王都騎士団長と言う人は言うだけ言って隣の宿に行く、騎士団長は俺に頭を下げて追いかけて宿に行った。


此処から出て行けと言われても、お店を動かす事は出来ないよ、だってこの地には突然来たんだし、そもそも宿の方が後から建てたんだろうよ!


釈然としないまま、俺は店の中に入る、さてどうする!


ピロ〜ン、何かが鳴った音が聞こえた、そして女の人の声が聞こえる。

(クエスト達成しました、レベル上がりました、ステータスで確認ください!)


何だこの小さい声、周りに誰かいたら、聞こえなかった。

そしてステータスを確認しろって、やはりラノベみたいに何かのチカラをもらえるんだね、お店だけでは無いんだ!


俺はステータスと唱えるとそこには透明な掲示板が現れて、何故か日本語で書かれた言葉が並ぶ。


「やはり異世界転移決定だね、そしてステータスもやはりあったんだ!こちらに来て最初に唱えないと行けなかったなんて、誰も教えてくれなかったね」


そして隅々までステータスを確認する。











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る