第51話 サンドイッチ!

此処は隣の食堂のテーブル、俺の新作が各テーブルの上にある。


「さてマサシ様、聞きますけど弁明は有りますか?」

俺に質問をして来るメリーナ。


「弁明も何も、俺は料理をしていただけだ! 神に誓って何もやましい事はしていない」

「テーブルの上の物はなんなんですか、見た事も食べた事もない、数々の食べ物は?」

勝手に持ってきた食品を指指すメリーナ。


「それは俺の食事だ! メリーナにアレコレと言われたく無いな! 食べる自由はあるはずだ、俺は奴隷では無いからね!」

此処で俺は開き直る、そしてメリーナはこれ以上の追求をやめて譲歩して来る。


「ならば対価を払いますから、そのレシピを渡して下さい」

「それは拒否する、その物を此処に持ってきた行動は盗賊泥棒だ! そんな事をするメリーナに協力はしない」


俺の回答に驚くメリーナ、隣のスージーとヒソヒソ話。

(どうするのよスージー、マサシ様怒っているわよ)

(どうもこうも、お嬢様がそれを見せたから揉めたのです、早くお腹に入れてから、シレーとマサシ様のお店で注文すればよかったのですよ)

イヤイヤ注文をした時点で俺が不思議がるだろうよ!


(このー裏切り者、貴女の作戦なのに!)

(私は知りませんよ、仲間でも有りません)

スージーの裏切りにより、メリーナはこれ以上何も出来ない。


「マサシ様、メリーナ様の言う通り対価をお支払いします、是非この柔らかいパンの製造方法を教えてください、この国にパンの革命が起きます」

料理長が頭を下げて俺に言ってくる。


「やっぱり師匠だよね、この料理の数々を作っている、それも僅かな日々でね、特にプリンの作り方を俺にも教えてくれるかい!」

セトさんもついでに言ってくる。


「プププ教えないよ、俺は怒っているんだからね、大体俺の倉庫だよ勝手に入ったら俺が困るんだ、商売に差し支えるからね、だから反省の意味を込めてそのテーブルの上の料理は教えないよ、じゃーね!」

俺は初めて言ってやった、だって俺が一生懸命作った物を倉庫から勝手に持ち出すなんて、どう考えても犯罪だよ、判決は懲役3年だね!


そして外に出ると、豪華な馬車が宿の前に止まるそれも列になって、騎士もいる?


俺は端により壁伝に店に戻る外のテーブルから見ていると、メリーナよりも偉そうな人が宿の中に入っていく、そして騎士が入り口を固める。


「あれは流石に近づかないでおこう」

そして中に入って冷蔵庫から、先程作った物を外のテーブルに持って行く。


何を持ってきたかと言うと、柔らかい食パンができた事で、サンドイッチを作った。

今まで卵を使えなかったけど、この間から数が増えたので卵サンド作って見た。

もう一品は、シーチキンサンド、こちらはお好み焼きの具として、缶詰とマヨネーズで楽々作る事が出来た。


俺は頬張り、至高の時を迎えている、すると声をかけられる。

「お兄ちゃん、そのパンは美味しいの?私にも頂戴」

見かけない少女が、俺の視線の下の方で話しかけてくる。


何処の人なのか分からなかったけど、後ろの侍女さんがその行動を止める。


「姫様、下々にそのような事を言ってはなりませんよ、我慢なさって下さい、あちらの宿に行きませんと、王妃様が困りますから行きますよ」

「待ってねサーラ、このパンは何かが違う様よ、恐らくは誰も食べた事がない物のはずね、お兄ちゃんもし良ければ売って下さい、はい」

何と金貨を出してきた。


「さっき、お母様から貰ったの、何かあればこれを出してお願いしなさいって、お兄ちゃんお願いします、それを一口下さい」


流石に、金貨に食べかけは不味いので、店の中から明日の朝食に取っておいたサンドイッチを持ってくる。


テーブルに座らせて、リンゴジュースと一緒に食べてもらう!











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