第46話 フレッシュバター!
「今の話は本当なんですか?」
俺の話に固まったメリーナが、やっと喋り出す。
「あゝメロウは、魔力水の湧き出る魔力に気が付いて此処に来たんだ! 恐らくは言っている事に間違えは無いと思う」
考え込むメリーナ、そして
「マサシ様、メロウちゃんとお話は出来ますか? 出来るなら直接お話を伺いたいです」
「良いけどアイツはフラフラしていない時があるから、俺がコチラに連れてくるから、少し待っていてくれ」
俺はメリーナと一度は別れて店に戻ると神棚を見る! やはり起きて何処かに行ってしまった様だ。
「仕方ない、帰って来たらメリーナに合わせるか」
俺は宿の食堂に戻ってメリーナに説明する、メロウが戻ったらまた連れてくると言って店に戻る。
店に戻ると警備の騎士さんに挨拶してから店をひと回り、今日はお茶屋は何を売ろうかと思う。
一つ思ったのは、バターを手に入れる事、柔らかいパンの素のイーストはあるけどバターはない!
パンケーキミックスはあるけど、手作りパンを味よく柔らかくするにはバターが必要だ。
そして、商品を手に取り裏を見ながら何かないか一つずつ見ていく。
牛乳ミルクの素よ!脱脂粉乳と言う粉ミルクは有るけれどそれではバターの取れる脂肪は無いよな、そして隣にある似ている袋を見てみる。
「全粉乳か、コレは脂を取って無いタイプ、それにバターミルクパウダー?」
そんな名前の書いてある袋を発見、コレならもしかするとバターが取れるかも!
そして空き瓶に全粉乳を入れて水で溶かして、ラップをかけて輪ゴムで縛って蓋にする。
そして全力でシャカシャカすると、脂肪とミルクに別れる。
「やったバター発見、本当は牛乳から作るけど、殺菌しないだけこっちの方がお得だろう、何で倉庫に物を移動してる時に気づかなかったんだよ俺!」
美味しいパンの研究が、だいぶ遅れてしまった。
俺はラップを取ってバターを小皿に分ける、残ったミルクはお腹の中に入れる。
「フフフ紛れもなくフレッシュバターになっている、コレに水で洗って残りのミルクを洗い出して冷蔵庫に入れて固めるのかな?」
俺はバターの成功を喜んだ!
「
後ろから声がして振り向くと、先程は見かけなかったメロウが、頭の高さに居た。
「コレはバターだ、パンにつけたり作るのに必要なのさ!それとたらこスパゲッティも更に味が良くなる」
俺の説明にメロウは目を輝かせて。
「メロウに味見をさせてください」
貰ったパンを少し切って、バターを付けて渡す。
メロウは頬張り、驚いている。
「美味しい、こんなに美味しいものは主人の元にしか有りませんね」
精霊さんも納得の味みたいだ、そして思い出す。
「メロウさん悪いけど、この家の中の水が撒くと魔力が外に出て魔除けになる事をメリーナに説明してくれる」
「はい主人の為に説明しますよ」
俺はメロウとバターを持って隣の食堂にメリーナを訪ねる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます