第44話 神域!
戻った俺は、店の前でメロウと話をしている。
「言って来たよ、確かにあんなに大きな魔物なら寄ってこない方が良いよね、メロウに教えられてよかったよ」
「そんな褒めてくれるなんて、まだまだ若輩者ですよ、生まれて500年位ですからね」
精霊の若輩者の基準が分からない?
「それでもう一度聞くけど、撒きすぎるとダメなんだよね、さてどうしようかな?」
「此処の場所は段々と魔力水が浸透して来ました、毎日で無くてもその内に大丈夫になりますね、大型の魔物が来る前に私が、世界樹様の枝をもらって来て植えれば聖域になる事でしょう」
世界樹の枝で聖域ってなんだろう。
「聖域って神様のいる所だろう?神様いないんですけどねメロウさん!」
「神様が宿る所です、世界樹様は神様の眷属さんですから聖域なら根を張れます」
世界樹って神様の眷属なの、どの神様の眷属なんですかね!日本には神様が沢山いて俺には分かりませんけどね。
「メロウさん、俺の国には八百万の神様がいますけど、どの神様の眷属なんですかね?」
「それは聞いたことが有りませんよ、だってそんなに神様がいたら迷いますよね、主人はどの神を信じているんですか?」
どこの神て、八百万言えないからね。
「ハハハこの話は無しにしましょう、答えられないのでね!」
ジー、メロウさんは俺をガン見している。
「主人は神の何かを知っているんですね、私が500年生きていて世界樹様しか見たことが無いのに、他の神様の事を知っているんでしょう、さあ吐いてください、何処で他の神にあったのか上級神様達がいる所を知っているなら教えてください、動けない世界樹様に代わって私が挨拶に行きますからね」
メロウが俺の首を絞めている感覚になる。何かの魔法か?
「メロウさんメロウさん首を絞めるの禁止です、離してください!」
「すいません興奮しました、それで何処に行けば上級神に会えるのですか?」
俺は食堂の上にある神棚の所を指を指す。
「あの中に鏡が有る、神様の持ち物とされている」
「ええ神様の持ち物」
メロウは目を開いて、神棚に近づいて行く、よく見ると最初は綿帽子だったのに、この頃は小さな妖精フィギュアに見える。
「コレが上級の神様の持ち物ですか! 凄いオーラが出てます!」
次は台所に行き、上に有る台所の神の場所を指差す。
「此処は火の神のいる場所だな、札と燃えカスの木の棒があるだろう」
燃えカスの木の棒は近所の神社で、年末にもらった物で火の用心のお札でも有る。
「コレが火の神の化身ですか?」
違うけどいいか、俺もよくわからないし。
また玄関のお札を見せる。
「コレは泥棒避けの、お札ね!」
それからも家の中のお札を見せて上げると、どれも神域を作っているとメロウに言われた。
まあ日本は至る所に寺社仏閣があるし、お宮や御神木も其処彼処にあるから日本全体が神域なんだよね!
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