第43話 魔力水で結界!

「何があったんですか、えぇ反対側の館が壊れている!」


外の騒動を聞いたメリーナが宿の外に出て来た。


騎士団長は、メリーナに事の経緯を説明している。


それを聞いてメリーナは反対側に歩こうとしたが、俺と目が合いこちらに走ってくる。


「マサシ様大丈夫ですか、魔物は山に帰ったみたいです、一応は騎士団では無くて冒険者達に追跡をさせます。それと凛々しいお姿かっこいいですよフフフ」

俺は両手に鰹節を持った姿で手を上げている。


「しかし反対側は残念です、ドワーフ親子も魔物では防ぎようが有りません、まして集団ではね」

「確かに、俺がみても真ん中のイノシシはアフリカゾウ位あったし、その周りのイノシシもクマくらいあったから、逃げても仕方ないよね」


「まあ壊れた屋敷は建て直しますが資金が問題ですね、すぐお父様に報告しないと」

そう言い残してメリーナは反対側に走って行く。


何で俺達の建物は、大丈夫だったんだろうか?

「主人主人、良かったね何時もここの周りに水を撒いといて」

妖精のメロウが話しかけてくる。


「何が良かったんだ、反対側は2棟も崩壊してるんだぞ、ドワーフ親子も可哀想だろう!」

「主人主人怒らないで、私が言いたいのは主人が毎日水を撒いて、魔力水から魔力が出て、弱い魔物には何か分からない物がいるって錯覚させた事だよ!

だってこんなに広範囲に同じ性質の魔力水を撒いたんだもん、竜並に大きな物がいると錯覚したんだよ、主人と建物を守れて良かったと言うことさ」


此処の外水道の撒き水が建物を大きな魔物と錯覚させていた?確かに魔力水だとは過去に聞いたけど。


「なら反対側も水を撒けばよかったのかな?」

「そうだよ、道全体でも撒いとけば魔物はこの辺に来なかったんだよ!

もっと水を撒いて置かないと、危険は無くならないよ!

ただ私みたいに好奇心がある子は近づいてくるけどね!

それと大型魔物の挑戦者達もね」


水を撒けばある程度守れても大型魔物が来たら? 被害はどうなるんだ!


ならばメリーナには、この事を言って置かなければいけないね。


俺は反対側の屋敷崩壊現場にいくと、皆んなが立ち話をしている所に緊急参戦する。


「メリーナさん、少し宜しいですか、此処と俺達が住んでいる建物の事でお話が有ります、聞いてください」

「マサシ様のお話は聞きたいですけど、今はこの建物をどう建て直すかの話中です。

良ければ後でお願い出来ますか?」


やはり会議中は参加は出来ないか、だけれども残りの建物も壊れたら困るので、此処は強引に話に参加する。


「良いですか、俺が毎日撒いている外水道の水には魔力が染み込んでいます。俺の店と宿には朝早く道が乾き埃が舞わないように、メイドさんや騎士さん達が撒いてくれていますよね、それはメロウが言うには何か分からない巨大な魔物に見えるそうです。残りの3棟もまた魔物に壊されぬよう、水を撒いて下さい、すぐにですよ!じゃあ会議を引き続きやって下さい、また」

俺はそう言って、また店に戻る。


しばらくして騎士団が、入れ物を持って外水道の水を反対側に持って行って撒いている。


これでさっきの魔物が来ても大丈夫だろう!












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