第42話 賞味期限は♾️!
卵があれば料理の幅は広がる。
しかし業務用冷蔵庫の中の飲み物を増やす方法を試したが、生の物は増やす事が出来なかった。
冷凍食品は倉庫に入れたら増えるけど溶ける、生野菜や生たまごも同じく腐る。
使った分は戻るので無くなる事は無い。
瓶詰めや缶詰も増えるので、有難く食べない物はストックしてある。
賞味期限だが、すごい事を発見してしまった。
裏の倉庫に、乾物類を置いているが何故か賞味期限の所が♾️マークになっている。
慌てた俺は隣の宿にいるメリーナに見せたが頭に?マーク
「どうしました、マサシ様?」
「メリーナ見てみて、此処に書いてあるマークを」
「あゝマサシ様が何時も説明してくれる数字が書いてありますね、ええと25・06ですかね」
「違うよメガネみたいなマークが書いてあるだろう!」
もお一度見てもらったが、やはり頭を捻っている。
「無いですけど、何処かに書いてありますの?」
俺はもお一度賞味期限の欄を見る、やはりそこには25・06と書かれている。
おかしい?倉庫では♾️マークだったのに、何故?
俺は倉庫に戻る、他の商品を見ると皆んな賞味期限の欄が♾️マークだ。
そして先程メリーナに見せた物の欄もまた♾️マークに戻っている。
「何故♾️マークに戻っているんだ?」
俺は再び倉庫の外に出る、今度は25・07一月期限が伸びた。
倉庫の中は全て時間停止で♾️期間になるのか、そして倉庫から出すと期限が戻りその商品の賞味期限が進み出すのか、戻せばリセットね、
うまい商品の使い方を考えないとね、ビールも期間が伸びて売りやすくなるはず。
この世界の人は賞味期限の事がわからないので、黙って出す事にする。
そして店を開けて今日も頑張ろうと扉を開ける。
まずはいつも通りに少ない宿泊客が昨日の晩に食べた物の材料を買っていく。
ウドゥンの名産ウドンの乾麺や出汁に、俺が片付け忘れた瓶詰めや缶詰も買って行ってくれる。
値札が無く言い値で地球価格の5倍〜10倍!それでも宿のお客さんは買い占めて行く。
次は朝早く山を登って来た人々、冒険者や商人、そして旅人さん。
「店主、乾麺のうどんと出汁の粉末ね、よろしく! それと空袋のゴミは此処でいいかい」
「はいそのバケツに入れといて下さい」
「おお今日は瓶詰めも缶詰もあるな、これは少し買っていこう。瓶と缶は何処に置くんだ」
「店の前で良いですよ、後で片付けますのでね」
冒険者も商人も、空袋の回収を徹底しているので皆んな素直に持って来てくれる。
瓶も缶も裏に山ほど置いてあるけど、リサイクルして製品にする人がいないので、今の所は洗って置いておく。
この流れが終わると、お茶屋の方の準備に係る。
その時に声がする。
「大変だ、イノシシの魔物が山から降りて来たぞ!それも5頭だ」
上の方から声が聞こえる、そしてドドドと何かが走る音と振動がする。
どうやら泉のある裏山から出て来たらしく、宿の横から出て来た。
宿を騎士団が守る為にイノシシ達と宿の間に陣取る。
「みんな真ん中の親玉を狙うぞ、後は命だけは大切にしろよ」
隊長はみんなに声をかける、俺も店を守ろうとするけど武器はない、
仕方ないけど鰹節を両手に持って構える、これは高級品だ!叩けば骨くらい砕けるはず。
そんな事を思ったが、イノシシ達は俺たちよりも反対側に出来ている建物に突進して行く。
ドワーフ親子が守ろうとするけど、勢いに負けて横に逃げる。
2棟が崩壊、そしてイノシシの魔物はそのまま反対の山に逃げていった。
ドワーフ親子は無事みたいだ、だけど完成間近の館を2棟も壊されて途方に暮れている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます