第39話 周りも店も変わっていく!
ドワーフ親子と言えば、店の反対側にも建物を建てはじめた。
馬車の往来を邪魔をしない様にかなり離れた対面に杭を打ち、敷地を同じように分けて、その中にデザインの違う建物が並びはじめた。
メリーナに聞くと各公爵の館と辺境伯の両伯爵の館を建てているそうだ。
夏は今までは、湖の周りにある避暑地で過ごしていたけれど、山の上も涼しいのでここに新たな避暑地を作るんだと!
本当は宿の並びに作りたかったけど、宿が大きくなった時に邪魔なので、反対側に建てて貰ったんだってね。
これでドワーフ親子は酒の話を進められない、メデタシメデタシ!
ただ俺は道を挟んだこの状況を、敵対しているように見えるけどと俺が言うと、メリーナは作っている建物を、コチラの宿より低くして従順の意思を示しているんだって?宿の上を指差してきた?
「あれ〜展望台が出来ている?」
「宿の名物の展望台です、アレより低ければ良い事になっていますが、皆さん二階建てで建ててますよ」
この展望台は入場料も取って、宿の経営に少しでも貢献するんだってさ、何か事件事故があっても遠くまで見えて、情報収集も監視も出来るらしい。
「そうだメリーナに相談があるんだ!」
「はいお聞きします」
アッサリと返事をしてくれるメリーナ、すぐに文官さんがメモを取る用意をする。
この文官さん、何気に俺の言った事を全て書き留めて、メリーナに報告している。
この展望台も思い出せば俺が、景色を高い所から見るとまた違うといった事から始まっている様だ、文官侮り難し!
「実は俺のお茶屋さんは結構稼働率が上がって大変なんだ、セトさんをコチラの調理場に取られて、1人だと体力的にキツイので従業員を雇いたいと思っているんだけども、良い人を紹介して貰えるかな?」
「分かりました、少々お待ちください」
メリーナは奥の部屋に入って扉を閉めた。
何か書類でもあって確認してるのかな?
少しして扉が開くと、メイドさんが出てくる?
「あれメリーナどうしたの?」
「はい従業員の紹介をしたいと思います、名前はメリーナ、ウドゥン伯爵の娘で、未婚の15歳です。まだ男性と手も繋いだ事は有りませんよ、キャ」
顔を手で押さえて顔を赤くするメリーナ、手を繋いだて毎朝俺に抱きついているよね?
「待ってよメリーナが、俺の店で働くと言うの?」
「はい良い人を紹介という事で、私を紹介します」
自分を紹介って普通するかよ、他の人を紹介するのが本当だろう!
「ハイ却下、真面目に他の人を紹介してね」
すると奥からスージーが出てくる。
「お嬢様言った通りですね、それでは私がマサシ様の所に手伝いに行きます!」
「スージーさんも却下、伯爵家の使用人だから両方から賃金を貰うのはダメだよ」
「実は私まともにこちら側から賃金をいただいておりません、故郷には老いた両親が私の仕送りを待っているんですヨヨヨ」
涙を拭くふりでハンカチ持っているけど、濡れてないよ!
「へー、スージーは賃金貰ってないの?なら執事長に聞きましょう、老いた両親て誰かとね!」
まさか執事長て!
「お嬢様すいませんでした、ほんの冗談ですからマサシ様の事は、応援しますね、頑張れ!」
「両方とも却下なので、違う人を教えてください、無理なら店の前に求人の看板立てますので!」
言いたい事を言って俺は店に帰る、恐らくはまともな人を紹介してもらえず、俺が大変なので、騎士さんに求人募集の看板を書いてもらう。
ただ騎士さん達から自分推薦をかなり貰った、この世界はアピールを皆んながするんだと思った。
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