第34話 夕食会が〜!

崩れ落ちたメリーナは、気を確かに持ち立ち上がる。


「料理長、貴方は今まで沢山の美味しい料理を、私達家族に提供していただきました、本当に感謝しています」

メリーナの言葉に、料理長は心からニコニコして聞き入っている。


「しかし貴方は本当に老いたようですね!」

この言葉で、料理長は笑顔を止める。


「ただお母様が、貴方を私の宿の料理人として戻って頂いて、私は大変喜びました」

またまた料理長はニコニコです。


「でも老いた貴方には、新しい料理は理解出来なかった様です」

また料理長の笑顔が止まる。


「老いたならまだしも、ボケた年寄りは要りません! 貴方に新しい料理と出会える事は、もう2度と無いでしょう」

言い切ったメリーナは、料理長に頭を下げて調理場から去って行く。


「何で小娘にそこまで言われるんだ! 大体伯爵様が俺の家に来て、是非にもお一度料理をしてくれと言ったんじゃないか! 

それならこの料理を出してこの料理を、ウッ・ドーンとしてお前の親の伯爵様に認めさせてやる、招待客全員の前で土下座したら、また料理を作ってやるとしよう」


料理長とお嬢様の対決を知らないまま、俺は調理をしている。


「セトさん、ドンドン盛ってザルに盛って、蕎麦も少しは入れて盛ってね」

新たなトッピングの具材が見つからないまま、俺は店のたなを見ている。


何かないか?

「あ、あったそれもこんなに」


見つけたのは、鰹節、とろろ昆布、おぼろ昆布、乾燥わかめ、そして缶詰のズワイガニ!

「あまりにも材料すぎて、素通りしてたね、よし反省して使える様にしよう」

そして戻って袋の裏側のお手軽料理方法を見る、俺は読めるけどセトさんは読めなかったよ。


そんな事をしながら料理をしていると、お嬢様が俺の店に飛び込んで来る。


「マサシ様今回は御免なさい、あんなジジイに邪魔されて、ウドンの発表を邪魔された事を謝ります。

それでどうしたら良いと、相談しに来たのだけれど・・・作ってたんですね」

メリーナはこの部屋を見渡している。


「えぇ、流石に人数は多いですけど、かなりの量は出来てます、後は出すタイミングと給仕の人を確保することですね」

俺がニコニコしていると、メリーナの顔が笑顔に戻って行く。


「なら私の何時ものメイド達に命令しておきます、マサシ様を手伝えとね!ではまた後で」

メリーナはまた隣に戻る様だ。後ろを見るとセトさんがトッピングの皿を見ている。


「どうかしましたか?」

「こんなに味を変えさせる食べ物があるんですか? 俺がウドンだけで対決しても、この全てを思いつく事は出来ませんよ」


「フフフセトさん、まだまだお見せしてない味が有ります、それもかなりの組み合わせで味の変化が有ります」

「えぇそれはなんというか食べ物ですか?」

「それはね、か「マサシ様手伝いに来ました、30分後食事会が始まります、準備は何をしますか?」

スージーが中に入ってきたので他のメイドも入ってくる、トッピングの食材を教えて準備万端だ。



最後のかは何の事だ、セトさんは考え込んでいる。

















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