第32話 まずは歓迎のお茶会!

この国では、お茶会は紅茶で開くらしい、でも俺の出すお茶は緑茶だ。


冷えたお茶を出して上げるけど、みんな中々飲もうとしない。

 

そこでルークトンとメリーナ母娘が、乾杯の音頭を取ってくれた。


「ハーイ皆様、遠い所を来て頂きありがとうございます、この地に大変私達女性に取りましてありがたい商品が現れました、今お手元にある飲み物も大変に良い物です、メリーナ説明して頂戴」

今度は代わってメリーナが、みんなに説明する。


「今皆様の前にある飲み物は、何時も私達が飲んでいる紅茶と同じ様に葉から取り出した物です、何が凄いかと言いますと、成分にある物が入っています、信じる信じないは飲んだ方にしか分かりません!

それでは乾杯!」

母娘はみんなに先駆けて飲み干す、周りのみんなもそれに習って飲みはじめた。


「あら苦味があるけど美味しいわね」

「スッキリする味ね」

「冷えていて、暑い時には美味しいわね」

おおむね高評価を頂いた、では次だ。


ウドゥン伯爵家のメイドさん達を借りてみんなに配膳してもらう。

今度こそは完璧のクリーム餡蜜だ、コーヒーフレッシュと粉ミルクを使ってアイスクリームを作った、フルーツ缶を開けガラスの器に移して白玉と餡子をトッピング、そしてアイスクリームに葛切り、今度こそ成功だろう!そうそう黒蜜も忘れずにね。

テーブルの婦人達からまたまた美味しい、甘いを連発で頂いた。


そして皆さん、これからは長旅の汗を流しにお風呂に入って洗髪料ボディーソープで夕飯までに綺麗になって下さいね、肌が弱ければ香りの石鹸も準備しておく。

この石鹸は夜までに、いつの間にやら消えていた。


そして宿の調理場に行くと、何故か睨み合う人達がいた。


「もしもしセトさんどうしました?」

「あゝ師匠、この方達が此処は俺達の物だからと出て行けとね」

あゝ良くある争いね。


「すいませんが、私達は今晩の夕飯を任されてますので、此処を使う権利があるんですけどね」

「そんな事知るか、我々は此処の伯爵様から直々にお言葉を頂いて此処に来たんだ!

お前達流れの料理人など知ったことでは無い出て行け!」

2人して調理場から出されてしまった。


「アイツらの仲間を何人かダメにしたからその恨みですかね」

俺は初対面、セトさんがやっぱり犯人でしょうね。

「まあ仕方ないね、店の調理場でどうにか作ろうよセトさん」

俺は店の台所に戻って料理をどうするか考える。


その頃母娘は、お風呂で御婦人方と、色々と使い方を説明している。

伯爵もその連れ合いの旦那さん達と宿の説明をしている。

下の調理場で起こっている事は誰も知らない。













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