第30話 醤油の魅力!
セトさんがみたらし団子を完食して満足な表情になっている。
「どうでしたか、美味しかったですかお腹は痛くありませんよね」
俺は感想を一応聞く、この次の布石だ。
「美味い物です、お代わりが欲しい位です、お金を出すので追加で食べさせてくれませんか!」
「ではこれを見て下さい、醤油と言います」
セトさんは、醤油を見て匂いを嗅いでいる。
「近づくと強烈な匂いですね、何なんですか?」
確かに、醤油の製造所に行くと辺り一面醤油の香りがしている。
日本人なら耐えられるかも知れないが異世界の醤油を知らない人なら無理かも知れない。
「セトさんが言っていた、腐った事によって変化した調味料ですよ!
正確には発酵した食品ですけどね」
セトさんは目をパチクリ、再び醤油を見ている。
「これの何処がさっきの食べ物になるんだ、白かっただろう」
「上に乗せたタレの中にあるんですよ、他の物を混ぜると美味しくなるんです」
空いた皿と醤油を見比べてるセトさん、さて降参するかな?降参したら作り方を教えてあげよう、どうせ醤油はそれ程無いからね!
そして何度も見比べたセトさんがテーブルの上に醤油と空皿を置く、そして土下座してくる。
「えぇ、セトさん立ってください、何してるんですかちょっと!」
俺はセトさんの手を持ってたたせようとする。
「色々な事すいませんでした、まさか食の神様だと知らずにご無礼しました、ただただ許して貰えるなら弟子にして下さいお願いします」
ええと弟子って困ったぞ、俺の料理は素人料理、うんちくはお好み焼きを食べに来てくれたおばちゃん達に聞いただけなのに!困ったよ。
「とりあえずは椅子に座ってお話ししましょうね、色々と聞きたいので」
今度こそセトさんの手を持ち上げて椅子に座らせる、そして色々とお話を聞く。
セトさんは大陸を渡り歩き、美味しい店なら雇って貰って料理の味を盗み、別れ際にそれを発展させて店主に味見させて参らせて次に移る、食の道場破りの様な事をして来たそうだ。
そしてこの先の海に行くところで、ここを通った時に知らない匂いがした事で、この店に興味があって、先程騎士さん達と少し揉めた見たい。
ただ俺が居なかったら、醤油は台所だから見つかんなかった筈だよ!
「弟子は取る事はないんだ俺はね」
「そこを師匠お願いします、給料も入りませんからお願いします」
テーブルに頭を付けるセトさん、どうするかね?
「よし分かりました、恐らくですが隣の宿屋の食堂で働いて下さい、そして時間がある時に、色々と教えますからどうですかね」
「隣の宿屋の料理人を全て負かせば弟子入りですね!」
「違うよ、暇な時に教えるという事だよ、大体料理人を全て負かすて、どんな無双だよ、何処にもそんな料理人の話は無いからね」
ともかくは、メリーナさんに料理人を1人雇ってもらおう!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます