第23話 目指すは峠の御茶屋!
A型スタンドを注文した翌日に物は出来た。
名前は最初、その後に価格と最後は売り出す数を札にして並べる。
数はかなりの枚数を制作してもらった、一商品に付きとりあえずは10品まで、
そして売れたら数を少なくする。
暑くなったので、最初はお茶を売る事にした、コップ一杯銅貨一枚、
大体600ml分けて3杯は取れるので日本円なら三百円!元は取れそうだ。
リンゴジュースは1000mlパックで分ければ5杯は取れるので、一杯銅貨5枚で売り切れば2500円元値が100円なので十分暴利、オレンジジュースも同じ。
後は団子でも作るか、みたらし団子と餡団子、きな粉でも良いよな黒蜜を少しつけてね。
そう思ったら即行動、団子粉を水で溶かして練って丸くして、お湯に通して、冷やしておく。
みたらしの餡は、醤油と砂糖と味醂と片栗粉を水に溶かして煮込む、粗熱取って冷ましておく。
餡子は作り置きが無くなっていた、新たに小豆を煮て作るのは大変なので、缶詰の小豆を出して砂糖と共に煮込む。
きな粉は砂糖と混ぜておくと、3種類完成した。
後は注文を受けてから作る事にしようと!
そして、ついに本日試験的に店舗をオープン、峠の茶屋だ!並列で乾物屋も。
A型スタンドを軒先に出して、道行く人たちにアピールする。
熱くなり始めたので、みんな喉が渇くだろ〜と思っていたが、何かの水筒を持っていて、その水筒を口つけながらこちらを見ている。
「やっぱり水筒はあるんだ、なら団子はどうなんだ?」
道行く人はA型スタンドを見て行くが、中々椅子に座ろうとしない。
何故だ何故誰も椅子に座ってくれない、スタンドの文字がもしかして読めないのか?
後で聞いたら字が読めるのは商人とか貴族冒険者の一部の人達だけみたいだ!
流石に食品サンプルを置く事は出来ない、今は気温が上がり出して腐る可能性があるからだ。
影でドワーフ親子が見ていた。
「言った通り、字だけで客は来ない!」
「作戦通り、知らない飲み物や食べ物は、誰も見向きもしません、マサシ様残念!」
更にその後ろから見ている、お嬢様とメイド達。
「マサシ様、落ち込んでいますねお嬢様」
「仕方ないですよ此処で出て行き、注文しても他のお客様が気付いて口コミで広がると、私達の分が無くなりますからね、特に甘味は乙女の生命線です!」
お昼近くになり、完全に暑くなる。
日陰ならまだ活動出来るけど、日向道は確実に温度は上がっているだろ〜。
よし水巻きをしよう、これも客寄せだ!
俺は奥に行って、バケツと柄杓を持って横の外水道に行って水をバケツに入れる。
そして店の前の道に水を撒く!
水蒸気が薄っすらと上がっている、撒きすぎて苦情の無い位を巻いたら、隣の騎士団の駐屯地前にも撒いておく、騎士さんから敬礼されてしまった。
店の前に戻って椅子に座る。
道行く人はこちらを見ているが、少しも止まらず通り過ぎて言ってしまった。
「あゝ今日はオープンだけれども、誰も来なくて夕方閑古鳥が泣きそうだね」
・・・
・・・・・・
「なんか聞こえる?」
・・・み・・・
・・・みず・・・
「えっ誰、水って?」
俺は立ち上がり周りを見渡す、上の空も誰もいない?
下を見てもやはりいない、そして椅子に座りテーブルの下を見ると光っている綿帽子が浮かんでいる。
「我慢できない、水下さい」
綿帽子は俺の足元のバケツに飛び込んだ!
一体こいつは何なんだ!
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