第16話 冷蔵庫と冷凍庫!
翌日は、朝食を出し終えてから、お嬢様に店の事を相談する。
「お嬢様、そろそろ俺もこの環境に慣れて来ましたので、店を再開したいと思うんですがどうでしょう?」
「その事ですが、お母様の指示で隣と同時に開店しなさいと言われています。
その間に少しでも在庫を積み上げておけとも言われています」
この店の事は伯爵家には伝わっているんだな、なら仕方ないか。
「確かに商売人が商売を休むとなると感覚が鈍りますね、では短時間なら許可をしましょう、お店の宣伝にもなりますからね」
やったー許可が降りたよ何を売ろうか?
まずは此処にある乾物を売る事を考えるが、これを本当に必要なのは料理をする人達なのでお嬢様や周りの騎士さん達に聞いても、俺が作る料理は他には無いと言っている。
最初はメイドさん達に教えて居たけど、確かにこんな食べ物は無いの言葉を連発していた。
そう言えば、俺やお嬢様の後ろにいるのが護衛の女性騎士さんの他に、何故か一生懸命俺たちの話を書き留める文官みたいな女性も増えた。
最初は硬い皮に文字を書いていたので、ボールペンとコピー用紙を渡してあげたら跪いて俺を拝んでいた、俺は別に神様じゃ無いんだけど!無くなれば自動で補給してくれる方が神様だと思うけどね。
そんな事を思いながら、これから夏に向かうならあの冷蔵庫にあるお茶を売ろ〜と思う。
ペットボトルは洗髪料の詰め替えボトルになるから幾らでも必要だからね。
飲み物の確認をすると、お茶のペットボトルは五ケースと元々冷蔵庫に合った10本合計130本がお茶の最大生産量と言うかそれ以上はこの世界に出す事が出来ない。
更にジュース類は少なくてオレンジとリンゴの二種類で30本ぐらいに、炭酸はサイダーしか無い!これも30本くらいだ!焼酎を割る炭酸水の瓶はまた別にある
それでも全てを冷やすとなると、業務用の冷蔵庫が後1、2台は欲しくなる。
恐らくは店から出せば増えるかもしれないけど、電源が無い。
そして増えて中に入れても、冷やす為に熱を放出するので今度は室内が暑くなって商売どころでは無くなりそうだ。
そこで俺は考えた、夜に騎士さん達に手伝って貰って業務用冷蔵庫と冷凍庫を外に出して貰う、そして外の勝手口の脇にある外コンセントに取り敢えず繋いだ。
後は家の中に冷蔵庫が増えるかどうかのお楽しみで、本日も就寝。
翌日に起きたら、増えていませんでした!ガックリ。
そこで今晩は外の冷蔵庫等を夜中ギリギリでコンセントを抜いて、寝る事にする。
時間を確認する物は結構転がっている。
柱時計に、電子レンジにも付いているし、お風呂の室内スイッチにも付いているので上手く確認できる。
そして明日こそ増えている事を祈るのだ!
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