第11話 酒は良いよね!
お風呂から出て来た4人に、お茶を出してあげたら喜ばれた。
空きペットボトルは洗髪料入れにして確保する。
そして交代で、俺は風呂に入る。
そして風呂を出て、部屋に行く、
座布団は敷布団代わりで、4人は広げて座っている。
仕切り代わりに荷縄の紐を壁の上から下げて反対の壁に付ける、洗濯バサミでバスタオルを着けて目隠し完成、別空間を作ってお休みの挨拶をする。
俺は冷蔵庫からビール瓶とコップ栓抜きを持ってきて、ツマミにスルメを店から拝借、それを見ていた騎士さんに足をお裾分けして自分の場所に戻ってくる。
それでは1人で乾杯、やっぱりビールは美味しいね!これも明日は元に戻ったら永遠に喜ばしいのに。
視線を感じて、正面を向けば目が4つこちらを覗いている。
「ええと、音で起きましたか?」
「まだ寝てません、それは何ですか?」
俺の持ったコップを見ている。
「ビールと言うお酒ですけど、こちらにも有りますよね?」
「あゝエールですか、でも何故そんなに臭いが強いんですか?それに冷やして飲んでますよね、確か冷蔵庫という箱にあった物ですよね!」
よく見ていらっしゃる、確かに冷蔵庫から出して来たけどね。
「聞きますけど、お酒の飲める年齢ですかね?」
「皆んな15歳を越してますので、この領では成人してます、他領では分かりませんけどね、それに今日現在此処は何処にも属してませんから治外法権です」
まあ何処にも属さない通路だから仕方ないか!
「ええと飲みますか?」
俺は一応は、お嬢様に尋ねる。
「頂けるので有れば、一杯だけ飲ませて頂きます」
するとメイドさんの1人が台所からコップを持ってくる。
4人分を残りの残量で均等に分けて再度乾杯。
「ええ凄い」
「何この美味しさ」
「冷えてるとこんなに違うの」
「お嬢様、氷の魔法使いを沢山雇いましょう」
「それよりもエールを冷やしてもこの味になるの?」
「それは分かりませんが?」
俺を見るお嬢様。
「すいませんけど、もう少し貰ってもよろしいですか?」
「ええ持ってきます」
俺は台所に行って、業務用のガラスの冷蔵庫からビール瓶を持って戻る。
この時ほどお好み焼き屋を、別スペースで商売していた事を良かったと思う。
再度栓抜きで蓋を開ける、ポーン。
「これがさっきの音の正体ですか!」
「本当にびっくりしましたよ」
「外の騎士さんが来なくて良かったです」
やっぱり凄い音なんだね!そしてまた注いであげる。
俺にはスージーさんが注いでくれる。
「ではまたまた乾杯」
皆んな遠慮なく、飲み干す。
つまみのスルメが、いつの間にか瓶の鶏そぼろになり、蟹缶まで開けていく。
明日には復活して元通りになる事を祈ろう。
ビールを飲む事何本目かは忘れたが、途中で冷酒を出して更に酔っ払いが加速していった。
階段下から焼酎まで出したみたいだ、翌朝気がついた。
そして翌朝、のんべいの死骸が5体出来たとさ!
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