登場キャラクター紹介(第5章終了時点)

〇アニー・ナザーラ

 本作の主人公。ナザーラ男爵令嬢。前世は男だったけれど乙女ゲームのヒロインにTS転生した。男に抱かれたくないと思い、冒険者になり男として生きようと思っている。加護は「日」と「空」。乙女ゲーム「プリンセスエデン」では幼少期では大人しく控え目、学園生活を送る内に愛に目覚め芯を持つようになる。しかし明るい性格の主人公が乗り移っているためゲームの設定とはズレが生じている。

 後述の悪役令嬢に転生したエカテリーナ・マグダラが前世の妹だと判明した。ただしあまり良好な関係では無かったと認識している。ただしそれは、自身の不真面目で落ちこぼれだった事だと理解している事や、元々楽観的な性格だった事や、妹が死んだあと数十年後に死んでいるため前世の精神は老成していたため、何のわだかまりも残していない。

 体が女性になって来た事で気弱になる時がある。後述のフローラ・エルムが男性だと認める事で精神が安らいでいる。

 人に対する観察眼に優れ、天然でヒロイン的な事をしてしまう時がある。 


〇マリア・ナザーラ

 主人公の母親。ナザーラ男爵夫人。後述の両親は実力のある冒険者だったがマリアに冒険者としての才能は皆無。加護は「雨」で水魔術の癒しが得意。乙女ゲーム「プリンセスエデン」においては大人しい性格だったが、主人公の明るい性格に影響され積極的な性格になっている。また娘を守るためミュラー・エルムと再婚するが、しっかりと主張出来る性格となり、エルム男爵の庇護欲を刺激しなかった事から再婚という風には進まず、男爵家開祖の夫人となり再婚とはならなかった。

 ビリー・フォローに迫られて戸惑っている。女である事を自覚し、身だしなみに気を付けるようになった。

 主人公が男性と女性に間で揺れ動いている事を察知していて気に病んでいる。


〇オルク・ナザーラ

 主人公の父親。故人。ナザーラ男爵家開祖。宮廷魔術師。鉱山の街ガドンで行われたグリフォン討伐の際に相打ちで死亡。グリフォン討伐の功績が後述の上司により奪われていたが、功績が見直される事になり、死後ではあるが士爵から男爵に昇爵しナザーラ男爵家開祖になった。加護は「雲」で雷魔術を得意としていた。


〇ヨウム

 主人公の母方の祖父。加護は「人」で身体強化魔術が得意。ミスリル級冒険者グループ「森の殲滅」でアタッカーをしていた。二つ名は「火災」。火力不足によりドラゴン討伐に失敗したためミスリル級。ゲリラ戦の達人で、森での対人戦の実力はアダマンタイト級ですら一方的に狩れるほど。1対1の対人戦ではアダマンタイト級と渡り合える。後述の妻がマリアを身籠った際に冒険者を引退し、開拓村であったベヘム村の用心棒兼狩人をしている。

 魔の森ののダンジョン内でレッドドラゴンを狩りオリハルコン級冒険者だと認められた。

 主人公が男性と女性に間で揺れ動いている事を察知していて気に病んでいる。


〇アンナ

 主人公の母方の祖母。加護は「人」で身体強化魔術が得意。ミスリル級冒険者グループ「森の殲滅」で弓使いをしていた。二つ名は「鎮火」。火力不足によりドラゴン討伐に失敗したためミスリル級。ゲリラ戦の達人で、森での対人戦の実力はアダマンタイト級ですら一方的に狩れるほど。特に弓での狙撃術ではアダマンタイト級を凌駕していた。マリアを身籠った際に冒険者を引退し、開拓村であったベヘム村の用心棒兼狩人をしている。

 魔の森ののダンジョン内でレッドドラゴンを狩りオリハルコン級冒険者だと認められた。

 主人公が男性と女性に間で揺れ動いている事を察知していて気に病んでいる。


〇パウロ

 ベヘム村の子供で主人公の1歳年下。主人公が好きなのか何かとちょっかいをかけて来る。惚れっぽい性格で主人公と共に村に訪れたエカテリーナ・マグダラに一目惚れした。身分違いである事を家族に諭され癇癪を起したあと、なんとか飲み込んだあと村にやって来るようになったにフローラ・エルムに標的を移したが、そちらも身分違いだと家族に諭され癇癪を起した。

 家がベヘム村に訪れる商人や冒険者相手の宿をするようになり、手伝いをしている。


〇エカテリーナ・マクレガー

 本作の第二の主人公。マクレガー侯爵家正室。元マグダラ公爵令嬢。乙女ゲームの悪役令嬢に転生した。破滅の道をなんとかしようとしていたがほぼ解決している。

 加護は「雲」と「海」。初めて使った雷魔術の威力から「雷公女」と呼ばれている。

 後述の両親が平民を虐げるタイプの貴族であるため転生者で平民の感覚を持つエカテリーナ・マグダラには受け入れがたい。しかもそれが破滅の根本原因であると知っているので憎んでいる。

 実はアニー・ナザーラの前世の妹であると判明。前世は両親の希望の通り真面目に行き大学の卒業して銀行に就職した。そのため不真面目で高校中退して働きに出た兄に対して無視するようになっていた。死ぬきっかけとなった元彼氏がストーカーになった件が仲直りのキッカケになっていたが、和解に至る前に死んでしまったため距離感がうまく掴めていない。

 後述のカール・エメロンの婚約者だったが、偽装誘拐事件を起こし処女性を失ったとみなされた事で解消された。

 かねてよりの思い人となっていた後述のエバンスと教会に駆け込み神前で宣誓をする事で婚約した。

 弟の様に可愛がっていた後述のマギ・ポットがクヌート・マクレガーと決闘となり、その際にエバンスがマクレガー侯爵家を継ぐことになった。そのあと正式にエバンス・マクレガーと結婚し、マクレガー侯爵家正室となった。


〇カール

 元エメロン王国皇太子。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」の攻略対象。「日」の加護を持つ。俺様系。エカテリーナ・マグダラの婚約者。攻略キャラ好感度ランキングでは顔は良いけど性格がいちいちうざったいと言われ4位だった。

 主人公に興味を持ち、婚約者である後述のバーナード・リンガに決闘を申し込んだ。バーナード・リンガに「外交は騙し合い」と煽られた事で、不正行為をしてもバレなければ問題無いと思ってしまった。周囲の思惑も後押しした形で国ぐるみと言われても仕方ない状態での不正行為が行われる事となった。

 後述の父親であるロナンド・エメロンは隣国に留学させている間にほとぼりを冷ますという事を考えていたが、貴族派の批判が強まる事を恐れ廃嫡と平民落ちを決定した。

 加護の良さと英才教育により実戦経験は少ないがゴールド級冒険者程度の実力があるため生活水準を落とせば自立は難しくない。

 後述の母親の実家であるキャンサー侯爵領に匿われているため自立は出来ておらずニート化し始めている。


〇ブレイブ・エメール

 エメロン王国エメール公爵令息。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」の攻略対象。「雲」の加護を持つ。母親がエメロン国王の妹。正義感系。乙女ゲーム「プリンセスエデン」では後述の悪役令嬢となるカタリナ・ヒルローズと婚約している。攻略キャラ好感度ランキングではグラがイマイチで性格が堅苦しいと言われ7位だった。


〇ウィッシュ・キャンサー

 エメロン王国キャンサー侯爵令息。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」の攻略対象。「嵐」の加護を持つ。キャンサー侯爵はエメロン王国宰相。優等生系。乙女ゲーム「プリンセスエデン」ではライバル令嬢となるルーベンス辺境伯爵令嬢と婚約している。攻略キャラ好感度ランキングでは嫌味ったらしい話し方が苦手と言われ5位だった。


〇クリス・ソード

 エメロン王国ソード伯爵令息。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」の攻略対象。「土」の加護を持つ。ソード伯爵は王国騎士団長。脳筋系。乙女ゲーム「プリンセスエデン」ではライバル令嬢となるセーブル伯爵家令嬢と婚約している。攻略キャラ好感度ランキングでは脳筋な台詞が馬鹿っぽいし暑苦しいと言われ6位だった。


〇マギ・ポット

 エメロン王国ポット男爵令息。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」の攻略対象。「虫」の加護を持つ。ポット男爵は元宮廷魔術師団長。ワンコ系。乙女ゲーム「プリンセスエデン」では、お助けキャラとしてアダマンタイト級冒険者の叔父が登場する。攻略キャラ好感度ランキングではショタ属性が可愛すぎると言われ2位だった。

 ポット家は伯爵家だったが、カール・エメロンの決闘の不正に関与したとされ、責任を取らされる形で男爵家に降爵させられている。

 学園では女生徒に可愛がられていたが、離れていった。その様子にエカテリーナ・マグダラが同情し身内に引き込んだ。


〇ビリー・フォロー

 ヤハー教枢機卿の息子。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」の攻略対象。「雨」の加護を持つ。ヤハイエ聖国出身の枢機卿とエメロン王国フォロー子爵令嬢の母親の間に産まれた。無表情系。乙女ゲーム「プリンセスエデン」では、お助けキャラとして幼馴染の女性従者が登場する。攻略キャラ好感度ランキングでは影のあるイケメンが良いと言われ3位だった。

 実は前世の主人公の仕事仲間。 主人公達より5年程年長。そのため加護を受ける際に自分の同類がいる事を知らなかった。宗教に興味が無かったのでヤハー様と地球の話をする事は無かった。転生者としての加護は「川」。

 自称エロゲマスター。熟女好きを家族に隠すために美少女フィギュアを部屋に並べていた。教会で治療にやって来るおばちゃん達に可愛がられて鼻の下を伸ばしている。主人公の母親のマリアがドストライクで交際を申し込んだ。


〇バーナード・リンガ

 リンガ帝国の第二皇子。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」の攻略対象。「人」の加護を持つ。努力家系。乙女ゲーム「プリンセスエデン」では、ライバル令嬢である腹違いの妹である第三皇女が登場する。攻略キャラ好感度ランキングでは一途に頑張る姿が好感度高いという所とTRPGパートでの使い勝手の良さもあり1位だった。

 主人公とエカテリーナ・マグダラに次ぐ3番目に登場する転生者。ヤハー様から「山」の加護を持つと伝えられているが、加護が「人」である事しか周囲に伝えなかったため落ちこぼれと見られ放任された。リンガ帝国皇帝より、15歳になったら少し前まで敵国であったエメロン王国に友好の使者として留学するよう言われている。

 放任されたため、普通に街に出歩き、魔術の熟練度をあげてシルバー級の冒険者になった。

 そのあとヤハー様から知らされた、他の転生者に会うためエメロン王国に向かい、そこでエカテリーナと主人公に会った。

 前世は女性で20歳で死亡。元々先天的に心臓に持病があり腫物を扱うように設置女性らしく扱われた事が無かった。そのため健全な男の体で生まれ変わったため、前世の性別に引きずられた生き方をあまりしていない。

 アニー・ナザーラの楽観的な性格と、フローラの天真爛漫さに心惹かれている。そのため婚約者になる事を打診した。

 肉体が男性であるため精神が男性に寄って来ている。但しアニー・ナザーラに合わせて女性として立ち回る時がある。

 前世の名前はマシロ。


〇ヨシュア

 エルムの街の教会の神官。


○ラハブ

 エルムの街の教会の女性神官。


〇ヤハー

 この世界を作った神。人に「日」、「雲」、「嵐」、「雨」、「地」、「虫」、「人」という加護を与えている。「日」は光属性、「雲」は雷属性、「嵐」は風属性、「雨」は水属性、「地」は土属性、「虫」は闇属性、「人」は火属性の成長補正がある。教会に行けばヤハーからどんな加護を持っているか聞く事が出来るため、実在を疑う人はいない。ただし一部の宗教では加護で人を堕落させる邪神だと言われている。


〇ジョセフ

 エルムの街の役人。3番通りに住んでいる。


〇ガービス・マグダラ

 マグダラ伯爵家当主。元貴族派閥筆頭。加護は「嵐」。領内にエメロン王国最大の鉱山を所有し経済力があった。エカテリーナ・マグダラの実父。

 鉱山の枯渇が顕在化し始めた事や盗難事件が起きた事で経済力が悪化し始めていた。エカテリーナ・マグダラの狂言誘拐が起こった際にかねてより用意していた混ぜ金による贋金で支払った。その件がバレた事で公爵家から伯爵家に降爵させられ鉱山を含む領地の約半分をエメロン王国に取り上げられた。貴族派閥筆頭だったが降爵した事で後述のクヌート・マクレガーに譲る事になった。


〇ザビーネ・マグダラ

 マグダラ伯爵正室。エカテリーナ・マグダラの実母。元リンガ帝国貴族令嬢。加護は「嵐」。後述の家宰レバン・マークスと不倫関係にある。後述のマグダラ公爵家次男ヴェルド・マグダラはレバン・マークスの子供。


〇レバン・マークス

 マグダラ伯爵家家宰。マークス子爵家次男。ガービス・マグダラの王立学園時代の取り巻き。加護は「地」。ザビーネ・マグダラと不倫関係にある。後述のマグダラ伯爵家次男ヴェルド・マグダラはレバン・マークスの子供。

 自身の子であるレバン・マークスをマグダラ伯爵家の後継者にするよう暗躍している。


〇クゾルフ・マグダラ

 マグダラ伯爵家嫡男。宮廷魔術師団第1大隊長。加護は「嵐」。エカテリーナ・マグダラの実兄。オルク・ナザーラ殉職の際の上司。ガドンの街のグリフォン討伐で中隊を指揮、その際に目障りと思っていたオルク・ナザーラをグリフォンの最前線に配置し結果として相打ちにさせた。平民出身の宮廷魔術師1人だけの犠牲でグリフォン討伐した事が高く評価され宮廷魔術師団第1大隊長になった。しかしオルク・ナザーラを犠牲にした行為を咎められる事になり、王都屋敷で謹慎させられる事になった。

 裏工作資金をばら撒く事で、仕事に復帰はしたけれど、陰口を叩かれるなど周囲から煙たがれるようになった。また実家が降爵するなど醜態が起きた事で実家が派閥の長でも無くなり取り巻き達が距離を置き始めた。かねてより悪癖であった癇癪がかなり悪化しており、王宮魔術師としての仕事にも支障が出て来ている。


〇エバンス・マクレガー

 マクレガー男爵家元嫡男。加護は「人」。エカテリーナの雷撃により失明してしまった。エカテリーナは責任を取り専属使用人として迎え入れた。その際にマクレガー男爵家から追放されマクレガーの姓を失った。

 マギ・ポットと後述のクヌート・マクレガーが決闘し、マクレガー侯爵となった。


〇ヒヨリム・マクレガー

 マクレガー男爵家当主。エバンスの父親。加護は「地」。失明したエバンスをエカテリーナの使用人にする際に除籍しエバンスの弟を嫡男にした。マクレガー男爵家は、エメロン王国南部で、国内最大の港を持つ貴族派閥第2位のマクレガー侯爵家の分家で、マグダラ公爵家との調整役だったが、マグダラ公爵が伯爵へ降爵した事でお役御免となった。


〇ビオンド・マクレガー

 マクレガー男爵家嫡男。エバンスの弟。加護は「地」。失明により除籍されたエバンスに代わり嫡男になった。


〇ガイ

 主人公の父方の祖父。加護は「嵐」で風魔術で気配を消し忍び寄るのが得意。ミスリル級冒険者グループ「森の殲滅」の斥候。二つ名は「静風」。火力不足によりドラゴン討伐に失敗したためミスリル級。ゲリラ戦の達人で、森での対人戦の実力はアダマンタイト級ですら一方的に狩れるほど。特に忍び寄って暗殺する技術に関してはアダマンタイト級でも防げないレベル。王都の冒険者ギルドで教官をしているため、多くの冒険者達に慕われている。


〇ローズ

 主人公の父方の祖母。加護は「地」で土魔術で防御を受け持つのが得意。ミスリル級冒険者グループ「森の殲滅」のタンク。二つ名は「堅土」。火力不足によりドラゴン討伐に失敗したためミスリル級。ゲリラ戦の達人で、森での対人戦の実力はアダマンタイト級ですら一方的に狩れるほど。特に土魔術で作り上げる罠はアダマンタイト級の斥候ですら見落とすレベル。王都の冒険者ギルドで教官をしているため、多くの冒険者達に慕われている。


〇ミュラー・エルム

 エメロン王国エルム子爵家当主。国王派。加護は「土」。学生時代に主席だった。ベヘム村はエルム領内にある。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」ではアニーを保護するためにマリア・ナザーラを側室として迎える。しかしマリア・ナザーラが主人公の影響で積極的な交渉をした事で、アニー・ナザーラの確保ではなく保護という考えに変わり、エメール公爵への状況説明も変化が生じ、オルク・ナザーラの功績を再評価するといった動きになった。その結果、マリア・ナザーラはナザーラ男爵夫人となる事になり、側室として迎える事にはならなかった。


〇ゼノビア・エルム

 エメロン王国エルム子爵正室。元エーデル子爵家令嬢。加護は「虫」。ミュラー・エルムと学生時代に主席を争った仲。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」では義娘であるアニーに比べて頭の悪い後述の実娘フローラにきつく当たる。しかし現実ではマリアがミュラーの側室とならなかった事でそういった行動はとらない。マリアとは同じ年ごろの娘を持った母親同士という相談相手になっていて仲が良い。


〇フローラ・エルム

 エメロン王国エルム男爵令嬢。加護は「虫」。乙女ゲーム「プリンセス・エデン」では主人公であるアニー・エルムの義妹で悪役令嬢。幼い頃は仲が良かったが、出来の良い義姉であるアニー・エルムばかり褒めるゼノビア・エルムと折り合いが悪くなり、アニー・エルムを憎悪するようになる。そのため学園ではアニー・エルムに近づく攻略対象を寝取るような行動を取る。しかしマリア・ナザーラがミュラー・エルムの側室とならなかった事で、そういった確執は発生しなくなった。

 主人公とエカテリーナ・マグダラと妙に親しげな様子に嫉妬し独占欲から淡い恋心を抱くようになった。

 元々悪役令嬢としての性質があるようにかなり粘着質な性格をしていた。その性格が主人公に対する恋心を育てる事につながり強い依存をするようになった。


〇モーゼス・エルム

 エメロン王国エルム男爵家先代当主。故人。国王派。優秀であった息子のミュラーが王宮の官僚になる事が邪魔であると考えた貴族派によりヒ素を盛られ死亡した。


〇グレン・エメール

 エメロン王国エメール公爵家当主。ブレイブ・エメールの父。元国王派筆頭。加護は「日」。リンガ帝国との戦争で多大な功績をあげ「勇者」の称号が与えられている。

 後述のエメロン王国国王が貴族派寄りの態度を始めたため国王派を解体し北部派を立ち上げた。

 大衆派閥と後述の貴族派寄りの思想を持つ中立派のシューマ・キャンサーに不満を持つ一派に取込みをかけている。


〇ラティナ・エメール

 エメロン王国エメール公爵正室。ブレイブ・エメールの母。エメロン王国国王の妹。加護は「虫」。


○ルキエル・エメール

 エメール公爵家元当主。故人。グレン・エメールの父。息子の想い人であるラティナ王女を婚約者にするため、港として開発予定の土地を王家に献上した。


○ブランドー・エメロン

 エメロン王国王弟。ラティナ・エメロンの兄。王位継承権第3位。加護は「嵐」。王家直轄地になっている、ルメール公爵家から献上された港湾都市に開発中の土地を治めている。開港の実績をもって新たな公爵になり直轄領は新たな公爵領になる予定。


○ガービス・ヒルローズ

 エメロン王国ヒルローズ侯爵家当主。加護は「地」。大衆派閥筆頭。派閥の再編が進む中で、大衆派閥は聖教派に近い思想を持つ貴族の離反が続いていて、王国派や貴族派に取り込まれないよう、比較的領民に優しい政策を取る北部派閥との合流を考えている。


○シューマ・キャンサー

 エメロン王国キャンサー侯爵家当主。加護は「嵐」。ウィッシュ・キャンサーの父親。エメロン王国宰相。元中立派閥筆頭。国王派が解散となった際に、ナザーラ領の恩恵に預かれず不満を持っていた元国王派の貴族を中立派に取り込み王国派と変えた。


○ヨーダ・ルーベンス

 エメロン王国ルーベンス辺境伯爵当主。加護は「雨」。聖教派閥筆頭。リンガ帝国との戦争でヤハイエ聖国からの援軍を取り付けた。派閥の再編が進む中、ヤハー教徒が多い領地を持つ貴族に取り込みをかけている。


○ロナンド・エメロン

 エメロン王国国王。カール・エメロンの父親。加護は「日」。皇太子時代にリンガ帝国との戦争で多大な功績をあげ「軍神」の称号が与えられている。

 カール・エメロンの暴走を止めきれなかった事を悔やんでいる。

 ある日王宮に族が侵入した際に襲われて下半身に怪我を負い不能となった。完全回復薬が無いと治療が出来ないと言われ、王家へ献上する事で高額な報奨金を出すと告示している。


○カティア・エメロン

 エメロン王国王妃。カール・エメロンの母親。加護は「雲」。元キャンサー侯爵令嬢。

 カールを平民落ちさせた事でロナンド・エメロンとの仲が冷えてしまった。カールを密かに実家のキャンサー侯爵家で面倒を見させている。


○グラデイオ・ソード

 エメロン王国ソード伯爵家当主。エメロン王国騎士団団長。クリス・ソードの父親。加護は「土」。リンガ帝国との戦争で多大な功績をあげ「剣聖」の称号が与えられている。


○マグラ・ポット

 エメロン王国ポット男爵家当主。元エメロン王国宮廷魔術師団団長。マギ・ポットの父親。加護は「雲」。リンガ帝国との戦争で多大な功績をあげ「賢者」の称号が与えられている。

 ポット家はは伯爵家だったが、カール・エメロンの決闘の不正に関与したとされ男爵位に降爵させられ王国宮廷魔術師団団長から解任された。それでも先代国王に恩義があったため従っていたが、王家の手のものと思われる盗賊が屋敷に侵入した事で見限った。元々法衣貴族としての年金だけで王都屋敷を維持する事は困難であったため、人材不足で求人募集があったナザーラ男爵家に仕官する形で移住した。


○ラギール・フォロー

 ヤハイエ聖国枢機卿。ビリー・フォローの父親。聖加護は「雨」。エメロン王国王都教会に派遣された。ヤハイエ聖国大使を兼ねていた。

 教皇が急逝したため新教皇選定にヤハイエ聖国に行った先で主人公とバーバード・リンガに他の枢機卿と大司教と司教と共に、リンガ帝国にある毒花の森に誘拐され餓死した。


〇キャンディ

 ナザーラの街の冒険者。元エメール公爵家お抱え傭兵団「雷轟」の13番隊隊長。傭兵時代は男装しマーカスと名乗っていた。金に目が無い。エメール公爵から主人公の護衛を依頼されエルム領にやってきた際にベヘム村を気に入り、護衛任務終了後に傭兵をやめ他の「雷轟」の13番隊員と共に移住した。最後まで結婚できず売れ残っていたが、後述のザック・バーディスに冒険成功の祝勝会で酒に精力剤を盛りベッドインし、責任を取らせる形で結婚した。結婚し2年経たない内に2子産んだ。

 その後は避妊薬を飲んでいるため3子目はいない。

 南部のリンガ帝国と接しているヒルローズ侯爵領出身。リンガ帝国との戦争で旦那を亡くしている。


〇リリアン

 ナザーラの街の冒険者。元エメール公爵家お抱え傭兵団「雷轟」の13番隊隊員。傭兵時代は男装しベンと名乗っていた。金に目が無い。エメール公爵から主人公の護衛を依頼されエルム領にやってきた際にベヘム村を気に入り、護衛任務終了後に傭兵をやめ他の「雷轟」の13番隊員と共に移住した。元マグダラ公爵騎士団員と結婚した。


〇レイチェル

 ナザーラの街の冒険者。元エメール公爵家お抱え傭兵団「雷轟」の13番隊隊員。傭兵時代は男装しサムと名乗っていた。金に目が無い。エメール公爵から主人公の護衛を依頼されエルム領にやってきた際にベヘム村を気に入り、護衛任務終了後に傭兵をやめ他の「雷轟」の13番隊員と共に移住した。元マグダラ公爵騎士団員と結婚した。


〇ステファニー

 ナザーラの街の冒険者。元エメール公爵家お抱え傭兵団「雷轟」の13番隊隊員。傭兵時代は男装しジョンと名乗っていた。金に目が無い。エメール公爵から主人公の護衛を依頼されエルム領にやってきた際にベヘム村を気に入り、護衛任務終了後に傭兵をやめ他の「雷轟」の13番隊員と共に移住した。ベヘム村の村人と結婚した。


〇チェルシー

 ナザーラの街の冒険者。元エメール公爵家お抱え傭兵団「雷轟」の13番隊隊員。傭兵時代は男装しビリーと名乗っていた。金に目が無い。エメール公爵から主人公の護衛を依頼されエルム領にやってきた際にベヘム村を気に入り、護衛任務終了後に傭兵をやめ他の「雷轟」の13番隊員と共に移住した。元マグダラ公爵騎士団員と結婚した。


〇シーナ

 ナザーラの街の冒険者。元エメール公爵家お抱え傭兵団「雷轟」の13番隊隊員。傭兵時代は男装しマイクと名乗っていた。金に目が無い。エメール公爵から主人公の護衛を依頼されエルム領にやってきた際にベヘム村を気に入り、護衛任務終了後に傭兵をやめ他の「雷轟」の13番隊員と共に移住した。ベヘム村の村人と結婚した。


〇ナタリー

 ナザーラの街の冒険者。元エメール公爵家お抱え傭兵団「雷轟」の13番隊隊員。傭兵時代は男装しハンスと名乗っていた。金に目が無い。エメール公爵から主人公の護衛を依頼されエルム領にやってきた際にベヘム村を気に入り、護衛任務終了後に傭兵をやめ他の「雷轟」の13番隊員と共に移住した。ベヘム村の村人と結婚した。


〇カーラ

 ナザーラの街の冒険者。元エメール公爵家お抱え傭兵団「雷轟」の13番隊隊員。傭兵時代は男装しボブと名乗っていた。金に目が無い。エメール公爵から主人公の護衛を依頼されエルム領にやってきた際にベヘム村を気に入り、護衛任務終了後に傭兵をやめ他の「雷轟」の13番隊員と共に移住した。ベヘム村の村人と結婚した。


〇ウサたん

 聖獣カーバンクルの幼生。雌。フローラの従魔。アルビノであるため視力が弱い。元々エルムの街に隣接する森の奥深くに住んでいたが、他の子と違うため親に見捨てられたため森を出る。エルムの街の屋敷の庭で力尽き倒れている所をフローラにより発見された。気が付けばフローラと繋がっていた。見た目は白いモモンガで、額に赤い石がはまっている。その石は第三の目で、透視、遠視、未来視などを行う力がある。果物と蜂蜜が大好物。木の実とメープルシロップも好き。


〇ザック・パーディス

 元パーティス騎士爵家当主。マグダラ公爵家騎士団に所属していた。加護は「土」。元ミスリル級冒険者で当時の二つ名は「粉砕」。妻とは死別。嫁に行った娘と養子の息子がいる。以前王都に所属していたアニー・ナザーラの祖父母達の「森の殲滅」として活躍していた時に師事し行動を共にしていた。ザック・バーディスがいれば「森の殲滅」は火力不足が解消し、エルム領に現れたテンペストドラゴンは撃退ではなく討伐されていた。けれど直前に王国騎士団に所属していたザック・バーディスの兄が魔物討伐で亡くなり後継者として父親に実家に戻るように言われたので離脱していた。

 妻に先立たれたが男児に恵まれなかったため、兄の子を養子にしている。先の戦争で父親が戦死したため騎士爵家当主となった。下級貴族が戦争の最前線に派遣される王国騎士団の待遇を嫌い、最も高い給金を提示されたマグダラ公爵家騎士団に出向したが、王国騎士団より酷い差別を受け後悔している。養子は貴族学校に通っていて卒業後に王宮騎士団に入る予定。その際にバーディス騎士爵家を譲り引退した。王国騎士になったあとすぐにエルム子爵家に出向しろと養子に伝えている。

 騎士爵を養子に譲ったあと、冒険者に戻りベヘム村に移住した。その時既に公爵家騎士団で冷飯を食わされていたエカテリーナ護衛隊にいた平民出の騎士達を含めた多くの騎士が辞めてベヘム村に移住していた。

 仲間達と大きな獲物を掴まえ祝勝会をあげていた日にキャンディに強力な精力剤を盛られて関係を持ち責任を取らされる形で結婚した。


〇チーたん

 聖獣カラドリウス。雌。アニーの従魔。魔の森をテリトリーにしていた。マンドラゴラ3本の叫び声により気絶した所をアニーに発見され癒された。命の恩人だと思い気が付けばアニーと繋がっていた。見た目は少しだけ模様の違う冬毛のシマエナガ。木の実とメープルシロップが大好物。果物と発蜜も好き。


〇テト

 魔の森の元妖精ドライアドの精霊。髪は緑。肌の色は白だったが青白く透明になった。アニー達が魔の森を探索中にコカトリスにより石化され怪我をしてる所を発見し治療したのだが、フローラが助けたと勘違いし宿った際に精霊になった。


〇ヴァイス・エルム

 エルム男爵家嫡男。フローラの弟。


〇ソンチェ

 エルム子爵家ベヘム村代官。ベヘム村開拓団団長。ベヘム村がナザーラ領になった際にナザーラ男爵家の家宰となった。アニー・ナザーラが学園を卒業し戻ったあと、ナザーラ男爵家ベヘム村代官になる予定。


〇ティア

 アニーに宿った元妖精ドライアドの精霊。髪は緑。肌の色は白だったが青白く透明になった。テトの妹。フローラに勘違いして宿ったテトの代わりにアニーに宿った。


〇メープル

 テトとティアを産んだ魔の森のトレントの長老。巨大な白樺。ナザーラ領のダンジョンを作ったトレント達の取りまとめ役。子である妖精ドライアドは緑髪で白い肌。


〇フィカス

 迷いの森のトレントの長老。巨大な無花果。リンガ帝国のダンジョンを作ったトレント達の取りまとめ役。子である妖精ドライアドは銀髪で褐色肌。


〇リンデン

 帰らずの森のトレントの長老。巨大な菩提樹。エメロン王国のダンジョンを作ったトレント達の取りまとめ役。子である妖精ドライアドは赤髪で黄色肌。


〇ジュマ

 バーナードに宿った精霊。元迷いの森の妖精。髪は銀髪で褐色肌だったが緑がかった透明になった。


〇ポントスの槍

 水属性魔術が無尽蔵に使える槍。不壊。エカテリーナが所持。


〇エロスの弓

 光属性魔術が無尽蔵に使える弓。不壊。フローラが所持。


〇ウラヌスの大鎌

 風属性魔術が無尽蔵に使える大鎌。不壊。アニーが所持していたが、ナザーラの屋敷の地下に設置され、街のインフラ用の圧縮空気製造装置になった。


〇ウーレアの大剣

 土属性魔術が無尽蔵に使える大剣。不壊。バーナードが所持。


〇タルタロスの曲刀

 闇属性魔術が無尽蔵に使える曲刀。不壊。エバンスが所持。


〇ガイアの細剣

 火属性魔術が無尽蔵に使える細剣。不壊。フローラの予備武器。


〇カオスの短剣

 雷属性魔術が無尽蔵に使える短剣。不壊。アニーの予備武器。


○ヴェルド・マグダラ

 マグダラ伯爵家次男。ザビーネ・マグダラとレバン・マークスの不義により産まれたエカテリーナ・マグダラの種違いの弟。加護は「地」。レバン・マークスはヴェルドをマグダラ伯爵家の跡取りにしようとクゾルフ・マグダラが失態を犯すように工作しており、マグダラ伯爵家当主ガービス・マグダラにもクゾルフ・マグダラの失態を大げさに耳に入れている。


○アンダル・ヒヨリム

 ヒヨリム子爵家次男。ナザーラ領主邸完成の際にヒヨリム子爵の代理として出席。


○ポンタロン・テキトゥス

 テキトゥス男爵家次男。ナザーラ領主邸完成の際にテキトゥス男爵の代理として出席。


○タンバラ・イヤーミ

 イヤーミ男爵家三男。ナザーラ領主邸完成の際にイヤーミ男爵の代理として出席。


○ダイリン・エモーリ

 エモーリ子爵家当主。エメール公爵家家宰。ナザーラ領主邸完成の際にエメール公爵の代理として出席。


○ジェイク

 オリハルコン級冒険者チーム「紅孔雀」のリーダー。「紅嵐」という二つ名を持つ。「嵐」の加護を持ち風属性魔術の竜巻が得意。元々「暴風」という二つ名を持っていたがゴブリンの軍勢を討伐した際に血しぶきで赤く染まった竜巻を作り「紅嵐」という二つ名に変わった。その際チーム名も「孔雀」から「紅孔雀」に変わった。


〇アテナの盾

 物理防御力と魔法防御力があがる盾。不壊。エメロン王国国宝。乙女ゲーム「プリンセスエデン」ではバーナード・リンガとビリー・フォロー攻略ルートの以外の時に取得可能。


〇ヘラーの双剣

 素早さと物理攻撃力があがる双剣。不壊。リンガ帝国国宝。乙女ゲーム「プリンセスエデン」ではバーナード・リンガ攻略ルートの時だけ取得可能。


〇アフロディーテの杖

 魔法攻撃力と状態異常耐性があがる杖。不壊。ヤハウエ聖国国宝。乙女ゲーム「プリンセスエデン」ではビリー・フォロー攻略ルートの時だけ取得可能。


〇ウィリアム・フォロー

 エメロン王国王都にある教会のトップで枢機卿。ヤハイエ聖国出身。ビリー・フォローの父親。


〇メルエル

 ビリー・フォローの世話役の女性。ウィリアム・フォローの性奴隷の1人。ゲームではビリーを慕うフリをしつつ裏切る役回りをする。しかしこの世界ではビリーは熟女好きな男が転生していたためだったためメルエルは守備範囲外だった。

 こっそりとバーナード・リンガによって処分された。


○シルフィー・エッダ

 エッダ伯爵第三夫人。元メルクリス子爵家令嬢。主人公とフローラ・エルムの入学時の受付女性。その後主人公とフローラが入った1年S組の担任となった。エッダ伯爵家、メルクリス子爵家共に中立派閥。

 当初、主人公とフローラ・エルムの事を素直な良い子だと思っていたけれど、周囲でトラブルが多い事から問題児だと思うようになった。


○エリス・ヒルローズ

 ヒルローズ侯爵家令嬢。次女。元白百合寮の寮長で学年次席で卒業した。ヒルローズ侯爵家は大衆派閥。国王派閥の貴族家嫡男の婚約者あり。眼鏡をかけ超巨乳。主人公とフローラ・エルムが入寮の際に元気が良い挨拶をした事と手土産が気に入った事で、お気入りになった。

 現在領地に戻り婿探しをしているが男性が気後れしてしまう性格であるため難航している。ただ同性の人気が高く交友関係は非常に広い。


○ロッテン

 野菜を王都で販売していた露天商。


○ショーン

 果物を王都で販売していた露天商。


○ナンプーア

 街でショッピングしていた主人公とフローラ・エルムをナンパした男性。主人公に痴漢冤罪術で撃退され衛兵につかまった。取り調べの結果、未成年者への猥褻行為の余罪がある事が判明し、犯罪奴隷落ちした。マグダラ公爵家に買われて鉱山で働かされている。


○ピーター・フォークン

 フォークン騎士爵家三男。王都衛兵をしながら王国騎士を目指している。非番中に主人公とフローラ・エルムに絡んでたナンプーアを捕まえた。飴玉をくれた方。


○ケージン・コロンバス

 バステン騎士爵家五男。王都衛兵をしながら王国騎士を目指している。非番中に主人公とフローラ・エルムに絡んでいたナンプーアを捕まえた。ナンプーアの取り調べを担当した。近隣で発生していた未成年者への猥褻行為の犯人と同一である事を察知し、粘り強い追求を行い自白に導いた。


○ジーロン・マース

 マース子爵家嫡男。学園の保健室の先生。マース子爵家は中立派。エカテリーナが誘拐から開放された事に同情した。


○チョサン・ジョンモ

 ジョンモ伯爵家次男。誘拐事件の調書作成のために青薔薇寮のエカテリーナ・マグダラの部屋に派遣された王宮官僚。ジョンモ伯爵家は中立派。


○カタリナ・ヒルローズ

 ヒルローズ侯爵家令嬢。三女。ブレイブ・エメールの婚約者。ゲームではブレイブ・エメールと仲良くなると嫉妬に狂い悪役令嬢になる。

 2学年上に学年次席で白百合寮寮長をしているエリス・ヒルローズがいたが卒業した。

 姉の影響を受けしっかりとした女性になろうとしていて本人の性格と合っていなかった。しかし主人公に婚約者のブレイブ・エメールの好みが甘え上手な女性であると教えた事で方針転換した。


○ウィンディ・キャンサー

 キャンサー侯爵家長女。ウィッシュ・キャンサーの2歳年上の姉。学年首席で卒業した。加護は「嵐」。

 皇太子時代のカールの婚約者候補だったが同年に産まれたエカテリーナ・マグダラがなった。

 父親であるエメロン王国宰相のシューマ・キャンサーから幼い時にそれを聞かされ、エカテリーナ・マグダラに対して対抗意識を持っていた。

 エカテリーナ・マグダラが誘拐され傷物扱いされるようになり溜飲が下がったものの、境遇に対して同情もしていた。けれど皇太子の婚約者なのにお付きの使用人が男性であるエバンスだったり、度々バーナード・リンガを部屋を招く様子から、完全に嫌悪するようになっている。

 シューマ・キャンサーから皇太子の婚約者候補になるよう言われ本気になりかけた途端、皇太子がアニー・ナザーラに執心するようになり冷めた。

 真面目な所が良いと密かに思っていたブレイブ・エメールが、カタリナ・ヒルローズにデレデレしている様子に幻滅した。

 こういった事が立て続けに起こったため男性不信になり始めていた。

 領地に戻りカールの横暴ぶりにさらに不信に拍車がかかっている。

 シューマ・キャンサーとカティア・エメロンからカールと結婚するよう命令されていて絶望している。


○マジル・ポット

 エメロン王国王都を拠点とするアダマンタイト級冒険者。加護は「雲」。乙女ゲーム「プリンセスエデン」ではマギ・ポット攻略ルートでのお助けキャラとして参戦する。エメロン王国王宮魔術師団長のマグラ・ポットの弟で、マギ・ポットの叔父。エメロン王国からカール・エメロンの決闘の替え玉という指名依頼を受けた。決闘に敗北し替え玉もバレた事で口封じも兼ねて処刑された。


○ビクトリア・ルーベンス

 ルーベンス辺境伯令嬢。ウィッシュ・キャンサーの婚約者で、乙女ゲーム「プリンセスエデン」ではウィッシュ・キャンサー若しくはクリス・ソードとの好感度が上がるとライバル令嬢として主人公の前に立ちはだかる。加護は「嵐」

 クリス・ソードとは従兄妹の関係があり脳筋同士という共通点がある。お互いに将来は結婚するんだろうと思っていたけれど、血が濃すぎる事になるからと婚約者として認められなかった。

 1年A組主席だったがカール・エメロンが学園を去った事により1年S組に上がった。


○シルビア・セーブル

 セーブル伯爵家令嬢。クリス・ソードの婚約者で、乙女ゲーム「プリンセスエデン」ではウィッシュ・キャンサー若しくはクリス・ソードとの好感度が上がるとライバル令嬢として主人公の前に立ちはだかる。

 ウィッシュ・キャンサーとは従兄妹の関係があり頭脳派という共通点がある。お互いに将来は結婚するんだろうと思っていたけれど、血が濃すぎる事になるからと婚約者にはならなかった。

 1年A組の次席だったがカール・エメロンが学園を去った事により1年A組主席となた。

 セーブル伯爵は法衣貴族で内務大臣をしており中立派。


○クヌート・マクレガー

 元エメロン王国マクレガー侯爵家当主。マクレガー侯爵家はマクレガー男爵家の主家。マグダラ公爵家が伯爵家へ降爵した事に伴い貴族派筆頭になっていた。マグダラ伯爵は、エカテリーナ・マグダラをクヌート・マクレガーに引き渡す事で便宜を貰うつもりで婚約者にする約束をしていた。その件で王宮内の宴席の場で襲い掛かるもマギ・ポットに撃退される。恥をかかされた事に憤慨し、マギ・ポットに決闘を申し込むが敗北し分家の子であるエバンスにマクレガー侯爵の座を渡す事になった。


○ソール・エメロン

 エメロン王国第二皇子。側室の子供であるためカールとは腹違い。5歳であるため加護はまだ無いが、乙女ゲーム「プリンセスエデン」では「嵐」の加護を受けていた。カールの失脚により皇太子になった。生母は後述のキャロライン・エメロンだが亡くなっている。


○キャロライン・エメロン

 エメロン王国国王側室。ソール・エメロンの実母。ソール・エメロン出産後に死亡。生家はヒルローズ侯爵家で、父親はガービス・ヒルローズ侯爵。エリス・ヒルローズ及びカタリナ・ヒルローズは妹。


○ユキたん

 フェンリルを探しに10000m級の山である氷狼の頂に行った帰りに出会った雄の雪豹。氷の息を吐く事が出来る。約300年間番となる牝を探していて、氷結を操るという噂のあるフェンリルの魔獣を番だと思い氷狼の頂の周囲の大山脈地帯を約20年間徘徊していた。

 バーナード・リンガと一騎打ちをし、一撃でノックアウトした事で従魔になった。

 バーナード・リンガの従魔となったあと、主人公の氷結魔術の威力を見て降参し「兄貴」と呼ぶようになったが、心のパスが繋がってはいないので声は届かない。


○ソラたん

 主人公が光輝竜の卵から孵して従魔になった子竜。黒色の鱗で目が赤で翼が生えていて飛べる。空を飛べるからソラたんと名付けられた。主人公の加護「空」の影響を受けていて空間に関するスキルが使える。肉が好物。

 ルビーアイたんという名前の候補があった。

 翼での飛び方をチーたんに教わっていたけれど、空間のスキルで飛ぶ方が簡単だと思い浮遊してスーッと滑る様な飛び方をするようになった。


○フジたん

 バーナード・リンガが光輝竜の卵から孵して従魔になった子竜。赤茶色の鱗で目が茶色で翼が無いけれど鱗が分厚い。前世の病院の窓から見えた夕日で赤く染まる富士山かフジたんと名付けられた。バーナー・ドリンガの加護「山」の影響を受けていて溶岩を口から吐くスキルが使える。果物や野菜が好物。

 実はドンたんという名前の候補があった。

 少しづつ体が大きくなっており1トン級の牛ぐらいの大きさになっている。

 体の大きさが子犬程度のまま大きくなっていない。


○スイたん

 エカテリーナ・マグダラが光輝竜の卵から孵して従魔になった子竜。青色の鱗で目が金色で翼は無いけれどエラやヒレが生えている。水生の竜である事からスイたんと名付けられた。エカテリーナ・マグダラの加護「海」の影響を受けていて水流操作のスキルが使える。魚介類が好物。

 実はウミたんという名前の候補があった。

 海でクラーケンを捕まえ食べた影響で全長約300m(約12両編成の新幹線程度)に巨大化した。


○バイドル・キャンサー

 王国宰相シューマ・キャンサーの弟。王立学園の学園長をしている。シューマ・キャンサーに頼まれ学園での情報を売っていた。その結果主人公達が学園のダンジョン実習で襲われる事になった。それを追及に来た主人公達に対して退学だと言ったため、主人公とフローラ・エルムとバーナード・リンガから決闘を申し込まれた。しかし実力が高いと知っているバーナード・リンガの決闘は受けず、主人公とフローラ・エルムの決闘だけを受けた。

 代理人としてヤハイエ聖国の異端狩り部隊の精鋭を指名したけれど、代理人は主人公とフローラ・エルムに敗北した。

 結果として学園長を失職となり貴族籍も剥奪された。


○ヒロー・コーシノ

 ヤハイエ聖国異端狩り部隊の精鋭。「雲」の加護を持ち多彩な魔術を操る。特に水と風と雷複合魔術が得意。負けん気が強く「日」の加護を持つ信徒だけでなる、教皇直属部隊に対抗心を持ち心身を鍛えた事でヤハイエ聖国最強の魔術師となった。

 主人公とフローラとバイドル・キャンサーの決闘の代理人を務めたが、敗北した。


○リョー・イーケガ

 ヤハイエ聖国異端狩り部隊の精鋭。「土」の加護を持ち。大盾と打撃武器の扱いが得意。ヤハイエ聖国騎士団に所属していた時に無敗だった実績がある。

 主人公とフローラとバイドル・キャンサーの決闘の代理人を務めたが、敗北した。


○襲撃者達

 ヤハイエ聖国異端狩り部隊。エメロン王国王都近くのダンジョンで主人公達を襲った冒険者に扮した10人と、ナザーラ領に帰省中の主人公とフローラを襲った8人と、マクレガー領にいたユキたんを襲った8人の合計26人で全員死亡。


○クッキー

 キャンディの第1子の女の子。加護は「地」。


○ビスケット

 キャンディの第2子の男の子。加護は「人」。


○ミーたん

 雪豹の聖獣の子供。雌。ヤハイエ聖国の枢機卿の1人の従魔だったがユキたんが枢機卿を殺した結果、ユキたんの主人であるバーナード・リンガの従魔になった。

 ヤハイエ聖国の初代教皇の従魔であった雪豹の娘。首に言うことを効かない従魔を躾けるための首輪がつけられていたけれど取り外されている。

 その首輪の力で無理矢理従魔にされていたので、助けたユキたんに感謝している。

 年齢は100歳未満で子供。

 

○ネリウム

 リンガ帝国北部の毒花の森に住むトレント達の代表者。形態は夾竹桃。エメロン王国のマクレガー侯爵領が所有する事になった海側の断崖地でダンジョンを作り始めている。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る