第一章 登場人物紹介
「俺たち、二人で一人なんだからさ」
【アルラズ・スノウ】
第一章の語り手のひとり。
炎神が右眼から流した涙より生まれた男体の眷属であり、アルヴィンの双子の兄。
正義執行機関「瞳」、序列第三位。『試練』の役割を持つ。
彼にとっての『正義』とは「家族愛」である。
アルヴィンの記憶の一時的な受け皿となる為に「忘れっぽい」という性質を持っており、自身が二年前に解決した「闇を泳ぐ魔物」事件や、依頼主であったシエラ・バーンネルのことも忘れてしまっていた。アルヴィンの身を護る為の監視という形で、彼女と一方的な再会を果たしている。
母親である炎神を「この世で最も愛している」と言って
糸使い。空間操作系魔法のエキスパートであり、現れたり消えたり惑わしたりはお手のもの。その仕事場は神域(裁きの塔、大聖殿、附属図書館)の外側であり、人……罪人やその被害者と関わり合うことが多い。任務を終えると、神域の内側で過ごす弟へ「お土産」を買ったり拾ったりして帰るのが習慣。
アルラズのイラストはこちら。
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https://kakuyomu.jp/users/shiba_sui/news/16818093083575519867
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「ありがとう。俺たちも貴方のことを忘れない。『正義』の名のもとに」
【アルヴィン・スノウ】
炎神が左眼から流した涙より生まれた男体の眷属であり、アルラズの双子の弟。
正義執行機関「瞳」、序列第三位。『記憶』の役割を持つ。
外見年齢は二十代前半くらい。顔立ちはアルラズと瓜二つの超絶美形。ただし銀色の長髪だったり身体のつくりが兄と比べて華奢だったりと差異があり、纏う雰囲気は大きく異なる。服装は非の打ち所がないフォーマルなもの。
一度記憶したことを永久に忘れない能力と、「周囲に存在するあらゆるものから、あらゆる境界を透化した上で、あらゆる情報を集める能力」を持つ特異な存在。彼にとって読心は失礼なことだが特別なことではなく、その能力を強く意識して制御しなければ、実際に言動や表情で示された以上のことを見透かしてしまう。
常に身体中に能力制御用の細い帯を巻いており、色の暗いシャツを選んで着ているのはその「紅」を隠すため。身につけている黒手袋や色眼鏡も家族特製の制御用具であるが、そこまでしても能力を完全には抑えきれず、神域から出ることができない。
難儀な敏感体質だが、それだけ強力であるからこそ、他の眷属たちの
やわらかで洗練されたふるまいの裏側に、豊かな感受性を隠している。
兄に対してのみ、ツン要素多めのツンデレ。ラピットが好き。
アルヴィンのイラストはこちら。
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「わたしの人生に、おふたりが残してくださった光跡を……覚えていても、いいですか……!」
【シエラ・バーンネル】
第一章の語り手のひとり。
ミガーネの街で生まれ育った十六歳の女性。聖都立ティアニーリア神学校の神学科に、特待生としての入学が決まった努力の才媛。
二年前、『闇を泳ぐ魔物』事件で唯一の肉親であった母親を失うも、炎神の遣いであるアルラズに仇を捕らえてもらい、人生を救われた。以降は街外れの教会にて神父をつとめる養父のもと、立派な聖職者になるべく猛勉強を開始する。
風属性の翠色の魔力の持ち主だが、魔力量が非常に乏しい。それゆえ魔法は初歩的なものも使えず、同年代の少年たちから蔑まれてきた過去を持つが、アルヴィンとの出会いによって報われることになる。
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「心とは、何なのかしら」
「自分の手で選んだ
「俺を護ろうとしないで。兄さんを護らせて」
「教えてくれ。僕がこうして君を止めようとするのは、今宵で……」
「ワタシはかつて、一度殺され……呪いという名の黒灰の中より
これは、存在する筈のない「愛」の物語。
ある英雄の物語。
→次章 「第二章 翠竜の舞う夜」へ続く
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