第18話 死なない男
警視総監 横谷の部屋
来人は、必死に蘇生の為に応急処置を行なっていた。
そこに救急隊が到着する。
来人は、救急隊に任せて、柴山刑事と話ている聡太と電話を変わる。
「ああ‥分からない‥何で言わなかったかって?言ったら警護を厳重にして、〝ヤツ〟が現れないじゃないか?大丈夫だ‥エレベーターに閉じ込めた‥もう警察もくるんだろう?逃げられやしない‥わかった‥では後で‥」と話、電話を切った。
3分ほどして、警察官も10人以上到着した。
来人は、〝言霊〟を使いすぎ首を痛めていた。
警察官の中から、30代前半であろうメガネをかけた、気の弱そうな優しい顔つきの青年が来人に近づく。
「柴山刑事から連絡は受けてます!私は五十嵐、警視正です!ありがとうございます!横谷総監は私の父みたいな方ですから!
大丈夫ですか?お怪我はありませんか?」と来人に気を使った。
来人は、「それより28階で止まっているエレベーターに〝犯人〟を閉じ込めた!防犯カメラを確認してもらえば、〝ヤツ〟がこの部屋に入ったのすぐわかる!〝ヤツ〟を捕まえてください!」と伝える。
五十嵐警視正は、「分かりました!すぐに確保します!ところで‥貴方は特殊な能力が使えるとか?」と途中から耳元で話始めた。
「柴山さんにきいたんですか?まあ‥それより早く!」と五十嵐警視正に話す。
五十嵐警視正は、「わかりました!すぐ28階のエレベーターに向かいます!ありがとうございます」と深々と頭を下げて、警察官3人を連れて部屋を飛び出した。
28階 エレベーター3号機の中
「旦那!なんとかしてくださいよ!このままじゃ捕まっちまう!」と吉宗は慌てる。
「ふん!さっきから、やってるが、今日は呪いを使い過ぎたかもしれないな?‥なるようになる」と〝執行人〟は観念したようにも見えた。
それから間も無くエレベーターの扉が開いた。
警視正 五十嵐は、「やあ!よくもやってくれたね?確保しろ!」と警察官に命じ、〝執行人〟と吉宗は取り押さえられた。
「連行しなさい!」と優しい顔だった五十嵐は厳しさを出した。
数分後 ワンボックスのパトカーの中
部下の警察官に運転させ、五十嵐は助手席に乗っている。
後部席には、それぞれ警察官に取り押さえられた〝執行人〟と吉宗がいた。
そこに、五十嵐の携帯に着信が入る。
「はい!五十嵐です!容疑者は確保しました!連行しています‥わかってます‥私は大丈夫です‥わかりました!」と電話を切り、「ちょっと停めなさい」と運転手に命じる。
車が止まると五十嵐は拳銃をとりだした。
「わかるかい?‥〝執行人〟?」と拳銃を執行人に向けた。
「だいたいは、解る」と〝執行人〟は目を閉じた。
次の瞬間!五十嵐は、同乗していた警察官3人を次々と撃った!
五十嵐は、〝執行人〟に「腹を撃ってくれ‥」と執行人に拳銃を渡した。
〝執行人〟は頷いて五十嵐の腹を撃った。
五十嵐の腹から、血が流れ出す!
「さあ、いけ!」と五十嵐は、〝執行人〟と吉宗を逃した!
五十嵐は警察無線で「こちら五十嵐!容疑者逃走!
負傷者多数!至急応援を頼む!」とだけ伝えた。
五十嵐の腹からは、血がボトボトと流れでている。
五十嵐は、〝指を3本立て〟目を閉じた!
流れていた〝血〟はやがて止まった。
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