第9話 薬草採集とギルドでひと悶着

「1.2.3.4.…………54.55」「55匹そっちは?」

 クリスとヒエイは休息のあと手分けしてボアの死体をアイテムボックスに数えながら入れていた。ヒエイも丁度終わったようだった。

『65匹』

「丁度120匹」

 それを聞いたヒエイは少し驚いた。

『銀貨24枚だな、銀貨12枚で山分けだ』

「素材の値段もあるからもう少し高くなると思う」

『だな』

 2人はそんな立ち話をしていた。


「とりあえず」「少し移動してヒーリング草でも探そうか」

『そうするか』

 クリスとヒエイが戦った場所は血溜まりになっていた。そして2人は少し移動し芝生の上に1本の木が生えている場所に移動した。

「ヒーリング草探す前にステータス見たい」

『たしかに戦闘中に頭の中に音が鳴り響いてたからな』

 そうして2人は木の下に座り込むと鑑定でステータス情報を確認した。


ステータス


クリス

種族 人間族

クラス ?????

Lv7

HP133/133

MP127/150

SP92/111

 

筋力  :70

防御力 :93

敏捷性 :79

器用値 :146

精神力 :86

幸運値 :56

スキル ?????

    鑑定分析

    一般常識Lv1

    光魔法Lv2

    言語理解

    アイテムボックスLv1

    魔力操作Lv2

称号 なし



ヒエイ

種族 人間族

クラス ガンナー

Lv6

HP120/120

MP28/103

SP99/131

 

筋力  :82

防御力 :72

敏捷性 :99

器用値 :94

精神力 :60

幸運値 :47

スキル ガンナー

    鑑定分析

    銃作成ガンクリエイトLv1

    弾薬無限Lv2

    言語理解

    アイテムボックスLv1

称号 なし



スキル詳細


ガンナー

分類 :クラススキル(⁠内包スキル)

  射撃補正Lv2

  反応速度Lv1

 


「レベルめっちゃ上がった」

『俺も』

2人はレベルを見て喜んだ。

『ステータス確認終わったし、ヒーリング草探しに行こう』

「OK」

2人はそう言って草を鑑定しながら探した。

「あった」



ヒーリング草

ランク☆☆

回復ポーションの素材になる


 

 クリスがそう言うとそこには、葉が五枚ついて白い花咲いているヒーリング草を見つけた。

「葉っぱだけを摘んで」「そうする次も生えてくるから」

 クリスはヒエイにそう言うと葉っぱを千切った。そうして2人で手分けしてヒーリング草を探すと、それなりの量になつた。2人は切り上げようと、木の下に集まった。


「回復ポーションを作れると、いろいろと便利かもね」

 クリスは長時間同じ体勢で居たため、腰が痛くなったのか腰を擦りながらヒエイにそう言った。

『そうだな時間があったら試して見るのも有りだな』

「じゃあ街に戻ろうか」

 クリスはそう言うとヒエイの手を引いてカルの街に歩いて戻った。

 


 クリスとヒエイは冒険者ギルドを訪れていた。クエスト達成報告のために中に入ると、明らかにガラの悪そうな男2人がこちらに近づいて、一人の男が喋りかけてきた。

「おまえさんカワイイ、ツラしてるな」「俺とイイコトしないか」

 男がそう言うと、もう一人男がヒッヒッヒといい近づいてきた。

 クリスはその言葉に背筋が凍りすぐさまヒエイの後ろに隠れると、男が「そんな男より俺らのとここいよ」と言い放った。

 クリスはヒエイの後ろでブツブツ言っていた。

「ギルティ」「女の天敵、殺って良いよね」「銃、頂戴」

 クリスはヒエイの後ろで怯え、男2人組を睨みながら言うと、ヒエイはクリスの反応に少し驚いた表情になるとヒエイは快く言い放った。

『ギルティ』『銃作成ガンクリエイト

 ヒエイはそう言って、テーザー銃を生成した。

 

 テーザー銃とは小さな投げ矢に銅線ワイヤーを通して電気ショックを与え、相手を一時的に動けなくする銃である。

 

 そう言って、テーザー銃をヒエイの手から奪うように取り、銃を発射すると同時に魔法も一緒に発射した。

 「サンダーボルト」

 雷の魔法はテーザー銃の銅線ワイヤーを通して男2人に命中し倒れた。少し焦げていたが生きている。

 

 その騒ぎを聞きつけて席を外していた、受付のお姉さんが受付カウンターに帰って来きた。

「なんですかこの騒ぎ」

 受付のお姉さんはその光景に驚いた。

『実は……』

 ヒエイは事の顛末を話し、クリスとヒエイはお咎め無しとなった。


「クエスト達成報告をしに来たのでしたね」「証明部位を出してください」

 受付のお姉さんは話を戻して、討伐証明部位の提示を求めた。

「実は解体とか出来なくて」

 クリスとヒエイは困った顔で言った。すると受付のお姉さんは「問題ないですよ解体場があるので、手数料を払えば解体してもらえます」と笑顔で言うとクリスとヒエイはギルドの解体場に案内された。

 解体場に行くとそこには体格の良いムキムキのおじさんが魔物を解体していた。

「カー爺さん」

 受付のお姉さんがそう呼ぶとこちらに気付いたようで、解体の手を止めてこちらにきた。


「嬢、今日はどうしたんだ」

 カー爺さんは受付のお姉さんを見てそう言った。

「新人さんをここまで案内しに」

 受付のお姉さんがそう言うとカー爺さんは「こっちだ」と手招きをして、解体場の中に案内され言われた場所にボアの死体を出した。

 するとその量にカー爺さんと受付のお姉さんはびっくりしたようで、驚いた顔でボアの死体の山を見上げていた。

「こりゃたまげたな」「流石に今日は無理だから明日に来てくれ」

 クリスとヒエイが出した量に驚いてい言った。クリスとヒエイは『「わかりました」』と、言うと解体場を出て受付カウンターに戻り、ヒーリング草のクエスト達成報告をしてギルドを後にした。

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