第2話 まずは状況確認
「ここは……」『「おお~~ファンタジ〜〜」』
二人が目を覚ますとそこには一面の草原が広がり、東の方に森と大きな山脈がみえ、真上から太陽の光が差し込む。その神秘的な光景に見とれ、2人は胸を躍らせていた。しかしシンは、ふと思った「俺の声、なんか高くない?」と、そのとき、唐突にヒエイが驚いた様子でこちらを見て言った。
『シン、見た目………』『どう見ても女の子だぞ!』
「え……」
シンの驚いた声とともにヒエイの目に写ったのは、女子高校生くらいの見た目の人だった。彼女は腰まで届きそうなほど長い、白銀の髪、サファイアのような青い目、そして白銀の鎧に青いミニスカート、太ももまである白いハイソックス、その可愛い姿にヒエイは恥ずかしそうに目を反らす。それもそのはず高校時代からの親友が可愛い女の子に変わっているのだから。
「ま、いいか」
『え、いいの』『切り替え速くない』
「うん、昔から母や姉に女子ぽいと言われてたから」
「とにかくまずは、持ち物確認とステータス確認だね」
2人の足もとには2人分の皮のウエストバッグがあった。それぞれバッグを手にとって中の物を広げると、干し肉3日分、水袋、地図、ナゾの本と銀貨10枚、金貨10枚が布袋にそれぞれ入っていた。だがシンのバッグには光魔法書の下級と中級の二つが入っていた。どうやらこの世界では治癒魔法は光魔法の分類らしい。
『そういえば、この世界の貨幣はどれくらいの価値なんだ?』
ヒエイはお金の価値に付いて尋ねてきた。
「俺の一般常識スキルによると」
「鉄貨=10リス=10円
銅貨=100リス=100円
銀貨=1,000リス=1000円
金貨=10,000リス=10,000円
白金貨=1,000,000リス=1,000,000円
王金貨=10,000,000リス=10,000,000円」
「くらいの価値だな、白金貨や王金貨はほとんど使わないな」
『なるほど、あとこのナゾの本だな』
そう言ってヒエイはナゾの本を手に取った。するとシンは隣りでヒエイに言った。
「鑑定と、頭の中で思えばでてくるぞ」
シンがそう答えるとヒエイは持ち物を『鑑定』し始めた
干し肉
ランク☆☆☆
ホーンブルの肉
制作者「 」
水袋
ランク☆☆☆
ただの水袋
制作者「 」
世界地図
ランク☆☆☆☆☆
現在地、拡大、縮小もできピンを立てて記録もできるマジックアイテム
破壊不能
制作者「 」
記録の書
ランク☆☆☆☆☆
頭の中で思ったことを文字や図にして無限に記録できるマジックアイテム
破壊不能
制作者「 」
「なかなか凄い性能のアイテムだな」
『確かに、いい性能してるな』
二人は楽しそうにそんな会話をしていた、しかし「制作者が空欄なのは見つかると騒ぎになりそうなので、エリシス様の配慮なのだろう」とシンはそう察した。
『次は、ステータスだな』
『「ステータスオープン」』
二人はそう口にすると二人の目の前に半透明な、ステータスが表示された板のようなものが表れた。どうやら他の人には見えないらしい。
ステータス
種族 人間族
クラス なし
Lv1
HP25/25
MP30/30
SP15/15
筋力 :10
防御力 :15
敏捷性 :13
器用値 :32
精神力 :14
幸運値 :20
スキル 鑑定分析
一般常識Lv1
光魔法Lv1
言語理解
アイテムボックスLv1
称号 なし
種族 人間族
クラス なし
Lv1
HP30/30
MP23/23
SP20/20
筋力 :14
防御力 :17
敏捷性 :15
器用値 :24
精神力 :10
幸運値 :27
スキル 鑑定分析
弾薬無限Lv1
言語理解
アイテムボックスLv1
称号 なし
スキル横の拡大ボタンを押すとスキルの詳細がわかるようだ。
鑑定分析
分類 :パッシブスキル(ユニークスキル)
物、生物、植物などの情報が見れる
分類 :マジックスキル(ユニークスキル)
銃を作成できる。大きさや重さなどによってMPの消費量が変わる。
レベルが上がるとMPの消費量が減る。
弾薬無限Lv1
分類 :マジックスキル(ユニークスキル)
弾丸の威力によってMPの消費量が変わる。
レベルが上がるとMPの消費量が減る。
言語理解
分類 :パッシブスキル(ユニークスキル)
すべての言語を理解できる。
アイテムボックスLv1
分類 :パッシブスキル(ユニークスキル)
物、植物を収納できる。中は時間が止まっている。
レベルが上がると収納できる量が増える
一般常識Lv1
分類 :パッシブスキル(ユニークスキル)
一般の常識が分かるようだ。
レベルが上がると情報量が増える。
シンはスキルを確認していると名前のところが1回まで変えられることに気がついた。
「あ、名前のところが変えられるよ」「ヒエイ、苗字は消した方がいいよ」「貴族しか持ってないから、下手したら死刑だよ。」「俺……私は、クリスに名前変えるから、これからはクリスと読んでね」
『了解!』『クリス』
ヒエイはステータスを見ながらそう言いながら苗字を消した。
「ステータス確認終わった?」「そろそろ街に行こう」
クリスはそう言いながら世界地図を開いた。
「今ここはアルー王国、西の方にカミル男爵領のカルの街があるからそこに行こう。」「日が暮れる前には着きたいね。」
クリスはそう言いながら世界地図をバッグにしまった。
『さあ、行くか!』
ヒエイがそう言うと二人は馬車道に沿って、西の方へ歩き始めた。
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