浴場と王妃と聖女

王宮のベッドは寝心地が良かったなぁ。

諸事情で、殆ど寝られなかったけど。

 

私が王宮で一泊した翌朝、予定通りアルト君達はサティアを連れて王城にやって来た。

やや心配だった書状の受け渡しも、滞り無く完了した。

特に抗戦派貴族の妨害とか無かったし。

 

ちなみに、初めて開封された書状の内容を要約すると

 

・不本意だけど取り敢えず停戦したるわ

・和平協議に適当な場所を決めようや

・追加の連絡官送るから、ソッチも使者を寄越せや

・王国が変な動きを見せたら、また容赦なく攻め込むわ

・ティアナっていうクッソ面白ぇ女のおかげだから、そこんトコ夜露死苦

・あ、サティアはしばらくティアナのパシリな

 

書状の内容を初めて確認した、サティアの驚き様ときたら…面白かったなぁ。

 

「あ゛ぁー!なぜぇ!?どうして…魔王様ぁ!何故にこんな変態クソ女の側に居らねばならぬのですか!?いやっ!嫌だ!いーやーだぁー!」

 

サティアは頭を抱えて、嘆いていた。

彼女が見せていた、先程までの凛々しい姿は一体何処へやら。

私も随分と嫌われたものだ。

私は清純な聖女を、日々完璧に演じているというのに…謎だ。

 

「そう仰らずに。これからも、仲良くしましょう?ねっ?サティアさん♡」

 

彼女のご機嫌を取るため、私はサティアへ精一杯の笑顔を振りまいた。

 

「えっ、キモ……ヤダ!ヤダヤダ!お前が作ったメシは確かにウマいが、それ以外は断じて認めん!ヤダ!ヤーダー!帰る!おうちかえるゥ!」

 

「そんなワガママばかりですと、魔王様にお伝えする事になりますよ?」

 

「えっ!?えーっ!?いやぁ!やめてぇ!それだけはヤメテくれ!あー!クソがぁ!クソがぁ!くっ、この卑怯者!恥を知れ!」

 

敵地のど真ん中で駄々を捏ねる、魔族の将はとても愉快だった。

魔族の警戒に当たっていた近衛騎士達は、サティアを残念なモノを見るような表情をしていた。

 

サティアは意外と、表情豊かで面白いな。

よし!これから、この女をもっと弄ってやろう。

私は、そう決心した。

 

「くそぅ…この変態クソ女!いつか仕返ししてやるからなぁ!」

 

サティアがガルガル言いながら、ビャンビャン喚き散らしている。

何だ、可愛いヤツなぁ。

犬みたいだなぁ。

昔実家で飼ってたチワワを思い出すなぁ。

 

 

 

ーーーーーー

 

 

「ふむ、秘宝か…」

 

アルト君達と共に国王へ謁見した際、私は思い切って件の秘宝について国王に尋ねた。

 

「はい、それが王国の宝物庫に所蔵されている可能性があるのです」

 

「そうか…しかしなぁ…我が国の宝物庫は、おいそれと誰でも入れる所でもないのだ」

 

「存じ上げております。ネズミ一匹すら入れない、と言う話でしたね」

 

「ああ、私や一部の管財人を除いて、基本的に部外者は入れぬ。しかし、本質は異なるのだ」

 

「本質、と仰りますと?」

 

「元々の宝物庫は、王家伝来の希少な品々を保管していた場所であったのだが…」

 

「元々、という事は…現在はどうなっているのですか?」

 

「結論から言おう。コレは他言無用だ。今の宝物庫はな、ダンジョンになっておる。信じられんだろう。いつからか宝物庫が、丸々ダンジョンになってしまったのだ」

 

「ダンジョン!?」

 

ダンジョンと聞いて、アルト君が反応した。

ダンジョン大好き少年だわ、コレ。

 

「ああ、原因は不明だが…おそらくは所蔵していた、何らかのアーティファクトが作動したのだろう。宝物庫の物品も、ダンジョン内部に散らばってしまったようだ。迷宮となった宝物庫の深部には、ダンジョンらしくモンスターも出るらしい」

 

「では私が聞かされていた、宝物庫の厳重な警備というのは…」

 

エリナは驚きを隠せないまま、父親でもある国王に呟いた。

この事は王国の中でも、一部の人間しか知らないらしい。

 

「察しの通りだ、我が娘よ。そう、万が一の事を考え、モンスターが出てこないように監視しておるのだ」

 

「王宮の下にダンジョンが形成されたのは、驚きを禁じ得ませんね」

 

「いや、実は宝物庫は王城とは別に、宝物殿として存在している。地下のソレは単なる金庫や倉庫だ。当然そこにも貴重品はある故、警備は敷いておるがな」

 

「国としては、王都に出来たダンジョンを放置しておく筈がありません。何か調査などは行っておりますか?」

 

私は国王へ、率直に質問を投げかけた。

それはそうだ。

国王のお膝元に出来たダンジョンを、長年放置しておく筈がないからな。

 

「当然、過去に調査は行った。しかし、出現する魔物がかなり強力なようでな。調査も殆ど進まず、未だもって未解決のままだ。まぁ、不思議と、魔物達は宝物庫内部から出る素振りは無い…それ故、ダンジョンの外は今だ安全なのだが」

 

「なるほど……なら、その調査、俺達でもやれますか?」

 

ダンジョンと聞きソワソワしていたアルト君が、国王へダンジョン探索を願い出た。

やっぱ行きたいんじゃん、ダンジョン。

 

「おお!勿論、勇者殿が協力してくれるならありがたい。可能であれば、異界化の調査と、宝物の回収をしてもらいたい。もちろん案件の解決や、宝物の回収には、相応の対価も用意しよう。その秘宝とやらも、内容によっては下賜することも可能だ」

 

「よし!しばらく王都に滞在して、宝物庫ダンジョンを攻略しよう!なっ、アーシャ!エリナ!」

 

アルト君は目を輝かせながら、アーシャとエリナに同意を求めた。

多分2人の事だから、断らないでしょ。

 

「良いじゃない。ダンジョンで宝物探し、楽しそうね」

 

「私も、ダンジョン攻略はするべきだと思う。宝物庫の外が安全とは言え、万が一の事もある。見過ごす事はできない」

 

案の定アーシャとエリナの二人は、アルトの提案に乗り気のようだ。

問題は、一人いる魔族の女。

 

「二人も探検家が板に付いてきたな!所で、サティアはどうする?ダンジョンに行ってみるか?」

 

アルト君は二人に次いで、ムチムチデカパイぱっつんぱっつんドS女魔族サティアに問いかけた。

 

「私も行こう。憂さ晴らしに、ダンジョン内のモンスターを蹴散らしてやる」

 

意外と彼女もノリノリだ。

まぁ、しばらくは人間とも戦争が起きる予定は無いしな。

彼女なりの、ストレス発散なのかもしれない。

 

「よし、サティアの参加も決定したな!」

 

「では、しばらくの間は王都に滞在して、ダンジョン攻略と秘宝探索ですね。皆さん、頑張りましょう!国王様、サティアさんの参加もよろしいですか?」

 

私は大まかな話を纏めて、国王へ確認を取った。

魔族のサティアが助力してくれれば、頼もしい事この上ない。

ダンジョン攻略も、かなり楽になる。

 

「ああ、問題ない。後ほど許可状を発行させる。用意が出来次第、使いの者に案内させよう。所で、聖女殿に別件で話があるのだが…」 

 

国王が私へ向き直って、相談を持ちかけた。

何のことだろう。

 

「我が妻が、聖女殿の講話を強く所望していてな。二度目で悪いが…可能であればこの後、妻の所に来て欲しいのだ」

 

あっ、ネイ王妃の事か。

忘れてたわ。

あの様子だと、またティアナ流神聖エステ術をお求めかもな。

 

「まぁ!それは参らぬ訳には行きませんね!」

 

「じゃあ、俺達はダンジョン探索の準備をするか。サティアはどうする?」

 

「私もお前達と同行しながら、王国の市井でも見て回るとしよう」

 

今後の方針が定まり、国王との会談もお開きとなった。

 

 

小一時間後、私は約束通りネイ王妃の部屋にやってきた。

 

「お待ちしておりましたわ!ティアナさん!」

 

あ、そういえば昨日、お互いに名前を呼び合う約束してたっけ。

 

「お顔色が良ろしい様ですね、ネイ様。その後の調子はいかがですか?」

 

「その事なのですが…実はわたくし、今殆どお化粧しておりませんの!それでも、この通り!こんなの初めてですわ!」

 

事実、ネイの顔肌はかつて無い艶を帯びていた。

顔だけなら、あと10歳は若く見られる。

 

「それは素晴らしい事です。ご希望であれば、私から再び加護を付与いたしますが…いかがでしょう。もっと”身体のあらゆる所”に施術いたしますよ?」

 

「是非に!是非に!お願いします!」

 

やったぜ。

また合法的に、人妻を好き放題ワサワサ出来るぜ!

 

「では、先日と同様に”二人きり”で湯浴みをしませんか?その方が、祈りと加護の付与も捗ります。それと今回は、特別に神の加護を付与された道具を、浴室で使いますので」

 

「あぁ…光栄ですわ。今度はどの様な加護になるのかしら。楽しみだわぁ…」

 

 

やった。

やってやったぞ。

遂に、逆ソーププレイしてやったぞ。

しかも人妻経産婦美女に。

 

下準備として、浴室全体に防音魔法をガッツリ掛けた。

広い浴室だが、今の私にとってはその程度の範囲、余裕でカバーできる。

これで、室内で何をしても一切の音は漏れることが無い。

外で待機している侍女に不審がられるが、些事だろう。

 

ソーププレイに必須な、ローションも頑張って用意した。

 

デェーん!(効果音自前)

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ローションの滑りと粘り気を再現するのに苦労した。

しかし魔法でガーッてしたら、何とかなったし良かった。

 

逆ソーププレイは最高だった…

 

加護と称して、あらゆる事をネイにしてやった。

次も呼ばれるように、治癒魔法は小出しにしたけど。

 

もうねぇ、ヌルヌル最っ高!

あと色々舐め尽くしたけど、最っ高!

後半なんか、加護とか忘れてイキ狂ってたよ、彼女。

もうビッチャビチャ!

何でだって?

そりゃあ、風呂だから湯に決まってんダルルォ?

健全なんだよ、建前は。

 

あと国王様とは、どうやらだいぶご無沙汰らしい。

どおりで、物凄い乱れようだった訳だ。

やっぱ、身体を持て余した人妻って最高やな。

私の治癒魔法のおかげで、少しずつ若返ってるし。

 

何だろう、この気持ち。

目の前の美女が人妻で経産婦って思うと、凄く胸と下半身が熱くなってくる。

もうねぇ、エリナと張り合えるくらいの美貌はあるよ。

胸もデケぇし。

やっぱ年上の魅力ってやつ?

見た目は、以前より若返っていると思うけどね。

次は双丘のハリでも戻してやるかな。

多少垂れてても良いんだが、本人としてはハリがあった方が嬉しいだろう。

 

うん、色々ハッスルし過ぎた。

ネイが気絶したから、一旦休憩して侍女に報告だ。

 

「王妃殿下は、ゆっくりと湯に浸かりたいそうです。ごめんなさいね、まだ湯上がりまで時間が掛かりそうです」

 

よっしゃぁ…気絶したまま開発してやるぜぇ…

ヒッヒッヒッヒッヒッヒッ…

 

あ、その翌日もお呼ばれしました。

 

私を見る、ネイの視線が変わってたのは嬉しかった。

 

一度に若くし過ぎると、怪しまれるからね。

少しずつ、何回もやりましょうねぇ。

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