ガールズトーク

「ねぇ、エリナ。アンタさぁ…ティアナとえっちな事、してるでしょ?」 

 

「んなっ!?なななななななななな何を言っている!」

 

砦防衛に向かう、数日前の事…

アタシは、エリナと宿で二人きりになるタイミングを見計らっていた。

それで案の定アルトとティアナが、恒例の酒盛りで不在になったわ。

そのタイミングでアタシは、彼女に問い詰めたの。

 

 

「だから、アンタさ…ティアナとえっちしてるんでしょ?起き抜けのアンタから、時たま物凄っっっごいティアナの匂いがするんだけど。時々どっちかの部屋で、えっちしてるでしょ?」

 

以前、エリナがティアナの部屋に入っていくのを、アタシは見た。

しかもご丁寧に、防音魔法まで展開して。

そこから、一晩出てこなかったし。

アタシと同じ事を、ティアナとしてんじゃないかと疑ったわ。

 

「何度もえっち言うな!そ、それならば!アーシャだって時々、その…ティアナの匂いが漂ってくるぞ!そう言うアーシャこそ!えっ…ええええっちな事をしてるんじゃないのか!?」

 

確かにアタシの質問ばかりだと、訊問みたいで嫌かしら。

やっぱ、情報カイジってヤツも大事よね。

 

「あら、察しが良いわね。そうよ…アタシはティアナとえっちしてるわ。で、アンタはどうなの?えっちしてんの?」

 

エリナには言っても大丈夫そう。

アタシはそう考えて、思い切って打ち明けた。

 

「…(絶句)」

 

何となくアタシとティアナの関係を察していたのに、何でエリナはそんなに驚くのかしら。

 

「呆けてないで、さっさと答えなさいよ」

 

「うっ…えと…その…そうだ…ティアナとえっちしてる」

 

「…でしょうね。防音魔法まで使って、如何わしい事してるの丸わかりよ。ティアナもバカね…で、どんなえっちしてんの?」

 

「そ、そそそそそんな恥ずかしい話が赤裸々に出来るか!バカタレ!」

 

「あらそう?じゃあ、アタシから言うわね…たまに、男装したティアナとえっちしてるわ。初めは魔力譲渡をして貰うために、えっちしてたんだけどね」

 

「そんな明け透けに、聖女との肉体関係を打ち明けても…その、良いものなのか?」

 

「知らないわよ、アタシそんなに信心深くないし。ってか元凶は、ティアナだから!でね、以前ティアナが男装した事あるでしょ?そのあと、その格好のままティアナとえっちしたらハマっちゃったの…ティアナがする男性の演技、不思議と堂に入ってて…笑っちゃうわよね。今じゃ変装してないティアナとも、エッグいえっちしちゃってるわ」

 

「そ、そうなのか…ま、まぁ私もあの姿のティアナは凄いと思ったが。特に、あんな巨大な乳袋がどうやって圧縮されているのか、とかな」

 

「でしょでしょ!あのデカパイどうやったら収納出来てんのよっ!持て余してるならあのデカパイを、少しはアタシに分けて欲しいわ…で、アンタはどうなのよ?どんなえっちしてんのよ?」

 

「わ、私はー

 

 

「へぇ、アタシが言うのも何だけど…アンタも大概にヘンタイね。さすがのアタシも、後ろは手を出されていないわよ」

 

エリナって自覚してないけど、すっごい被虐体質かもしれないわ。

アタシが何日も焦らしえっちなんてされた日には、我慢できなくて襲っちゃうかも。

 

「い、言うなぁ!あんな聖女らしからぬ、手練手管で責められたら…生娘の私だっておかしくもなる!」

 

処女のまま全身開発されてるって、凄いわね。

どんな感じなのか、ちょっと気になるわ。

ティアナってホント何者なのよ…

 

「アンタ処女だったの……まぁ、アタシもだけど。でもその気持ち、よく分かるわ。ティアナのワザマエって凄いものね。アレが教会の聖女って、何かの冗談でしょ。アタシは一向に構わないんだけど」

 

「私は男装ティアナのえっちが、その…気になるぞ。確かに、アレは貴公子と言われても、何ら違和感の無い所作だった。今度、頼んでみようかな…その時は、三人でする事になるのか?」

 

自分で言うのも何だけど、アタシとエリナは相当の美女だしね。

それが聖女のティアナと組んず解れつしたら、どえらい事になりそうね。

 

あー、そうそう。

お胸を露出した、男装ティアナはヤバかったわ。

ナリは王子様なのに、アタシよりも遥かにおっきいのが、胸からぶら下がってるし。

しかも柔らかいソレが、アタシを優しくを包み込んでくれたのだもの。

やっぱり二人で、ティアナを強引に襲っちゃおうかしら。

それも良いわよね。

でも…

 

「ダメよ。アタシとアンタが、お互いの情事を知ってるって事…ティアナには黙っておきましょ」

 

「何故だ?二人より、三人の方が…もっと、気持ち良くなれるかもしれないだろう!?」

 

エリナも性欲に正直ねぇ…

アタシもだけど。

でもティアナ、エリナに対してやり過ぎなんじゃないかしら。

 

「黙っていた方が、”面白そう”だからよ」

 

「?アーシャがそう言うなら…ティアナには、この会話をヒミツにしておこう」

 

「そうよ、その方が絶対に面白いわ。それで、もっと面白くなりそうな時に、ネタバラシしちゃいましょ」

 

「何だかよく分からないが…アーシャのその絶対の自信は、一体何処から来てるんだ?」

 

「オンナの勘よ」

 

そう、明確な根拠は無いわ。

でも黙っていた方が、絶対に面白い気がするの。

まるで神様のお告げが聞こえるよう。

 

「勘なのか…むぅ、三人で出来ないのならば…自然な流れで、ティアナに男装を促すしか無いか。難しいなぁ」

 

エリナも男装ティアナとのえっちが、あきらめ切れないみたいね。

 

「男装は難しいけど、三人でする方法が無いとも言えないわ」

 

流石に可哀想だから、助け船でも出してあげようかしら。

 

「なんだ!?方法があるのか!?教えてくれ!もしかしたら、今後の事でも応用が出来るかもしれん!」

 

めっちゃガッツいてくるわね。

そんなに難しい事じゃないのに。

 

「凄い食いつきね、アンタ。簡単よ、ティアナってすっっっごく酒癖悪いじゃない?」

 

「そうだな、あの彼女は…控え目に言って、面倒臭い。何と言うか…下世話な男性が幻視できるというか…とても乙女とは言えない酷い変わり様だ」

 

「そうなのよ!アルトも、よくあんな酒乱と酒盛りができるわね。あんな面倒くさい聖女の相手をするの、アタシは御免よ」

 

「ああ…しかも毎回と言って良い程、泥酔した事を全く覚えていない有り様ときた………まさか!?」

 

「飲酒したティアナなら、アタシ達の手で何をやっても気付かれないかもしれないわ」

 

「そ、そんな卑劣な事が出来るか!」

 

「いや、アンタがされてる事も大概だと思うケド」

 

「あ…あー…まぁ…そうだったな」

 

エリナが腑に落ちたように、肩をすくめて頷いた。

アナタ意外と、おバカさんだったのかしら?

 

「二人で、ティアナを開発しちゃいましょうよ。アタシ達もされてるんだから、お互い様でしょ?」

 

「そ、そうだな!うむ、それが良い!私色に、彼女を染め上げてやる!やはりティアナには、この事はヒミツにしておこう!」

 

「知らない間に、自分が調教されてたって知ったら、彼女どうなるのかしら…ティアナの驚く顔が目に浮かぶわ」

 

アタシ達の会話は、その後も暫く続いた。

防音魔法の勉強でもしておこうかしら。

アレ、えっちの隠蔽工作でも便利よね。

アルトが別室で寝てれば、ティアナにお酒飲ませてやりたい放題だし。

 

飲んだくれたティアナの相手は面倒だけど、それ相応の楽しみはありそうだし。

 

うん、やっぱり防音魔法の習得は急務ね。

魔法の才能はアタシがイチバンなんだから、防音魔法なんて余裕よね。

 

結局その晩は想像が捗って、一人でハッスルしちゃった。

 

もう、アタシも後戻り出来そうにないわね。

 

ゴメンね、アルト。





TIPs 「防音魔法」

詠唱者を中心として、一定範囲に音の隔壁が発生する魔法。

術者の熟練度により、範囲がより広がり、更に大きな音も外界から遮断出来るようになる。

密談で使用される事がほとんど。

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