第2話 近代宇宙に接触
近代宇宙………
大規模なコロニーを幾つも建設して、宇宙船がそこらに飛び回っている。
なんでこの
西暦20億年の元の世界では人類は宇宙に進出しなかった。
何故なら惑星の方が明らかに住みやすいからである。
宇宙では作物も育たないし、そもそも水源が無い。
人工物のコロニーを幾ら建設したって大地や自然の恵みは無いのだ。
まさか惑星の存在に気づいて無い?
紅83式で飛んできたのは約1時間、あの惑星から、およそ100光年は飛んできた。
コロニーや宇宙船が創れる技術があっても、宇宙船自体がそんなに速度が出ないとしたら、100光年の距離はかなり遠い。
「あのコロニー群ちょっと接触してみるか?」
思い付いたら即行動、家訓に忠実なれ!
という訳でコロニーの入口付近、宇宙船が並んでいる最後尾に並んでみた。
そして俺の番が来た。
「ペラペ〜ラ、ペラペ〜ラ、ペラペ〜ラ」
おうふっ、言葉が解らない、俺は頭の中のチップの自動翻訳機能をオンにした。
「見た事の無い船だ、どこの所属だ?」
「所属?地球の日本から来たのだが、このコロニーに入れて貰いたい」
「地球の日本と言うのが分からないが犯罪歴さえなければコロニー内に入れるぞ」
「犯罪歴………それはどうやって証明すれば?」
「犯罪歴は魔法の水晶で調べるので一旦船から降りて来てくれるか?」
「了解した」
どデカい船着き場に紅83式を泊めるとハッチを開けて外に出た。船着き場では先程の検問官が水晶を持って待っていた。
「さあこの水晶に触れてくれ」
水晶にてを触れると水晶が青く光りだした。
「どうやら犯罪歴は無いようだな、ようこそスペースキングダムへ!」
「スペースキングダム……このコロニーの名前か?」
「そうだ、この宇宙で1番デカいコロニーだな」
「ところで水源も無いだろうにどうやって生活してるんだ?食料は?」
1番気になった質問をした処、水は魔法で精製しているという。
「食料はダンジョンの魔物の肉を食べている」
「ダンジョンがあるのか?」
「ああ、あるぞ、貴殿も気になるなら
ダンジョンか、一気にファンタジーっぽくなってきたな〜いいぞ!俺はこの世界を楽しむんだ!
「ところでこの宇宙船、停泊するなら1日100ゴルド頂くが金はあるよな?」
「いやその必要はないよ」
そう言うと俺は紅83式を闇収納にしまい込んだ。闇収納とは闇属性に属する魔法で紅83式の空間収納とは違い空間内部では時間経過が発生する。ちなみに紅83式を収納する前にドラゴンの死体を闇収納に入れ替えて置いた、ちょっとした考えがあるのだ。
「何だ!船が消えたぞ!それは魔法か?」
「まあそんなとこ」
そう答えると俺はコロニーの内部に入って行く。目指すは
ちなみに最初に転移した惑星の事はまだ秘密にして置いた。
■■■■■
此処が
真ん中にデカい掲示板が有り、
そのデカい掲示板を取り囲む様にカウンターが有り、その中に受付嬢らしき人達がいる。さらにその外側にはテーブルが幾つも有り、どうやら酒場か食堂の様に成っている様だ、様々な人々が食事をし、酒の様な物を呑んでいる人も見受けられる。
俺は周りの様子を伺いながら受付嬢に話しかけてみた。
「ようこそ
「登録を済ませたいのだが?」
「登録ですね、では此方の用紙にご記入お願いします」
【名前】ヒカル
【年齢】15歳
【出身】日本
【魔法】6属性
【スキル】無し
【ジョブ】?
用紙に粗方記入して受付嬢に渡す
「このジョブというのは何だ?」
「成人の儀の日に神殿で授かるものですが、見たところ全属性魔法使いならば賢者を授かったのでは?」
「あぁ〜〜そうだった、俺は賢者だった、用紙に書いといてくれないか?」
「承知しました」
なんとか話しを合わせて乗り切った、しかし賢者とかだと、異世界テンプレでは騒がれる奴なんだけどな、周りの視線も何も感じないし、自称だからかな?
「それではギルドの説明をさせて頂きます」
「ちょっと待って、実は金が無い」
「え?」
「金をちょっと持ち合わせてなくてね、モンスターの素材とか、換金出来る?」
「え、ええまあそれは出来ますが登録料は3千ゴルドですよ、ダンジョンに入っても無いのにどうやって素材を?」
「ほいっと!」
闇収納からドラゴンの死体を取り出した。
「レ、レッドドラゴン!!何でこんな貴重な素材を!ってか丸々1匹分!」
どうやら受付嬢のド肝を抜いた様だ、流石は最新型戦闘宇宙船、紅83式だ!
うん、何か人が集まって来た、ザワザワしてる。
「で、どうなんだ?買取は?」
「勿論、大丈夫です、5千万ゴルドで買い取らせて頂きます、3千ゴルドを引いた金額をギルド口座に入れておきますね、それではギルドの説明に移らせて頂きます、当ギルドでは完全ランキング制となっていまして、そこの大きい掲示板を見て頂ければ分かる通り、順位が高く成る程魔物素材の買取価格も高く成ります」
「じゃあさっきのレッドドラゴンは?」
「ランキング1位のボルトハマドさんなら1億ゴルドは越えたかと」
「くそ、そんなカラクリがっ!」
何故か騙された気分になった俺は、オススメ宿だけ受付嬢に聞いて早めに休む事にした。
さあて、明日はダンジョンに潜るぞ!
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