第1話 辿り着いた先は

キュウィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!


紅83式は程なく航行した


30分間外は真っ暗、ちょっと不安になって来た。普通は航路の外の景色が見えるはずだし、集合場所迄はそんなに遠くない、最高速度約100光年の紅83式ならば直ぐに到着するはずだ。


「おっ!やっと外の景色が見えてきた、そろそろかな?」


次の瞬間、俺は絶句した。


外の景色が近代的では無いのだ。


これではまるで授業で出てきた中世ヨーロッパではないか。


何時もは飛び回ってる飛行機とか戦闘機とか宇宙船、ヘリコプターも全く見ない。


見るからに周りの景色は自然な大地や森の木々、人工建築物は見当たらず、どデカいビル群も無い。


それどころか前方にどデカい爬虫類みたいなのが居る、何だあれは?


ん?ワイバーン?いやドラゴンか?


赤いドラゴンが此方へやって来るのが見える。


俺は目を疑った。


ドラゴン………


あの空想上の生き物ドラゴンだ


もしや此処は異世界なのか?


俺は異世界トリップしたのか?


そして目の前にどデカい赤いドラゴンがやって来た、俺は紅83式を宙で制止する。


とりま写真撮るっきゃ無いよね〜


紅83式のカメラ機能を駆使して写真を色んな角度から撮りまくる。


もし現代日本に帰る事があれば世紀の大発見に成るだろう。


そしてドラゴンはと言うと紅83式の周りを旋回し始めた。


何か警戒されてる?


そう思った次の瞬間、空を真っ赤に覆う程の火を吹いてきた。


「うおっ!」


ちょっとビビったよ、しかし所詮はその程度、この機体、紅83式には最新式の魔法障壁と防御結界が張られている。


なんと核兵器の1発や2発平気で耐えてしまうのだ。


うーむ、なんとか死体?を持ち帰りたいな、そう思った俺は、迷う事なく超高音波攻撃のレバーを引いていた。その音波攻撃に生物は耐えられない、例外は無い。


「ギギャーーーーー!!!」


断末魔を上げたドラゴンが落ちそうになった瞬間、紅83式の空間収納にドラゴンをしまいこんだ。


その後、暫く航行した後に上空から沢山の街や村を発見した。その街並みはやはり中世ヨーロッパそのものである。


空想上のドラゴンが居た事を普通に考えて、此処は異世界に間違いないだろう、だがしかし、俺は考えてしまった、この異世界の宇宙はどうなっているのだろうと。


思い付いたら即行動、石田家の家訓である。



俺は直ぐ様、大気圏を越えて異世界宇宙へ飛び立った。


大気圏を越えた瞬間、また俺は絶句してしまった。


異世界宇宙、そこには大規模なコロニーが有り、近代的とも言える宇宙が広がっていた。


これは確実に人が住んでいるな、どうみてもこの宇宙、このコロニー、人間の生活圏だ。


紅83式の地図を広げてみるも元の世界の銀河系と形態が明らかに違う、太陽や月はあるものの、火星、水星、木星、土星、等は無い。明らかにこの宇宙も異世界だ。


どうやら俺は宇宙は近代、惑星は古代というトンデモ異世界に転移してしまったらしい。


一体どっちに接触したらいいんだよ!



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知識チートの方はあまり期待せずに読んで頂けるとさいわいです。

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